ライダーが昨冬使い倒した愛用のギアについて、インプレッションを語ってもらおう。
今回は北海道・旭川を中心に活動する鈴木彩乃が愛用するスキー、ブーツ、ビンディングだ。
ライダープロフィール
鈴木彩乃 Ayano Suzuki 43歳
元アルペンスキースピード系日本代表。全日本アルペンスキー滑降2種目チャ ンピオン。16歳でAlpen SkiワールドジュニアGSLチャンピオンに。 スキー歴34年。競技、技術選、元SAJデモ、フリーライド、ヒマラヤ未踏峰3座スキー滑 走。夏はサイクリングツアー全般でロードバイク、グラベルロード、MTB、SUPツアー。ウェイトリフティングや食も含めたスポーツ全般愛好家。スキーセッション、雪山スキー遠足、スキー技術レッスンもおこなっている。
Instagram:@ayanosuzuki.hokkaido
鈴木彩乃のセットアップ
セットアップ全体のレビュー
このセットアップはどのような場所、シチュエーションで滑ることを想定したセットアップですか?
ブーツも兼用ブーツではないタイプなので重さはありますが、滑る感覚と力の伝わりやすさ、金具との安心感、板、金具、ブーツの3つのバランスが、どこでも安心して個性がわかりやすいセットアップ。
このセットアップにしている理由を教えてください。
軽さのメリットはハイクが楽ですし、体力を温存しやすい。私が感じるデメリット、軽さゆえに足元の安定性が少なくなる。固い所はやはり足元が逃げやすくなるところです。重さのメリットは、幅広い雪質や急斜面などのシチュエーションと固い雪質もがズッシリと安定安心感がある。雪と足元全体のやりとりコンタクトがマニュアル感覚で自分らしいパフォーマンスにいつも挑戦できたり、滑りのコントロールがしやすいです。ただ重さはあります笑
兼用ブーツ系のシェルも目的に合わせ使ったことがありますが、長らくアルペン競技スキー育ちの私は、ブーツの足元から得られる雪面とのやり取りをとても大切にしています。力が逃げてしまうような同じプラスチック素材もあれば、強過ぎるブーツまで幅広く使う機会が多かったのです。そこで『ブーツ…この目的にはこれくらいの強度や粘り横への動き、足裏の乗る位置。板…これくらいの幅と長さ、反発抜け感、トップとテールの前後の強度にブーツと金具と板との全体バランスに強度と動き、左右へのバランスが良いズレの動き。ブーツ…これくらいの重さ、強度、板とブーツとの一体感からくる板の動きがしやすいビンディング』を選んでいます。
自分の最大限の身体の動きパフォーマンスが引き出せるものを選んでいます。自分に強過ぎず、あらゆるシチュエーションでも70%くらいの力量でしたら、余裕が生まれ100%の挑戦も楽しんでいます。そうする事で、道具と自分の一体感が生まれ、今まで以上の安定感に安心感、更には余裕が生まれるので、自分の自由度が動きによってコントロールがしやすくなるメリットも出てきます。
スキーのインプレッション
このスキーの性能面や乗り味についての印象は?
そのほかに、このスキーのデザインやワンポイントなど気に入っている点を教えてください。
すべてのVectorglideの種類、同じ種類でも異なる長さ、ビンディング種類、お使いのブーツによっても感じられるテイストが異なります。だから面白くて長く乗れて、自分だけの一本!に、愛着が湧き、大切な一台になってくれるのかと思います。
このスキーはどのような人にオススメですか?
ブーツのインプレッション
このブーツの性能面や履き心地についての印象は?
ウォークモードがないため、前後の可動範囲がカチッと固定されず自分のターンポジションを自由に探せます。それによりターン弧の質も、その状況や雪に合わせて変えるようになり、粘りを明確に感じ、板に対する反応を瞬時に捉えれるので、ダイレクトに雪面を感じられます。そのため、動作が流れるようにスムーズです。
ツアーブーツに比べればもちろん重いですが、滑りでは最高なパフォーマンスへ導いてくれます。