アルペンレースとノルディックの両分野で世界をリードする存在のFISCHER。「SKI IS NOT A LIFESTYLE. IT'S LIFE.(スキーはライフスタイルじゃない、人生そのものだ)」と謳い、人生をより刺激的にする革新的なプロダクトの開発に取り組み続けている。’25ー26シーズンは看板モデルRC4シリーズシリーズが最新テクノロジーを引っさげ完全リニューアル。その実体は?
RC4シリーズ’25ー26シーズンフルモデルチェンジ・その名は“RC4 NOIZE”

FISCHERのフラッグシップであり、最新のコンセプトと最速テクノロジーの結晶でもある「RC4シリーズ」が’25ー26シーズン、新たに「RC4NOIZEシリーズ」としてリリースされる。まったく新しく開発された「ノイズコントロールテクノロジー」がその目玉。音響理論をベースに「滑りを調律する」という新発想から生まれた、FISCHER独自の振動とノイズ(音)制御システム、とでも言おうか。
まずは、こちらの動画を見てみよう。FISCHER本国によるPVだが、日本語字幕つきなのでぜひ再生を。
「ノイズコントロールテクノロジー」とは一体どんな技術?

振動を抑えることでスキーをより操作しやすくなり、振動が切り離される分だけ加速するという。
どのようにそれを実現しているのか?
動画でも示されていたように、「ノイズコントロール」はもともと音楽の分野で使われる用語。スキーから発生するノイズとバタつき(振動)は、同じ周波数領域にあるため、音響工学的アプローチでの制御が有効、と考えたのが始まりだ。音響理論を応用するというのは、なんともユニークな発想だが、なるほど従来のように振動を吸収するだけでは1/100秒が勝敗を分けるレースの世界では不十分であり、むしろ振動を吸収してしまった分、スピードが落ちるともいえるのだ。
そこで、スキーの内部構造に金属顔料を戦略的に配置し、悪い振動やノイズ周波数をフィルタリングし、音波を調和させる。つまり調律してしまおうというわけだ。それを可能にするために欠かせないマテリアルとして、無垢材の「ソリッドウッドコア」を導入。良い音(振動)を響かせるために、木の繊維をなるべく途切れないように使う、という楽器作りの考え方はスキーでも同じこと。堅固で破壊されていない木の繊維が、トップからテールまで調和のとれた振動を生み出すのだ。この新しいウッドコアなしでは、ノイズコントロールテクノロジーは成立しない。

ノイズコントロールが滑りにもたらすものは
アルペンレースにおいてタイムロスの主な原因となる無駄なエネルギー(不快な揺らぎや振動……つまり「ノイズ」となって現れる)は、このノイズテクノロジーによって適切に制御され、効率的なパワー伝達と正確性に優れたコントロール性能を常に発揮できるようになる。結果、1/100秒でさえ失うことなく、最大限のパフォーマンスができるというわけだ。
では、レース舞台ではなく、この「ノイズコントロール」がもたらす恩恵を考えてみると……
・振動をチューニングすることで板のバタつきを抑え、ハイスピードでも安定した滑走ができる。
・パワー伝達効率が向上することで意図した操作が可能になる。
・ターンがよりスムーズに、ライン取りも願いのままに。
といったところか。

4月に野沢温泉スキー場で開催された’25ー26ニューモデル試乗会で、マーケティングの堀川弘晃さんが「RC4 NOIZE」について解説してくれた。
豊富なラインナップ
RC4シリーズは、とにかくバリエーションが豊富。アルペンレーサーや基礎系のアスリートが愛用するハイスペックなモデル、多様なシチュエーションや雪質に対応するオールラウンドなモデル、タイトなハイスピードカービングまで、カタログを見ているだけではなかなか違いや特性がわからない。そこで便利なのがコチラの説明動画だ。
Information
FISCHER(フィッシャー)
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取扱い/株式会社ゴールドウイン