日本人の感性と技術力が融合するジャパン・ビューティー
日本の山を知り尽くしているからこそ強いブランドたち
伝統工芸品や工業デザインに発揮されてきた日本の高い技術力と、日本人の持っている感性ともいえる職人気質の一面、例えば、ディテールまでも美を追求する繊細さや、飽くなき探求心によるこだわり。そんなニッポンの強みが溶け合って生まれた「Made in Japan」のスノーウエアブランドたち。
日本の山や日本人の体を知り尽くし、雪山で活動する山岳ガイドやライダーからのフィードバックを得て研究、開発、改良を重ねて丁寧に作り上げられる高機能なウエアたち。ウエアの3大重要エレメントである「フォルム」「素材」「ディテール」のすべてにおいて、そのクオリティの高さは世界が認めるところだ。
近年のオールマウンテン志向も手伝ってか、新しいジャパンメイドの個性派ブランドも次々登場している。
BLANK |ブランク
■ from 日本 ブランド創立/2021年
’21₋22シーズンのウエア関連情報では、大きな話題となっているのが、ヴェクターグライドをプロデュースする秋庭将之氏の監修による新たなブランドBLANK。「PLAY THE BLANK 余白を遊ぶ」をコンセンプトにし、既成概念にとらわれないデザインや機能性プロダクトを生み出していくという。'22季が初年度となる初作品は遊びゴコロのあるデザインが斬新。BLANKの今後から目が離せない。
ブランドローンチの1号モデル
M51 SNOW JKT & M51 BIB PANT
新たなブランドBLANKの初作品がこちら。今ではファッションアイテムにもなっている米軍のミリタリーコート、M-51からインスパイアされたという。ミニマルを追求したシンプルなデザインながら、主張は強い。ジャケットの後身ごろの裾に注目だ。持ってみるとその軽さにさらに驚くが、雪山で着るのにスペックは十分だ。
BOGEN | ボーゲン
■ from 日本 ブランド創立/2011年
スキーバブルの時代か、もっと以前か、どこか懐かしいレトロな雰囲気が独特の世界観を演出している。スキー好きのデザイナーが「スキーのおもしろさを言葉でない形で表現したい」との思いから描き出す世界観がマニアなスキーファンたちの心をくすぐり、熱い支持者も多い。Tシャツやセーターなど日常から着用したいアイテムも揃う。‘20季からは、待望のウエアも展開。東京・五本木にある「スキーショップボーゲン」では、制作したこだわりの品々を手に取って見られ、購入可能だ。
BOGENらしいデザイン・カラーリングの妙
MEZZANINE JACKET & MEZZANINE PANT
このデザインといい、このカラーリングといい、まさにBOGEN ワールドといっていいだろう。丈が短いシリーズで、一番丈が長いモデルだ。胸ポケットは中で2室に分かれているので収納に便利だ。特に注目したいのがビブパンツ。サイドファスナーは腰から足元まで全て開閉できる。これは着脱がラクで、ベンチレーションにもなるし、オーバーパンツとしても活用できて便利そう。
笑顔が似合う元気の出るセットアップ
DEERLINE PULLOVER CLASSICLINE & SWING PANT
この大胆な配色が個性たっぷりなアノラックタイプのジャケットと、ブランドを代表するビブパンツ。ゆったり目なシルエットが特徴。クラシカルな腕の配色と丈の短さがBOGENの世界観を表現している。腹部のポケットは円形でマチがあって特徴的。腕にはリフト券入れも付く、このディテールもレトロを楽しんでのこと。ウエアの裏地にはワンポイントとなるステッカーも。
finetrack | ファイントラック
■ from 日本 ブランド創立/2004年
幼少期からアウトドアに賭けてきた金山洋太郎氏が国内屈指のアウトドアメーカーでの経験を経て「どこにもないまったく新しいモノを」という思いで立ち上げたのがfinetrack。日本の地形や気候を知り尽くし、その山岳エリアやアクティビティに沿ったプロダクトを提案している。肌もウエアもドライに保つことが温かさをつくると考え、肌からの濡れを徹底的に遠ざけるドライレイヤーを軸にした、体温を守る5レイヤリングを提案している。
異次元のストレッチ性
エバーブレスグライドジャケット & エバ―ブレスグライドパンツ
ジャケットは縦横ともに127%の伸縮率を誇り、パンツは横134%、縦には143%も伸びるという、考えられないほどのストレッチ性能を備えたジャケットとパンツ。これによって山でのいかなる動きに対してもスムーズに体が動き、快適な滑りを妨げない。大型のフードや、ウエア内の空気を効果的に排出させるベンチレーションなど、山岳気候を知り尽くしたブランドだからなせる仕上がりだ。
GOLDWIN|ゴールドウイン
■ from 日本 ブランド創立/1951年
