シーズンの最中、早くもメーカーによる来季’2023-24シーズンのニューモデルがお披露目される展示会が各所で開催されている。今回は、伝統あるジャパンメイドのポールブランドSINANOの話題を「SNOW SPORTS合同展示会」(2月14~15日開催@パシフィコ横浜)で聞いてみた。
バックカントリー向けのポールは2種類
SINANOといえば日本スキー史とともに歩み続けてきた100年もの伝統を誇るポールの専門ブランド。ジャパンメイドならでは、長い歴史のなかで日本のスキーヤーの「握り」や滑りを研究し続けた結果導き出した、人体工学に基づくグリップ形状、スキーヤーの安全を第一に考えた上での強度、そして科学的にはじき出された「振りやすさと操作性」、それらが融合して優れたクオリティのポールを生み出してきた。
アルペンレースや基礎スキー界では際立つ存在感を持つSINANO。フリースキー・フリーライド界では、まだそこまでには至らないが、実はバックカントリーユースのアイテムもあり、’23-24シーズンは2種類を展開。「FAST BCカーボン」と「BC Lite」だ。
カーボンスキーポールでは最安値⁈「FAST BCカーボン」
「FAST BCカーボン」は伸縮タイプのポールで、‘23-24シーズンは継続モデル。何が一番いいのかというとコストパフォーマンスだ。スノーバスケットつきの伸縮性のカーボンポールでは、業界の中でも最も安いだろうという15,400円。買いやすい価格にすることで、エントリーユーザーにもぜひカーボンポールの良さを味わってほしい、という思いからだ。
耐荷重が41.2kgとかなり強く頑丈に作ってある。その分スウィングバランスがちょっと重く感じるかもしれないが、T字グリップで確実に安定してキックターンができるため、バックカントリーが不慣れなエントリー層も安心だ。パウダースノーバスケットも大き目に、石突きも長めに設計されているので深雪でも沈んでしまうこともなく、突きやすい。
ミニマリスト向けで一番軽いのがBC Lite
よりミニマリスト向けで一番軽いのが「BC Lite」。長さ調節機能を無くし、カーボンシャフトを採用することで、最軽量210g(1本)を実現。固定式だが細経の10.5カーボンモデルで、日本人にとって握りやすい44グリップを採用。トラバースの時もラバーグリップがついていることで使いやすい。ストラップのスタイルも、とても出し入れがしやすい。
軽くて扱いやすいが、最大耐荷重は67.9kgf。宿泊を伴う重装備のツアーやシーンでも荷重に耐える頑丈さだ。使い勝手がよく、ミニマリストに最適だ。バスケットも雪山用の付属のバスケットがついている。2シーズン目の継続モデルだが、今季は、白い雪山や吹雪の中でも視認性の高い色に変更となった。
▼「FAST BCカーボン」説明動画(竹内さん)
環境への取り組み&バックカントリーへの誘い「シナノワンダーフォーゲル」
SINANOでは気候変動問題への取り組みにも参画している。「シナノワンダーフォーゲル」と称して、初めてバックカントリーに挑戦したいユーザーを集めての体験会を開催。
2日間にわたり環境について考えながら、雪崩捜索や雪山での行動指針のレクチャーを受け、バックカントリーでの滑り方を練習したり、パウダーライドを楽しんだ。
公式サイト:https://sinano.co.jp/skipole/
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