足裏感覚が研ぎ澄まされる!ベアフットウエア「VIVOBAREFOOT(ビボベアフット)」選択の理由

人間の足が本来持っている機能を取り戻すことを提唱する「ビボベアフット:VIVOBAREFOOT」。最近、「VIVOはいいぞ」と愛用するスキーヤー・スノーボーダーが増えているという。その理由を探るべく、「VIVOBAREFOOT TOKYO」@VIVOBAREFOOT.TOKYOを訪ねてみた。

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WHAT‘S VIVOBAREFOOT ―ビボベアフットとは?

「今の靴はクッションだったり、先のとがったものなど、人間が本来持っている足の機能を阻害してしまっているんです。本来、足というのはアーチ機構といって、クッション性やバランス性、可動性や推進力というチカラを持っているんです。それらを靴が制約してしまっている。だから、もう一度、足本来のチカラを使って歩きましょう。
『BACK TO NATURE~自然に帰ろう』というメッセージを発信しながら活動しています」

VIVOBAREFOOT TOKYO

そう話してくれたのは、「VIVOBAREFOOT TOKYO」のマネージャー濱田 大樹(はまだひろき)さん。
VIVOBAREFOOT TOKYOは、VIVOBAREFOOTの直営店として2024年9月に東京・青山にオープン。

店内は、床や壁、インテリアにウッドをベースとしたナチュラルな色調で、なんともいえない居心地の良い空間。自然光がたっぷりと入るなかに植物があしらわれており、風の吹き抜ける小窓があるせいか、木や苔の香りもふんわりと漂ってくる。

内装はすべてDIY(手作り)で、こだわって造り上げた。”足元から自然とつながる”というブランドコンセプトを基に、五感で自然を感じられる空間作りを意識してのことだ。

WHY VIVOBAREFOOT? ―どうして?

店内でひと際目を引くのは、フロアの真ん中に敷き詰められた、岩や小石、植物や木の枝の存在。これは一体?

「いろいろな素材を使って手作りした『ストラクチャーリバー』です。この上をVIVOBAREFOOTで歩いてもらうと、岩の硬さやウッドチップの柔らかさ、苔のモフモフした感覚を味わえます。足裏がキャッチする情報を繊細に感じられると思います」

試履してみて実感。靴を履いているとは思えない、まるで裸足でぺたぺた歩いている感覚。手作りリバーの上の小石や木の枝の一つひとつが足裏感覚から、それがなんであるかわかる。

「VIVOBAREFOOTは靴・シューズとは言わないんです。ナチュラルフットウェアです。足本来の機能を使えたら、靴にクッション性などの機能は必要ないんです。だからシューズとは言わず、足を包む、纏うという考え方からフットウェアと表現しています」

なるほど、それがVIVOBAREFOOT の思想ということか。

〝足は人間工学上の最高傑作である″ by レオナルド・ダ・ヴィンチ

VIVOBAREFOOTの公式サイトには
「26個の骨、33個の関節、100以上の筋肉、腱、靭帯。人間の足は、生体力学における傑作品」
と表現されている。人間の足は本来、何千もの神経を備えた感覚器で、実は手と同じくらい微細に仕事ができる能力を持っている。しかし、クッション性の高い靴やファッション性ばかり追求した靴を履くことで、足の本来の機能が奪われてしまっている、というのだ。

こちらの1分ほどの動画をぜひ見てみよう。スニーカーなどの普通の靴によって奪われている足の機能についてよくわかる。



VIVOBAREFOOTを履けば、6カ月で足のチカラが60%強化される、という研究結果も発表されている。だから、足のもつ素晴らしい能力を取り戻し、存分に発揮させるため、VIVOBAREFOOTは足が裸足であるときのように自由に動けるよう、デザインされている。

特徴は以下の3つの「F」だ。

VIVOBAREFOOT の3つの特徴

1.FIT―自然に足本来の形にフィットする幅広のフォルム

VIVOBAREFOOTは足幅広め!

足の幅には個人差があり、スキーブーツでも「ラスト幅」にワイドな種類があるように、足幅が広めだ、という人は少なくない。VIVOBAREFOOT は足幅をゆったりとしたデザインにしている。

足本来の形にフィットさせることで、つま先を自由に動かせるようになり、バランスが向上し、安定した基盤ができるからだ。

2.FEEL―より自然な感覚フィードバックが得られる薄いソール

ソールがこんなに薄い!

