パウダーを狙いに山へ入るスキーヤーやスノーボーダーにとって、雪崩リスクは切り離せない現実だ。もし仲間が埋没したら、あなたは3分以内に救出行動を取れるだろうか。
その力を身につける場が、雪崩事故防止研究会(ASSH) が主催する「雪崩サーチ&レスキュー AvaSAR(アバサー)講習会」だ。2025-26シーズンも北海道から本州まで各地で開催される。
雪崩レスキュー=バックカントリーの必修科目
2017年、栃木・那須で高校生8名が犠牲になった雪崩事故。調査に関わったASSHは「正しい雪崩教育があれば防げた事故だった」と痛感し、以降、国際基準の雪崩レスキュー技術を日本に導入した。
講習では、スイスのMountainSafety.infoが定める世界標準に基づき、雪崩トランシーバー(ビーコン)捜索・プロービング・ショベリングなど実践的な救助手順を徹底的に習得。理論と実技を組み合わせ、事故現場で即応できる技術を身につけられる。
2025/26シーズンの主なスケジュール
- 10月26日 北海道大学「北大生のためのAvaSAR講習会」
- 11月16日 大山AvaSAR講習会(鳥取)
- 12月6〜7日/9〜10日 東京・代々木公園「雪がなくても学べるAvaSAR」
- 12月17〜18日 福島・星野リゾート ネコマ マウンテン北エリア
- 12月20〜21日 群馬・星野リゾート 谷川岳ヨッホ
- 2026年2月10〜11/12〜13日 第35回雪崩事故防止セミナー(札幌・手稲)
- 2026年2月14〜15日 AvaSAR講習会(札幌・手稲)
- 2026年3月以降 大山・ネコマ・谷川岳でも追加開催予定
(※受講料は1〜1.6万円程度、学生割引・レンタル装備あり)
バックカントリーは自由で魅力的なフィールドだが、その裏側には雪崩リスクがある。「滑る技術」と同じくらい「助ける技術」が必須であり、それを体系的に学べる場は限られている。
AvaSAR講習会は、単なる座学ではなく、仲間の命を救うための実技トレーニング。バックカントリーを志すなら、必ず受けておきたい“必修科目”だ。
Information
雪崩事故防止研究会
公式サイト:https://www.assh1991.net/

