バックカントリーガイドに聞いてみた「コンビニで買えるお気に入りの行動食」

バックカントリーツアーへの必携アイテムの一つ、「行動食」だが、雪山のプロフェッショナル、バックカントリーガイドたちはどのような行動食を持って雪山に入っているのか。今回は、誰でも手軽手に入ることを条件に、「コンビニで買えるお気に入りの行動食」を教えてもらった。

INDEX

言わずもがな「行動食」の重要性

以前紹介したエナジーバー「POWBAR」  Photo:POWBAR

バックカントリーでの滑りや登行のパフォーマンスや、安全にも影響する行動食。安全かつ快適なバックカントリースキー・スノーボーディングのための必須アイテムだ。それはどうしてか? をまず確認しよう。

  1. 迅速なエネルギー補給
    雪山では寒さや運動で体力を多く消耗する。手軽に食べられる行動食は、短い時間でも効率的にエネルギーを補給し、体力を維持するのに役立つ。
  2. 低血糖の防止
    雪山での長時間行動や極寒のなかで過ごすことで血糖値が下がると、集中力や判断力が低下する。それは安全に直結する問題だ。行動食で糖分を補給し、低血糖を防ぎ、安全性を確保する必要がある。
  3. 緊急時の備え
    行動が長引いたり、トラブルが発生した場合にも備え、体力維持のための非常食となる。

バックカントリーガイドたちのお気に入りの行動食

CIRCLE GAME guide service |佐々木翔平

BCの行動食として根強い人気のおにぎり

おにぎり

いろいろ試してきましたが、最後はおにぎりに落ち着きました。バックパックにそのまま入れてしまうとお米が凍ってしまうので、温めたおにぎりをインサレーションでくるんでいます。

北海道へ来たときには、北海道の最強コンビニ、セイコーマートのホットシェフのおにぎりをぜひご賞味ください!!

レビューワー
CIRCLE GAME guide service佐々木翔平 Shohei Sasaki

北海道七飯町出身札幌をベースに、冬はバックカントリースキーのガイド、夏は北海道の自然を幅広くガイドしている。クライミングとスキーを組み合わせることを好む。

COLOR SPORT CLUB |舎川 朋弘

酒のつまみのイメージが強いが実は行動食にも◎

ビーフジャーキーやサラミ
ナッツ類
チョコレート
・ドライフルーツ
・エネルギーバー
オートミールのパック など

これらはどれも高カロリーで、雪山でも凍らず、消化が良い!

COLOR SPORT CLUB舎川 朋弘  Tomohiro Tonegawa

現在に至るバックカントリシーンを築いた草分的存在。90年代初頭よりゲレンデ外に目を向け、厳冬期における山岳スキーシーンを切り開いてきた。代名詞となる白馬全域のフィールド開拓を達成してもなおパイオニアワークは続いている。


GRANIX mountain guid|荒川 智

少量で効果的なエネルギー・栄養素が摂取できるナッツやエナジーバー

ナッツ類
・プロテインバー
・ゼリー系

ナッツ類は、少量ながら高カロリーでエネルギー補充に効率がいい。 プロテインバーはタンパク質を効率よく摂取できます。 ゼリー系も飲みやすく重宝していますが、重量が重いのがちょっとデメリットです。

GRANIX mountain guide荒川 智 Satoshi Arakawa

ゲストに最高のバックカントリー体験を提供したいと願いながら、主に長野県白馬村の山岳地帯を中心に活動している。 夏は登山ガイドとして日本国内の山岳エリアを案内。 ガイド歴:13年


TEREMARK & MOUNTAIN GUIDE IDEHA|石沢孝浩

食べやすいサイズが便利

4個入りのアンパン

最近は4個入りのアンパンですね。 食べやすくカロリーも取れるので。

IDEHA|石沢孝浩 Takahiro Ishizawa

蔵王の片隅に生まれ育ち、幼少から野山でスキーを楽しみ育ちました。月山でガイドを始めて27年、このエリアで滑る楽しみは飽きることがありません。この感動をお伝えしたいと思いガイドしております。また、ココヘリのドローンパイロットとして山岳エリアでの遭難者捜索活動にも携わり、安全登山の啓蒙活動も行っています。


インフィールド |中野豊和

しっとり感、もっちり感が雪山でも美味しい蒸しパン

4個入りの蒸しパン

セブンイレブンで買える4個入りの蒸しパン(味はそのときによって) しっとりしているが凍らず、1個ずつ食べられるから食べやすい。

インフィールド中野豊和 Toyokazu NAKANO

妙高高原へ移住後10年間の経験を経て、2006年より「インフィールド」を開始。現在、冬はバックカントリーツアーガイド、テレマークスキーインストラクター、夏は登山・トレッキングガイド、シーカヤックガイドとして活動中。


