厳冬の雪山、タイトなツリーでプロテクション性を発揮する新素材「Gore-Tex Pro」を採用し、蓄積されたBCスペックへ落とし込んだMythogen（ミソジェン）セットアップ。アウトドア大国アメリカを代表するブランドで、革新的なプロダクトを生み出してきたマウンテンハードウェアのスノーテクノロジーを詰め込んだ集大成が、これだ！
「ハード・ギア」らしい質実剛健なセットアップ
創業1993年から高所登山用ギアの研究・開発に取り組んできたマウンテンハードウェア。今季ローンチされたミソジェンセットアップは、「山岳剛健道具」らしいスノーギミックを詰め込んだ決定版とも言えるフリーライドウエアである。
止水ファスナーの大型ポケットを上下合わせて8つ！ と肘補強材がブロックデザインを構成し、胸の化繊綿インナーポケットはスマートフォンを温め、ビブのロングベンチレーションがスムーズな換気と排泄を可能に。革新的、かつユニーク、質実剛健なスペックがスキーヤーの目を惹く。
ミソジェンの中核を成すのが'25秋冬から採用されたゴアテックスプロ ePE素材だ。有害な化学物質を一切使用していないサスティナブルな一着で、従来のゴアテックスと同等の防水性と透湿性を備える。ゴアテックスプロの最大の特徴は耐久性で、アスリートから山岳ガイド、雪崩予報士まで、プロフェッショナルの要求に応える厳しい摩耗テストをクリアした。
ミソジェンの性能をシーズン通して体感したのが、マウンテンハードウェアアスリートの藤井陽介だ。
「昨春、スイスに2週間滞在して、フリーライドの大会に5つ出場しました。いずれの大会もドロップポイントまで1時間弱のハイクアップ。滝汗をかいて登った先は、標高約2000mの暴風域。衣服内の温度調整が難しいシーンでしたが、ゴアテックスの高い防風性と透湿性で快適に歩けました。
また、大きいベンチレーションを駆使すれば温度調整の幅が広がります。それでもオーバーヒートが気になるときは、コンパクトに畳めるジャケットをパックに収納して、ビブはウエストベルトで止めて、肩掛けを外して歩きます。ビーコンはループが備わった、もものポケットへ。スキーヤーにとって痒いところに手が届く機能が盛りだくさんなセットアップです」
それもそのはず。フランスのスティープスキー界の巨匠ヴィヴィアン・ブルシェやフリースキーのレジェンド、ショーン・ペティット、注目株のアノン・ロスキなど第一線で活躍するアスリートの声を一着へ落とし込んできた背景がある。
最先端の機能を躊躇なく取り入れ、挑戦的だが背景に歴史を感じさせる。アルピニズムとフリーライドを融合させた高性能デザインには、カジュアルなフィット感でスキーリゾートでも映えるセットだ。
MYTHOGEN GORE-TEX PRO JACKET
ミソジェン ゴアテックスプロ ジャケット
サイズ：S～L
カラー：全2色
￥132,000
横から上からアクセスできるポケットが計4つデザインされたブロックデザインが逞しさを象徴。取り外し可能なパウダースカートが付く。
MYTHOGEN GORE-TEX PRO BIB
ミソジェン ゴアテックスプロ ビブ
サイズ：S～L
カラー：全2色
￥110,000
膝と太ももはややゆったりとしたフリーライド向けシルエットを採用。４つのフロントポケットにはそれぞれビーコンループが付く。
口元を覆うセンターフラップは呼吸をしやすいうえに風雪が入ってこないパンチング素材を使用
マチ付きの立体的なハンドポケットが2つフロントに。切り返しと相まって角張ったデザインが秀逸
逆U字に大きく開くビブのベンチレーション。スムーズな換気と排便を可能にした
左の胸ポケットには化繊綿を封入したインナーポケットを内蔵。電子機器のバッテリー消費を防ぐ
藤井陽介の着用感
北大進学とともにスキーを始め、世界中のコンペを転戦するスキーヤー。Web制作エンジニアの顔も
「ミソジェンは、薄くて、軽く、しなやか。だけど適度な厚みがあって、欧州アルプスでも安心感がありました。生地に伸縮性はありませんが、立体的なパターンのおかげで、ジャンプやスイッチバックのときでも、つっぱり感や制約を感じることはありません。コンペのタイトスケジュールでビブの逆U字ベンチは重宝しました。こまめに洗濯をしてゴアの性能を維持しています」
Photo＝Shota Kikuch（i Product）
Text＝Shinya Moriyama
Information
MOUNTAIN HARDWEAR マウンテンハードウェア
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