ATOMIC 佐々木玄×片岡嵩弥｜SKIER'S TALK ROOM -ギアの話をしよう-

2024/06/06

Photo:Daichi Motoki(左)/Hiroshi Suganuma(右)

「ギアの話をしよう。手っ取り早く上手くなるかもしれないから」

スキーが上手くなる方法は人それぞれ。一所懸命練習することももちろん大切だが、お気に入りのギアを使って上手くなる。じゃあどうやってギアを選ぼうか？　そんなお題のもと集まったのが、第一線で活躍する「上手い」各メーカー所属のライダーたち。そこでちょっと趣向を変えて、フリースタイルから基礎、アルペンなどジャンルの垣根を越えたクロストークを実施。

今回はニセコをベースにパークからフリーライドと幅広いシーンで活躍する佐々木玄と、技術選の舞台で頭角を表す若手スキーヤーのホープ片岡嵩弥の2名による対談が実現。二人が感じたブランドやギアに対する想いとは？

INDEX

軽くて体の動きについてきてくれるーー佐々木玄

佐々木玄（以下佐々木）　アトミックはアルペンで世界トップレベルのスキーヤーをサポートしているイメージ。フリースタイルでも強者が多く、ライダーはストリート系のギャングっぽい感じではなく硬派な印象です。

片岡嵩弥（以下片岡）　基礎のジャンルでもトップ選手が乗っていて、縦に進んで無駄なターンをさせない、キレやスピードのあるスキーという印象です。「REDSTER」シリーズのなかでアルペン用が赤いスキー。これをベースとした黒タイプのiシリーズがあり、僕ら基礎の選手はこれを使っています。日本向けに作られ、しなりを出しやすく検定を目指す技術志向の人にいいスキーです。

佐々木　フリースタイル系はそれとはまた違った方向性で、僕がメインで乗っている「BENT」シリーズは軽くて扱いやすい。バックカントリーでジャンプしても空中でストレスなく体の動きについてきてくれます。スロープスタイルの滑りをバックカントリーでそのままやりたい僕のスタイルにすごく合うんです。

Bent chetler 120｜D=143-120-134mm (184cm)｜L=176,184,192cm｜R=19m (184cm)｜¥129,800

BENT 100｜D=128.5-100-119mm (179cm)｜L=165,172,179,186cm｜R=19m (179cm)｜¥109,890

振動を吸収し、しなりを出して自由に動けるーー片岡嵩弥

片岡　僕が使っているiシリーズの「S9i PRO」と「G9 RS」は技術選の試合で使うハイエンドモデル。レボショックという振動吸収材がバタつきを抑えてくれる特性があります。ワールドカップで使われているICONビンディングが搭載されるようになり、センターのしなりを出しながらより自由に動けるようになりました。僕はコブが得意なんですが、動きがより良くなり、スキーとのマッチングがいいと思っています。

REDSTER S9i PRO｜D=119-66.1-103.5mm｜L=157,165cm｜R=12.6m (165cm)｜¥179,960（ビンディング別売）

REDSTER G9 RS REVOSHOCK 190｜D=104-68-89mm｜L=190cm｜R=27.5m｜¥160,600（ビンディング別売）

佐々木　フリースタイル用にもストライブというビンディングがあり、重心が低くなり軽量化もされています。「BENT」とストライブとのセットアップは軽くて空中で回りたいときに重宝します。レギュラーでもスイッチでも滑れるようにビンディングはセンターに着けているんですが、ノーズが短くなるとパウダー浮きにくくなるんですね。でも、ノーズとテールがホライゾンテックという船底形状になっていて浮力が出ます。太さが85㎜から120㎜まであって、軽いけど滑走性や走破性があり誰にでもおすすめできます。パワーがない人でもたわませて遊べますよ。日本の柔らかい雪に合っていてパフォーマンスを発揮してくれます。