1958年からスポーツウエア専門メーカーとして「Goldwin」の生産をスタート。以来、日本のスキー業界のリーディングカンパニーとして機能性とファッション性を兼ね備えたスポーツアパレルを展開してきた。2018年にはブランドのロゴマークを一新。3つのエレメントによって構成されるGoldwinロゴのシンボルは、スキーの軌跡やスピード感、自然や山のシルエット、そして躍動感やエネルギーを表現している。
動きについてくるフィーリングがいい・ブランドの看板モデル
ARRIS JACKET & ARRIS PANTS
スキーのためのシェルジャケットという目的を明確に、利便性を追求してミニマルなデザインのウエアを作ることにこだわるGOLDWINブランドのコンセプトが表現された看板モデル。防水透湿性と耐久性に優れるゴアテックスを採用した3層構造。ヘルメットの上から被れるフード、カーブしたファスナーや脇下のベンチレーション、人間工学に基づいた立体裁断や切り返しのパターンなど、さまざまな点でスキーヤーの動きにあわせて作られている。
ゴアテックスプロを採用した最上位モデル
ARRSI PRO JACKET & ARRIS BIB
ARRIS JACKETにゴアテックスプロを採用した、ブランドのなかで最も耐久性、防水透湿性に優れる最上位に位置するARRSI PRO JACKET。山での厳しい自然環境下でもの激しい動きや、多少の衝撃にもへこたれない堅牢な生地を採用。メンズに特化してデザインされたビブパンツも高機能だ。これならいくらディープなパウダーに潜っても雪の侵入を確実に防いでくれる。大きなポケットも使い勝手がいい。
P.RHYTHM OUTERWEAR | プリズムアウターウエア
■ from 日本 ブランド創立/2006年
とにかく雪の上とスノーボードが好きすぎて、24時間毎日 、一年中スノーボードや雪遊びのことを考えているというメンバーが集まって立ち上がったP.RHYTHM OUTERWEAR。ライダーとの密なコミュニケーションによって、必要な機能やギミックを取り入れ、トレンド的なものや余計なものは排除し、できる限りシンプルなモノづくりを大切にしてきた。 雪山の厳しいコンディションに対応するために、使用する素材を厳選し、シンプルなデザインとディテールの細部を見直し、改良を重ねながら国内で製品の企画・開発を続けている。ブランド独自の国産防水透湿素材を採用するなど、マテリアルのアップデートにも積極的に取り組んでいる。
ゆったりとしたシルエットが特徴
PEAK JACKET CAMO & PEAK BIB
国産の防水透湿性素材を用いた3層構造のシェル。強度の高いナイロンを用いて、堅牢なウエアに仕上げている。見た目はシンプルながら必要にして十分な機能を搭載。パンツのサイドジッパーは腰から太ももにかけて大きく開くようになっており、着脱が容易になるのと、換気ができるようになっている。裾にはエッヂガード付き。
MONTBELL | モンベル
■ from 日本 ブランド創立/1975年
1969年、21歳でアイガー北壁を日本人で2番目に登攀した登山家の辰野勇氏が創業したアウトドアブランド、モンベル。今や登山に始まりスキーや自転車、カヌー、キャンプや釣りなど、アウトドアスポーツに関するプロダクトならなんでも揃うほどのアイテム数を持っている世界的総合ブランドだ。ファンクションイズビューティー、ライト&ファストをコンセプトに、機能性・信頼性・実用性の高い製品をユーザーフレンドリーな価格で提供する。このモンベルの姿勢は、世界中のユーザーから高い支持を得てきた。
ひとつで3通りに着られるシェルが驚きの2万円代!
3 in 1 フォールラインパーカ & ドライテックインシュレーテッドビブ
アウターとインナーをジッパーで接続し、「アウター単体」「アウター+インナー」「インナー単体」と3通りの着方ができる。気温や体温の変化に応じて着こなしを調整できる汎用性の高いアイテム。アウターは伸縮性に優れ、一枚地のアルパインパーカーとしても使える。インナーは水や湿気に強いエクセロフト®を全面に封入した保温性にも優れたモデル。ウエア内の蒸れを素早く排出するスムースピットジップを備え、スキーやスノーシューなどアクティブなスノースポーツに最適。それでいて3万円しないのは驚きだ。腰から太ももまでサイドジッパーつきのパンツは1万円代! 4万円台でセットアップが手に入るとは感動でしかない。
標準機能は全て揃ってこの価格
ストームパーカ & ドライテックインシュレーテッドパンツ
雨の粒子を防ぎながら汗などの水蒸気をスムーズに外へ逃がすという、高い透湿性を誇るブランド独自のメンブレン(防水透湿素材)「ドライテック」を採用、加えて保温性、機能性に優れた化繊綿エクセロフト®を全面に封入した一着は、見るからに温かそう! ウエア内の蒸れを素早く排出するスムースピットジップを備え、ウエアの内側にもメッシュポケットを配置するなど、使いやすさの工夫もユーザーフレンドリーだ。
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