2023年よりヨーロッパで展開をはじめたスキーブランド「Simply.」。スイスの山岳リゾート・ヴァルビエにあるファクトリーで100%再生可能エネルギーを使用したハンドメイドスキーメーカーだ。'24-25季よりアジア圏に初展開することが決定した。
このブランドを手がけるのは、Level1Productionの映像作品などで印象的なライディングを残して来たLaurent De MartinとSampo Vallottonの二人。長年大手のブランドからサポートを受け続けてきた2人が感じていたこと、それは「ハイパフォーマンスなマテリアルが大量に生産され大量に消費する、を繰り返すこと」だった。
大量生産・消費にうんざりしていた彼らは、サポートブランドから離れ、立ち上げたのが「Simply.」だ。「You’re Shredding. Smile.」「Simply. Recreation Club」というコンセプトを打ち出し、競うスキーだけでなく、スキーが大好きで友人たちと楽しく笑顔になれる時間を共有できるように、純粋にもっとスキーを楽しみたい、そう思うスキーヤーに使ってもらいたいスキーだ。
日本では販売店を限定したプレミアムブランドに
先述したコンセプトに加え、Simply.が大切にするのはブランド力の維持。大量生産と大量消費に待ったをかけ、ユーザーに長く使ってもらうことでブランド力を維持。シーズンごとのモデルチェンジはしないとしている。
さらにシーズンオフの値引きセールも極力避けたいと考えており、そのブランドの意思を尊重する販売店のみでの購入が可能だ。
ちなみに本国サイトにはオンラインストアが備わっているが、日本やアジア圏への発送は不可となっている。
特徴的なフィッシュテールをもつ3モデル
Simply.のラインナップは3モデル。全モデル共通して、スキーのノーズ部分にはワイン栓をリサイクルして作ったコルク入りのスパチュラが使用され、耐久性・軽量化を実現し、振動軽減にも一役買っている。
また、コア部分には高密度木製スティンガーと軽量木材を組み合わたNext Core©テクノロジーを採用。軽さとレスポンスの良さ、安定性とカービング能力を生み出している。
ベース部分には高密度ポリエチレン(焼結PE-UHWD)を用いて、優れた滑走性能とメンテナンス性を実現。エッジ部分も広くし、こまめにエッジ研磨しても問題なし。全体への耐久性アップにもつながっている。
トップシートのデザインは飽きのこないシンプルな装いだ。トップシートの印刷にもこだわっており、使用インク量を減らしグラフィックはトップシートの下に印刷されている。よってデザインがはげるという心配も無用だ。
そしてSimply.の特徴的なフィッシュテールは、より高い反応性とターン時のドライブを生み出す。誰もが扱いやすいフレックスがテールまで続いており、ターンの最後まで楽しめる構造だ。さらに、POMOCAのテールクリップがジャストフィットする形状にもなっており、快適なハイクもかなえる利便性の高さも魅力のひとつだ。
Simply.のメインコンセプトモデル「Recreation.」
ジェンダーレス・カテゴリーレスなスキーと題し、誰もがどんなシチュエーションでも楽しめるモデル。ツアーリングにも使える軽量タイプだ。サイズレンジは160cm・170cm・180cm・190cmの4種類を展開している。
ピステバーンで高速カービングを刻むなら「Carver.」
ゲレンデ内の整地バーンを滑る機会が多いならこのモデルをチョイス。Simply.のブランドコンセプトに合わせ、テールを少しキックしてスイッチカービングも問題ない一台だ。長さは160cm・170cm・180cmの3サイズ展開。
'24-25季新登場のパウダー機「Celebration.」
パウダーが降ったらお祝いだ! とその名の通り楽しげな一台は、'24-25季に新たにお披露目となるパウダーフリーライドモデルだ。Next Core©テクノロジーが生み出す、軽量ながらも滑りには強度と剛性を加えてくれる。十分なロッカーと際立ったフィッシュテールがパウダーの浮力と遊び心を高める、思う存分楽しみたい1日にもってこいのモデルだ。長さは171cm・179cm・187cmの3サイズ展開。
気になるモデルを履いてみたい、という人は2024年12月からのデモライドへ。日本でSimply.を取り扱うWapanSkisが開くデモライドツアーにSimply.の全モデル・全サイズが用意される予定だ。
この冬、注目のNEWスキーをチェックしてみてはいかがだろうか。
Information
Simply.
公式サイト:https://simplyrc.co/
公式SNS:Instagram