新たな'26-27シーズンに向け、K2のトップニュースの一つがBOA®フィットシステム搭載の「RECON(リーコン)」と、レディスの「Anthem(アンセム)」の劇的な進化だ。「Upgraded Everything/すべてをアップグレード」というが、一体なにがどう変わったのか?
そのすべてをアップグレード

スキーブーツに新たな選択肢を与えたBOA®フィットシステム。そのトップブランドとしてCORTEXを展開し、シーンをリードしてきたK2が、'26-27季「RECON & Anthem」をフルモデルチェンジともいえるスケールでアップグレード。システムからシェル、ライナーまで、すべてを刷新したのだ。興味深い、そのディテールとは?
ゼロから再設計された「BOA®専用シェル」
今回のアップグレードの最大の特徴は、BOA®フィットシステムの性能を最大限に引き出すために、シェルをゼロから再設計した点だ。

革新的な「ゾーナルBOA®」とデュアルマテリアルカフ
上位モデルには、カフ(脛側)とシェル(足の甲側)の2箇所で、それぞれ独立して調整可能な「ゾーナルBOA®」を採用。
ミッドフットの進化
足の甲から中足部にかけてのラッピングを最適化し、BOA®特有の「均一な締め付け」による、確実かつ快適な保持が可能になった。
内部リブ構造
設計されたリブが足周りを均一かつ安定して保持し、従来のバックル式では到達できなかった精密な調整を可能にした。

剛性の最適化
かかとと足首周りのプラスチックの厚みを増すことでサポート性を強化し、パワー伝達とコントロール性能が向上した。
デュアルマテリアル構造
カフ背面には剛性の高い素材を配して強力にサポートし、フロントパネルには柔軟な素材を用いることで、脛への適応性と包み込むようなフィット感を両立。
次世代「Pシリーズ・ライナー」の誕生
足との接点となるライナーも「Pシリーズ」として一新された。

アンクルゾーンの最適化
プレミアムなP1およびP2ライナーには、硬質と軟質の素材を組み合わせた「デュアルマテリアル構造」を採用し、サポート性と精密性を高めている。
解剖学的デザイン
履き口とタンの形状を解剖学的に再設計。箱から出してすぐに足に馴染むパーソナライズされた快適さを提供する。
女性のための真のハイパフォーマンス「Anthem」

これまでのレディスブーツのほとんどは、生産効率性から上位モデルの縮小サイズで済まされがちだった。このマーケット事情にK2は真っ向から挑み、「Anthem」をプロデュースした。初めて女性のためだけにゼロからデザインされた真のレディブーツの誕生だ。
モールドから創った真の21.5サイズ
初めて女性スキーヤーのために21.5サイズ専用のシェル金型をゼロから開発。単なる縮小版ではなく、足の小さい女性にも妥協のないフィット感と性能を約束する。
女性に特化したジオメトリを採用
ブーツの前傾角は、女性の体格に合わせて、Recon(10°/12°/14°)よりもやや深めの「11°/13°/15°」の3段階調整が可能。自分の滑りのスタイルに合った快適なフィーリングで滑ることができる。
自分に合ったフレックスが同価格で選べる自由度

'26-27シーズンは、ユーザーが予算ではなく「自分の滑りに合ったフレックス」を自由に選べるラインナップが拡充されている。スキーブーツは、これまで通常フレックスが硬いほど上位モデルになり、使用されている素材や機能などから高額になるのがスタンダードであった。
しかし、RECON/AnthemXはそのはこの概念を打破し、自分の技術や好みに合ったフレックスを、価格に関係なく選べるようにした。3つの異なるフレックスを同じ性能で同価格で選択することができるのだ。予算を気にせず技術に合わせた硬さを選択できることで、滑りの自由度も大きく広がるだろう。
「SKI DIG」でのユーザーインプレッション

STEEPが2026年3月7-8日に開催した「SKI DIG」の会場で、AnthemXの試し履きをしたユーザーから得たレビューを紹介しよう。
A・Uさん(29歳)技術レベル:エキスパート
足入れの瞬間から感じた踵のホールド感と、熱成形後のような密着感に驚きました。踵・足首部分は競技用ブーツに近いタイト感があり、試し履き時からパワーロスを感じさせないダイレクトな操作性が得られたのは大きな収穫です。フリーライディング系のブーツでこれほどのフィット感を実現しているモデルは稀だと思います。
特筆すべきは、ZONAL BOA(デュアルBOA)の完成度です。これまでのシングルBOAでは、バックルとの締め付け強度の差(ちぐはぐ感)や、締め込みの限界を感じることが多々ありました。しかしロア・アッパーで均一かつ強固にフィットし、そのストレスが解消されています。
かつてメンズモデルを着用した際に感じたボリュームの過剰さ(長靴感)もなく、女性専用型の恩恵を強く感じました。女性モデルに対する「剛性不足」という懸念を払拭する仕上がりで、フレックスの選択次第でハードなライディングにも十分対応できると確信しています。唯一ネガティブに感じるとしたら、BOAを2つそれぞれ締め上げないといけない手間かもしれません。
Information
K2 SKIS
公式サイト:https://k2snow.com/ja-jp
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