毎日のように降り続くハイシーズンに活躍
パウダーの浮力を重視しつつ、圧雪バーンも犠牲にしない
ウエスト幅が115mm前後になれば、たいていのパウダーだったら楽々滑ることができる。ショートターンというよりは、ゆったり構えた中ターンから優雅なロングターンまで、比較的イージーに楽しめるはずだ。
逆に、圧雪でのターンにストレスを覚えるのもこのあたりのウエスト幅から。足下がブーツ幅より目立って広いため、ターンの切り返しでタイムラグが生まれるのだ。それでも以前のように、いったん板を起こしてから踏むような二段階の操作は不要で、タイムラグも慣れでなんとかなるレベルに収められてきた。
したがって、雪面が柔らかな圧雪バーンならクルージングは快適だし、春のコーンスノーやザラメ雪も快感だ。これ1台でシーズンを乗り切ることも不可能ではないが、ほかにウエスト105mm前後のオールラウンドモデルを持ち、条件に応じてこの2台を使い分けるとほうが現実的だ。
※スキーのスペックについて:D(ディメンション=サイドカット)、L(レングス=長さ)、R(回転半径)、T=テール、N=ノーズ
- -INDEX
- BLIZZARD|RUSTLER 11
- ELAN|RIPSTICK 116
- VECTOR GLIDE|GENIUS NARROW
- K2|MINDBENDER 116 C
- SEASON.| FORMA
- ATOMIC|BACKLAND 117
- SALOMON|QST BLANK
- FACTION|CT 3.0
- ARMADA|WHITEWALKER
- ARMADA|DICLIVTY X
【DIRECTIONALモデル】
軽量ウッドコアとカーボンファイバーで軽量性を、チタナールレイヤーでエッジグリップ力と滑走安定性を両立。深雪での絶大な浮力はもちろん、荒れたバーンでの踏破性の高い比較的パワフルなモデルも多い。
BLIZZARD|RUSTLER 11

D=142-114-132mm(188cm)|L=164、172、180、188、192cm|R=19m(180cm)|9万7900円
FWTで実績を残すトップライダーが愛用するフリーライドカテゴリーのトップモデル。しなやかなノーズ&テールロッカーでパウダーでの操作性を高め、ウエスト近くに配置されたチタナールプレートがエッジグリップ力を高め、不整地でも安定した高速ターンが可能。ハードにプッシュしたいフリーライド志向の滑り手に最適。
https://www.blizzard-tecnica.com/jp/ja
ELAN|RIPSTICK 116

D=146-114-132mm(185cm)|L=177、185、193cm|R=20.4m(185cm)|9万9000円
エラン独自の左右非対称構造「アンフィビオ」採用のパウダーモデル。ロッカー仕様のアウトサイドはパウダーでのスライド性を高め、イン側は長めのコンタクトエッジとキャンバーでエッジグリップ力を確保。深いパウダーでも扱いやすく、このサイズ感ながらゲレンデではしっかりしたカービングターンが楽しめる。
https://steep.jp/catalog/elan/
VECTOR GLIDE |GENIUS NARROW

D=140-115-130mm|L=185cm|R=33m|18万1500円
ヴェクターグライドを代表するビッグファット「ジニアス」に、アウトラインをシェイプしたナローモデルが新登場。ノーズとウエストが15mm、テールが10mm細くなり、パウダーでの乗り味や操作性を十分に受け継ぎながら、圧雪バーンや不整地など守備範囲を広く取ったオールラウンドなターン性能を追求している。
https://steep.jp/catalog/vector-glide/
K2|MINDBENDER 116 C

D=143-116-133mm|L=179、186、193cm|R=22.9m(186cm)|11万円
男女共に6モデルが揃うK2のディレクショナルは、モデルによって異なるコンストラクションを採用している点が特徴的。パウダーランにフォーカスしたこの「116 C」は、ウッドコアにタテ方向と網の目状という2タイプの極細カーボンストリンガーをインサートして、滑らかなターンに必要なしなりと反発性を両立させている。
ATOMIC|BACKLAND 117

D=140.5-117-129.5mm(184cm)|L=177、184、191cm|R=19m(184cm)|10万6590円
アトミックのツアーモデル「バックランド」シリーズは87から117mmまで7モデル、ウィメンズが78から107mmまでの4モデルと業界屈指のラインナップ。ロングノーズにストレートテールというオーソドックスなスタイルを基本に太めのモデルはわずかなテールロッカーが付く。いずも軽量性と滑走性のバランスに優れたモデルだ。
https://steep.jp/catalog/atomic/
SEASON|FORMA

D=148-118-138mm|L=183cm|R=19.5m|14万3000円
あのエリック・ポラードとスノーボーダーのオースティン・スミスがMt.バチェラーで立ち上げた注目のスキー&スノーボードブランド。’21-’22季のスキーは国内2モデルからのスタートで、気になるフィッシュテールの「フォーマ」は167cmと183cmの2サイズ展開。ラインの「ペスカド」に比べてテールが徹底強化されている。
https://steep.jp/catalog/armada/
【FREESTYLEモデル】
パウダーでのスイッチやグラトリを楽しめる遊び心あるモデルから、ディレクショナルアウトラインにツインロッカーを配した本気度満点のフリーライドモデル。FWT出場ライダーの使用率が高いのもこのクラスだ。
SALOMON|QST BLANK

D=138-112-127mm(186cm)|L=178、186、194cm|R=17m(186cm)|10万4500円
扱い易く高性能が評判のサロモンのフリースキー「QST」シリーズに、フリーライド大会で通用する本気度マックスのコアモデル新登場。ロングノーズに緩やかなテールロッカーを配し、トップとテール付近には振動吸収機能、足下にはグリップ力を発揮するダブルサイドウォール。チタナールレイヤーで高い走破性を確保している。
https://steep.jp/catalog/salomon/
FACTION|CT 3.0

D=140-112-134mm|L=172、178、184、190cm|R=21m(184cm)|11万5500円
キャンディド・トベックスのシグネチャーシリーズから、攻撃的かつ汎用性の高いディレクショナルツイン。超軽量なバルサコアに堅牢なフラックスとポプラ材をストリンガーとしてインサート。耐久性の高い1.8mmエッジの上にさらに35%追加し作られた2.5mmエッジが耐久性の高さをもたらしている。割れにくいマイクロキャップもキャンディドのライディングを見れば納得だ。
ARMADA|WHITEWALKER

D=139-116-135mm(185cm)|L=185、192cm|R=18m(185cm)|10万5560円
サミー・カールソン初のシグネチャーモデル。名機として名高い「ARV 116 JJ」とディメンションは同じだが、軽量コアをカーボンで包んだ構造によって、不整地での踏破性の高い反発の強い仕上がり。サーフボードにインスパイアされたポイントノーズはスピード性に、ピンテールは減速しないスムーズな抜けを意識している。
https://steep.jp/catalog/armada/
【TOURモデル】
このクラスになるとツアーモデルの設定自体がかなり限られてくる。軽量構造を採用しつつも、太めの板なりに重量は増えるが、ハイク時間の少ないスキー場周辺のバックカントリーパウダーにはもってこいだ。
ARMADA|DICLIVTY X

D=137-115-130mm(185cm)|L=185、192cm|R=22.5(185cm)|10万2300円
ハードな急傾斜や深雪のワイドオープンをプッシュするためのビッグマウンテンモデル。テーパーの付いたソフトなロングノーズロッカーに足下はしっかりキャンバー、テールは操作性を高めるためにわずかなロッカーを装備。軽量コアに2本のストリンガーを入れて軽量性と安定性を両立し、狙ったラインを正確にトレースできる。