JUNRINA mountain service長井 淳

疲労回復に効果の高いものを

バナナ
・クリーム玄米ブラン


バナナは、おにぎり約1個分のカロリー 。バナナには、筋肉の機能をサポートし、体の疲労回復に必要なカリウムが含まれている。 クリーム玄米ブランもおにぎり約1個分のカロリー。こちらも体の疲労回復に必要なたんぱく質やミネラルが含まれている。

JUNRINA mountain service長井 淳  Jun  Nagai

脱サラし、立山雷鳥荘に勤務しながらガイドトレーニングを経て2010年よりJUNRINA mountain serviceとして活動開始。海外バックカントリートリップ多数経験。夏秋はアルプス・上信越を中心に登山ガイド、冬春はバックカントリースキーガイドとして活動中。


かぐらパウダーステーション |五十嵐和哉

あんこの糖分は素早くエネルギーに変換される

大福もち  

カロリーも腹持ちもよく、凍ることもなく山に最適!

かぐらパウダーステーション五十嵐 和哉 Kazuya Igarashi

モーグル全日本チャンピオンを経てW-CAP出場、ナショナルチームコーチを務め里谷、三浦、附田、原など育成。三浦雄一郎氏に従事しスノードルフィンで活躍。2008年三浦氏と共にエベレスト登頂。現在は、BCスキー・登山ガイドとして、かぐらパウダーステーションを支える。


拓比屋[TABIYA]|佐藤正昭

しっとり感が美味しいバウムクーヘンは街でも山でも人気が高い

金のしっとりバームクーヘン

まぁまぁのカロリーと、口の中の水分を奪われないので。

佐藤正昭 Masaaki Sato

幼い頃よりスキーに親しみ競技・基礎スキーなど経験し、20才で白馬村に移住24才よりバックカントリースキーに傾倒する。ポートスノー白馬・パワーゾーン白馬で経験をつみ独立。


TERUI DAICHI|照井大地

柿ピーはナッツと辛味のある煎餅が絶妙マッチ

柿ピー 

高カロリーも、山で食べると罪悪感無くなります。 自分の経験では、おにぎりは低温下では冷凍焼けみたいになって、食べても美味しくなかった。食べたいときは保温など工夫が必要かもしれません。

照井大地 Daichi TERUI 

大学在学中に山岳ガイドを志し、国際山岳ガイド石坂博文氏に師事。大学卒業と同時に日本山岳ガイド協会の認定ガイドとなる。20代前半より北欧でのヘリスキーガイドトレーニングやヨーロッパアルプスでの登山、スキーツーリングを経験。


RIKI JAPOW GUIDE|中島 力

ミックスナッツは多くの山岳ガイドが携行する定番の人気アイテム

ミックスナッツ

塩っぱみも甘みもあるので、食事代わりにもおやつがわりにも、時につまみがわりにもなる。

RIKI JAPOW GUIDE中島 力 Riki Nakajima

カナダでCSIAインストラクター資格と、日本人初のCFSAフリースキーインストラクター資格を取得。フリースキーコンペからバックカントリーへ活動の場を広げ、現在は星野リゾート トマムスキー場をベースに、ガイドやレッスンを展開。


Rhythm Works|旭 立太

カステラ
・フリーズドライの味噌汁

カステラの糖分は素早くエネルギーが補充できるし、血糖値の維持にもなる。柔らかくて食べやすく、消化もよい。軽くてさほどかさばらない点もよい。

フリーズドライの味噌汁はランチタイムに。雪山での温かい味噌汁は、なんともホッとできる。

Rhythm Works|旭 立太 Ryuta Asahi

自然のリズムに合わせ四季を通じて山へ登る。一般縦走からバリエーションルート、沢登りからバックカントリーライディングまで、幅広い山の魅力を伝えるマルチな山の案内人。


WARP|有馬 新

天津甘栗

コンビニで買える、ハズレのなさそうな食べ物だから。
甘栗は、エネルギーや栄養の補給、消化にも優れていて、小粒でかさばらない。行動食として実はとてもよい。

WARP有馬 新 Arata Arima

02-03シーズンに仲間と共に水上エリア最初のガイドクラブWARPを創設。 谷川、武尊、かぐらエリアを中心に活動。フリーライディング主体の滑り系ガイドクラブとしてピークハントにこだわらずローカルエリアの開拓に力を入れ続ける。

INDEX