VIVOBAREFOOT の薄いソール(底)はそれだけ足にダイレクトに情報を伝えてくれる。それぞれの足にある数万もの神経終末から脳への感覚フィードバックを可能にし、スムーズな動きをサポートするのだ。

3.FLEX―足を強くしていく柔らかさ

つま先とかかとがくっつくほど柔らかい

VIVOBAREFOOT は非常に柔らかい。手でグニャグニャと曲がり、丸めるとボールのようになるくらい柔らかい。履いていると地にぴたりと吸い付くような感覚だ。

この柔軟性は、筋肉と腱に適切な荷重を与え、それに反動する力を育てることを通じて、足を強くしていく。柔らかいソールなら、曲げたりバランスをとったり、足がしなやかな弾力を持つようになる。

履きはじめは薄いソールに慣れない人も・そんな場合は

一方で、VIVOBAREFOOT の特徴に対して、誰でもはじめから合うわけではないという。

「薄いがゆえに最初は石や点字ブロックを踏むと痛いと感じたりする人もいます。1ヵ月くらい筋肉痛になる人もいます。でも、それに慣れて超えていくと、より快適になっていくので、そこはしっかりと、『こういうことが起こることもありますが、そのときは普通の靴にしばらく戻って徐々に移行していってください』とか、『TOE-GA(トーガ)という指のトレーニングをやってみましょう』と伝えることを徹底しています。

VIVOBEARFOOTがもたらす行動変容

実際、VIVOBEARFOOTを履いているユーザーからは、どのような声が届いているのだろう。

「まず多いのが『足の指が広がった』という声ですね。VIVOBAREFOOTは幅広でスペースがあるから、指が開き出して、指の運動が活性化される。それによってバランスがとりやすくなったり、足に無理のない自然な歩行が促されて、その結果、『膝の痛みが減りました』とか『外反母趾が真っ直ぐになってきた』とか。

でも、もっと面白いことがあるんです。それは、「行動変容」が起きることです。例えば、VIVOBAREFOOTを履いて歩くのが楽しくなったことで、『自転車通勤していたけれど徒歩通勤に変えました』とか、『歩くこと自体が楽しくなった』とか。そんなふうに足ひとつで自分の行動が変わる。

『地球や地面と繫がっている感覚が楽しい』とか、『人生がより豊かになった』と表現する人もいます。QOL(Quality of Life)=生活の質にも影響を与えるという、VIVOBAREFOOTは非常におもしろいツールだと思うんです」と濱田さん。

スキーヤー・スノーボーダーにとってのVIVOBAREFOOTの価値

VIVOBAREFOOTは、裸足感覚を損なわないように。とにかくソールがべらぼうに薄い。そして非常に柔らかい。それがスキーやスノーボードにとって何を意味するだろうか。

Skier:Naoto Kono Photo:Daniel Honda

「雪上では硬いブーツを履かなくてはいけないので、足底感覚(足底からインプットされる感覚情報の総称)はどうしても落ちると思うのですが、そもそも感覚というものは全身に受容器があります。その受容器が足の曲がりや膝の動き、筋肉の引っ張り具合など、全ての情報を脳に送って、今、自分の身体が空間においてどういう姿勢になっているのか、を認識させてくれるんです。そして反射的または意識的に動きや姿勢を調整します。もう少し重心を左にもってこようとか、踏み込みを強めよう、膝の力を抜いて衝撃に備えようなど。つまり、感覚情報が入ってこないと、身体をどう動かそうか、重心をどこにもっていこうか、などがわからない結果、パフォーマンスが低下することも。

スキーやスノーボードは、滑る際に身体の重心の位置がとても大事で、重心の位置を常に確認しながら動くスポーツだと思います。今、重心が後ろ過ぎる、とか前過ぎるといった足裏からのフィードバックを繊細にもらうことで、滑りが変わってきますよね。

足裏からの雪面情報、例えば雪質や地形や斜度などのさまざまな情報をキャッチして、その状況に適した身体の動きで滑ったり飛んだりするスキーやスノーボードにとって、足裏からの感覚情報は極めて重要です。

足裏からの感覚がたくさん入るほど身体がよく反応し、筋出力もアップします。筋出力とは、どの程度神経活動を伴って筋肉を動かせているかを示します。筋肉は神経の命令によって動きます。その神経の活動を高めると、発揮できる筋力が変化する。そのためには、四肢や体の位置関係や姿勢などの感覚情報を受け取ることが重要になるのです。

よって日頃から感覚情報を受け取れる状態にしておくことが大切です。だから私たちは日頃からVIVOBAREFOOTを履くことをおすすめしています。そうすることで感覚閾値も下がり、些細な体の変化も感じ取れるようになっていきます。

