ヨーロピアンアルプスのシャモニー発祥のコアブランド「BLACKCROWS」の来季の話題を、「JSP SNOW EXPO JAPAN2025」(2025年2月12-13日開催@パシフィコ横浜)で聞いてみた。
’25-26季は全モデルがコスメチェインジ

2006年にフランスのシャモニーで創立されたフリースキーブランドBLACKCROWS。スキーに描かれているグラフィックは、ブランド名の由来でもあるシャモニ周辺に生息する「アルプスガラス」という珍しい鳥がインスピレーションの源になっており、例年インパクトのあるグラフィックで展開されている。来季は全モデルがコスメチェンジとなるが、そのデザインコンセプトは「magic of optics ー光と視覚の不思議」。トップシートからソールへとデザインが反転し、シームレスに移行していて、不思議な感覚に包まれる。
ラインナップに加わった異色の「sato」「sato bride」

BLACKCROWSの’25-26季のニューモデルの筆頭が「sato」と「sato bride」の登場だ。ヨーロッパきっての山岳エリアシャモニー由来のビッグマウンテン、フリースキータイプのモデルが中心のBLACKCROWSには珍しい、整地やリゾートを意識したモデルで、ウエストは90㎜。
ゲレンデを軽快に滑り、自由にクルージングしたいリゾートスキーヤーに最適。ミディアムフレックスにより取り回しやすく、スキーヤーの滑りのスタイルに柔軟に対応する。それでいてエッジグリップも強く、ハイスピードでのカービングにも優れる。適度な遊びの幅を持ちながら安定感があり、多様な地形やコンディション対応で、新雪でも不安はない。

BLACKCROWSでは「bride」はレディスモデル的な位置づけではあるが、機能性やパフォーマンスはそのままに、長さのレンジが短くなる意味で、日本では男性スキーヤーが意図的にbrideのほうを乗るスキーヤーも少なくない。
「camox」「camox bride」が4代目にリニューアル

オールマウンテンスキーの名機「camox」が、’25-26季、新たに進化を遂げて第4世代へ突入。ラディウス(ターン半径)が短くなり、より均一なフレックスと反応性の高いピボットを採用したことで、前モデルよりも直感的な操作性を備え、ライディングの感覚が大幅に向上。フリースタイルのDNAを受け継ぎ、どんな地形でも軽快かつ自由自在な汎用性を発揮する一台となった。camoxの色味やトップシートからソールへ流れるデザインがカッコいい。同様に「camox bride」も4代目にリニューアルしている。
佐々木玄が日本人として初めてのグローバルチーム入り
北海道ニセコ町出身のフリースキーヤー、佐々木玄(ささき げん)が日本人として初めてBLACKCROWSのグローバルチームのメンバー入り。フリースタイルスキーの日本代表としてスロープスタイルやビッグエアの競技で国内外の大会に出場。日本人で初めてMSP(Matchstick Productions)の作品に出演したり、日本人で初めてSMITHのAthlete Collectionに選ばれシグネチャーモデルがリリースされるなど、その注目度と躍進ぶりが目覚ましいアスリートだ。
2014年11月にBLACKCROWSへのマテリアルチェンジを発表、「日本ではまだ馴染みの少ないブランドを広めていくことに面白さと価値を感じた」と語っている。愛用しているのは現在は「anima」、ハリがあるので荒れた斜面でも優れた走破性と安定感が気に入っているという。ニセコローカルのビッグマウンテンの経験を活かし、BLACKCROWSに新風を吹き込んでくれる期待が集まっている。
Information
BLACKCROWS(ブラッククロウズ)
URL:https://www.hasco.co.jp/black-crows/
取扱い/株式会社ハスコ・エンタープライズ