ちなみに皆さんはどんなゴーグルをお使いだろうか?
フレームの種類から、平面レンズなのか球面レンズなのか、そのレンズの色やミラーなど、ハイコントラストといったレンズのテクノロジーまで。数あるブランドからもいくつもの特徴を持った製品が登場している。買い替えの時期には選びきれないほど、迷ってしまうくらいだろう。
そんななか今回登場するのは、受注会やショップではお見かけしない安いヤツ。普段使っているゴーグルの値段で何個も買えちゃう⁉ そんな格安すぎるゴーグルを実際に試してみた。
Amazon売れ筋No.1ゴーグルってどうなの⁉
ギアの価格も年々上昇している中、目に付いたのは3,000円でおつりが返ってくるゴーグル。ブランド名も見たことがないものだ。「スノースポーツ用ゴーグル」の売れ筋ランキングではTOP3が「Findway」というブランドで独占。
「安いゴーグルなんて、絶対すぐ曇るでしょ?」「顔に合わないのでは?」なんてあまり期待せず、売れ筋1位の商品レビューを見てみると、なんと2023年2月9日現在でレビュー数は1,228件、星4つを獲得している。
レビューコメントを見る限り「曇る、レンズが枠から外れた」などいまいち意見もあるが、「コスパ良い」「値段の割にしっかりしてる」というコメントも。これは試してみるしかない。そう思い、購入した。
購入したモデルは『[Findway] スキーゴーグル スノーゴーグル スノーボードゴーグル アップグレードOTG広視野球面レンズ 防風/防雪/曇り防止 紫外線防止 メガネ対応 軽量と耐衝撃 適用大人男女の登山またはスキー用のスポーツゴーグル』の「1.ホワイトフレーム/シルバーレンズ(VLT10.2%)」だ。
商品特徴を読む限りは、格安ゴーグルながらも、機能面に妥協はなさそうだ。けれども、少し気になる点も……不安と疑念を抱きながらも、商品の到着を待つ。
実際に商品が到着した様子
後日、購入した商品が無事に届いた。注文後、約2日で届くというデリバリーの良さ。さて、商品の梱包や外装を確認しよう。
簡易的な紙袋で梱包。そして商品自体を保護する箱はなし。外装は綺麗な状態だったので、変形はしていなさそうだ。箱はない分、袋が何重にも入っている状態。外装を簡易的にすることでコストカットをしているようだ。
FINDWAYのゴーグルケース入り。ミラーレンズも紙で守られており、目立った傷は見当たらない。
説明書付き。日英対応だが、日本語に関しては翻訳された少しヘンテコな文が羅列していた。商品自体はMADE IN CHINAだ。
ゴーグル上部の黒い部分がベンチレーション。ただスポンジで覆われているのみなので、特にこれといって何か機能がついているわけではない。
フレームの素材は、多くのメーカーでも用いられるのはTPU(熱可塑性ポリウレタン)。加工しやすく軽くて丈夫な特徴を持つ。軽くて使い勝手はよさそうだ。
レンズの内側は保護フィルム付き。傷なく綺麗な状態で届いたので安心。
実際に雪上で使ってみた
それでは実際に雪上で試してみた。年始の新潟県苗場スキー場にて、ナイターの時間帯に使用。
各機能に対しての感想は以下の通り。(感じ方には個人差があります)
【全体】
ミラーレンズに関しては、申し分ない。個人的な好みだが、自身の目が外から見えることがあまり好まないので、その点はパーフェクトだ。日中の晴れた日も日差しをカットしてくれることだろう。
眼鏡ユーザーではないので検証ができないが、ゴーグル自体が大きくはないので、大きなフレームの眼鏡は対応しないように思える。
Amazonで購入する際に確認できなかったが、装着した感じではアジアンフィットモデルのようだ。鼻の高さもちょうどあったので、万人受けするサイズ感で使いやすい。
【球面レンズ】
普段使用しているゴーグルと比べると、広視野球面レンズとはいえ視野の狭さは感じる。また、近くを見る分には問題ないが、ゲレンデ上部から麓を見るような、遠くを見渡す時には、レンズの歪みを感じるため、滑走中の視認性が劣ると感じた。特にコブやパークに入って滑る際には見にくさを感じ、「見えづらいから怖い!」そんな感想を抱いた。
また、個人的にもどちらかといえばスピードを出して滑るので、そういったスタイルを求める方には少しおすすめは出来ない。普段はのんびりクルージングする方や雪遊び用、初めてゴーグルを買う方などスターターモデルとしての位置づけと考えれば、コスパの良いゴーグルだ。
【ダブルレンズ】
曇り止めなどが施されているので、装着してすぐに曇るようなことはなかった。Amazonの説明文にある"イタリアのレンズより優れている"かは定かではないが、ベンチレーションも風通しが良すぎるくらい。風が通り過ぎて顔が冷たくなった。
【ヘルメット対応】
バンドはアタッチメント不要でヘルメットに装着可能だ。バンド裏にはゴム状の滑り止めが付いており、ずれることもなく快適だった。ただ、自身のヘルメット(オークリーのMOD3)とゴーグルの湾曲部分が合わず、隙間ができてしまったので、その点はNG。その隙間から冷たい風が吹き込み、吹雪の時には使わないかも。ヘルメットとの相性はメーカーによりけり。実際に購入前に合わせることが出来ないのが難点だ。
今回試した率直な感想としては、「思ったよりちゃんとしている!」
試した日が降雪もない晴れたナイターの日だったので、条件が良すぎたこともあったが、使う分には問題がない。デザイン自体も特筆しておかしな点もないので、「これ3,000円のゴーグルなんです」と言われるまで、気づかれることもなさそうだ。
実はこのモデルはカラーバリエーションも豊富。Amazon上で確認したところ、その数21種類!フレームとレンズの組み合わせが自分好みにできるところもポイントだ。
ただし、通常使用のゴーグルの1/10ほどの価格であるため、いつも使ってるものと同様の機能性や視認性などを求めるのは難しい。1日2日ではなく長く使うとどうなのか、耐久性も今後試してみたい。
使用用途としては、初めてスキーやスノーボードに行くけれど、自分のゴーグルを持っていない方や、スペアとして持つのはいいのでは、と感じた。
少し前なら、安いゴーグルはまったく使えない印象が強かったが、年々進化していることは実感できた。