Skier:Taig Tomii Photo:Go Ito

濱田さんのいう通り、スキーやスノーボードにおいて、足裏感覚ほど滑りのポジションや瞬発的な反応・動きをダイレクトにつなげてくれるものはない。そしてスピードだ。力強く踏めば踏むほど板は走り、スピードが増す。板の推進力は足裏から伝わるパワーによる考えると、足がどこまで動くか、可動性の重要性は想像にたやすい。また、雪面から受ける衝撃を吸収し、バランスの維持にも足裏の果たす役割は大きい。

ギアの持つ性能を発揮させることにも足裏は一役買っている。板のフレックスやトーションをしっかり感じ取り、どんな滑りをすればその性能が活かされて理想の滑りができるか。足裏の感度によって滑りは変わるだろう。

@Arata Suzumura

白馬の鈴村新(Arata Suzumura)は、VIVOBEARFOOTのアンバサダーとしても活動するプロスノーボーダーだ。

「Back to Barefoot Journey」VIVOのコミュニティアクション

Back to Barefoot Jouranyの風景

ソールが薄くて柔らかいのは、実はVIVOBAREFOOT だけでなく、いわゆるベアフットシューズを謳うブランドの共通項。しかし、VIVOBAREFOOT には、他のブランドと大きく異なる特徴がある。

「VIVOBAREFOOTはメッセージ性がすごく強いんです。ベアフットシューズを通じて現代人の足に起きていることや、身体の健康にどのような影響があるのかを発信し、足元から健康的な生活を提案するナチュラルライフスタイルブランドである、という使命感があります。

本質的な健康を追求するため、ユーザーに足の機能や歩き方といった知識を与えたり、運動、食などの専門家と協力しながら作る体験型の教育コンテン『VIVOHEALTH』をしっかり発信して、コミュニティの形成や啓蒙にもとても力を入れています。もともと「Back to Barefoot Journey」という全国への巡業を通して、僕たちが直接お客様にVIVOBAREFOOTのコンセプトや足のチカラを伝える活動を、僕らもう5年前からしているんです。Journeyは、つながったところから声がかかれば随時訪問して、プロダクトを紹介しながら、足の知識の講習会や「裸足で歩くVIVO散歩」のイベントを開いたりします。

そんな草の根的な活動が広がっていったのが、やはり一つの成果かなと思います。感度の高いユーザーと繫がっていき、口コミで広がっていった。こんなふうにコミュニティをつくってどんどん輪が大きくなっていったというのがVIVOBAREFOOTの強みじゃないでしょうか」

直営店は東京と京都の2店舗。全国で取り扱っているショップは、山道具の専門店5、6店だが、最近はメディアによる注目も高まり、サーファーやスケーター、パワーリフティングのプレイヤーなどにも広く愛用されるようになってきた。スポーツ・アウトドアシューズとは一線を画した「フットウエア」という、ライフスタイルに溶け込んだデイリーユースのアイテムとして、浸透度が増してきているのだ。

「普段から履くことが大事なんです。習慣化して、日々の生活に自然に溶け込んでいること。薄いソールからより感覚が得られることで、それだけ身体の反応や出力が増えるから、感度が上がります。それが自分の行動やこころの動きにも影響を与え、日々が豊かになる。それに、裸足に近いことは純粋に気持ちいいですね。大地に触れる・根を下ろしている感覚で、地球や自然とつながっていることを実感したり、実際に足が楽になったりもします。まずは、ぜひ試してみてください」

VIVOBAREFOOT、体を、滑りを、根本から変えるアイテムとして注目したい。

教えてくれた人

濱田大樹さん Hiroki Hamada
VIVOBAREFOOT TOKYO マネージャー

理学療法士として15年ほど医療や教育に携わる。自分の好きなことを仕事にしたいという思いから、VIVOBAREFOOT TOKYOの立ち上げから加わり直営店マネージャーに。身体機能回復や運動能力向上のリハビリテーション技術を持つ理学療法士の専門性と教育経験を活かして、お客様に医学的な話をしたり、スタッフを技術的にサポートしながら、VIVOBAREFOOTの魅力を伝えている。

VIVOBAREFOOT TOKYO
OPEN:月・木・金・土曜(12:00-19:00)日曜(12:00-18:00)|CLOSE: 火・水曜
東京都渋谷区神宮前3-7-2 h+神宮前 1F
03-6447-0436

公式サイト:https://vivobarefoot.co.jp/
公式SNS:InstagramFBYou tube



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