ライダーがこの冬使い倒した愛用のギアについて、インプレッションを語ってもらおう。
今回は一児の母でありながら今なおFREERIDE WORLD TOURの世界で現役スキーヤーとして活躍する小野塚彩那の愛用スキー、ブーツ、ビンディングだ。
小野塚彩那 34歳
ソチ五輪女子HP銅メダリスト。現在はFREERIDESKIで世界を舞台に活動し、一児の母になってもトップスキーヤーとしてハードに攻める。夏はSUPでのトレーニング、冬はHPの普及活動や後進育成、地元小学校での講演など活躍は多岐に渡る。
小野塚彩那のセットアップ
スキー:ATOMIC Bent 110 180cm(133-110-124)22-23年モデル
ブーツ:ATOMIC RED STER STI 130 22-23年モデル
ビンディング:ATOMIC STRIVE 16 解放値10で使用 22-23年モデル
各ギアの評価とレビュー
スキーレビュー
ATOMIC Bent 110
●硬さの印象を5段階で(★1=ソフト←→★5=ハード)
ノーズ:★★★☆☆
センター:★★★☆☆
テール:★★★☆☆
●適したシーンを5段階で
Powder:★★★★★
Grooming:★★★☆☆
Hard pack:★★☆☆☆
park:★★☆☆☆
Moguls:★★☆☆☆
Touring:★★★★★
●よく使う状況
パウダー FWQ HAKUBAでも使用
●レビュー
来季よりBenchtlerシリーズに110が加わりました。乗り心地としては、今までの120と100のちょうど間ぐらいな感じで、かなり使い勝手が良さそうです。今まで100はグルーミングやパークにも使用できていたのに対し、少々120寄りのパウダーライディングに適しているような感じでした。また、来季から新しいSTRIVEというビンディングが出るのですが、今までのSTHに比べかなり軽量化されているにもかかわらず、乗り心地はSTHのようなどっしり感があります。実際のところ、私は女性が乗るにはかなりオーバースペックに乗っています。なので、女性はもうワンサイズ下げても良いと思います。ビンディング位置はメーカー推奨センターに取り付けています。
ブーツレビュー
ATOMIC RED STER STI 130
●硬さの印象を5段階で(★1=ソフト←→★5=ハード)
ロワーシェル:★★★★★
アッパー:★★★★★
●適したシーンを5段階で
Powder:★★★★☆
Grooming:★★★★☆
Hard pack:★★★★☆
park:★★☆☆☆
Moguls:★★☆☆☆
Touring:★☆☆☆☆
●よく使う状況(時期、場所、コンディションなど)
シーズンを通してシールハイクがない時は全てこのモデルです
●レビュー
レース、パイプと現在に至るまでずっとこのモデル、フレックスです。ただ、皆さんが使用するにはフレックスはかなり硬めなので、このモデルを選択する場合はフレックスを落として良いと思います。このモデルを選択する理由としては、ターン時のレスポンスの良さ、ジャンプの着地時の安定性です。レーシングブーツ特有のスキーへの反応がダイレクトに伝わるので、悪雪時などでも対応しやすいです。
ビンディングレビュー
ATOMIC STRIVE 16
●印象を5段階で
パワー伝達感:★★★★★
信頼感:★★★★★
使い心地:★★★★★
軽量感:★★★★★
登高モードチェンジの操作感:ナシ
ヒールリフターの操作感:ナシ
●適したシーンを5段階で
Powder:★★★★★
Grooming:★★★★★
Hard pack:★★★★★
park:★★★★★
Moguls:★★★★★
Touring:ナシ
●よく使う状況(時期、場所、コンディションなど)
撮影時以外シーズンを通して全般
●レビュー
まるでSHIFTビンディングを使用しているかのような軽量感と、STHの安定性のいいとこ取りです。軽量化されているにもかかわらず、どんな状況でもどっしりとした使用感で安心感があります。特にそれを感じたのは今年のFWQ白馬大会でした。非常にコンディションがタフな状況の中、軽量化された中での安定性は今までのビンディングの中でピカイチです。これは自信を持って是非皆さんにおすすめしたいです。