雪山気分に浸る モチベーションが上がる 着てみたい SKI Ｔ-シャツ

欠かせないアイテムだからこそ
Ｔシャツには愛とこだわりを持つ

スポーツをかじる人でＴシャツをわざわざ着ない、という人はそうはないだろう。Ｔシャツはとにかく便利で優秀だ。まず絶対的にラクちんであること、アイロンなど無用だし圧倒的に動きやすい、肌触りがいい、吸水性に優れている、化繊なら濡れてもすぐ乾く、シンプルなものはコーディネイトしやすい、お洒落にも遊べる、など等、Ｔシャツの利点は尽きない。

オールシーズン欠かせないアイテムだからこそ、チョイスにスキー愛を込めてみる、というのはどうだろう。「着ていると滑りに行きたくなる」「シーズンに向けてモチベーションが上がる」「雪山気分に浸れてちょっと癒される」「スキーヤーなんだというプライドが誇らしく思える」･･･などと感じられそうなＴシャツがあれば、着てみたい。

そこで、スキーをモチーフにグラフィックにあしらったＴシャツを、STEEP編集部でピックアップしてみた。

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織り込まれた作り手の想い

あえてスキーをモチーフにするくらいだから、そこには理由があるに違いない。デザインや素材に織り込まれた作り手の思いやアイデア。そのコンセプトや作り手のこだわり、背景にある物語をほんの少し覗いてみよう。

かつて火花を散らしたライバルがパートナーに
スキーにかかわるデザインで夢は広がっていく

ブランドオーナーである京都と広島出身の二人（小嶋貫太さんと田邉航也さん）が知り合ったのは小学生の頃。アルペン競技をやっていて、関西では常に１・２位を争うライバルだった。一方で、レースを離れれば仲が良くて、高校生のときに仲間たちで「一緒にブランドとかやりたいね」、という話をしていたことがきっかけで、ガレージブランドを起こすことになったという。

田邉さんは昨シーズンからバックカントリー（BC）に熱中しているという。
「ＢＣは苦労して登った分しか滑れない。こんなに1本の滑りで感動できたことはなかった。すっかり魅了されました。BCではゲレンデでは見られない景色が見えたり、自然の壮大さを感じる。そういうところをデザインに落とし込んでいきたい思いはあります」と語る。

「フィルム撮影やデザインを通じて、自分達を表現していきたい。20代前半の若いデザイナーがやっているからこそ、親しまれやすいブランドとして、でも性能・使い心地のいいもの。街でも使えるもの。夢はどこまでも広がります」。

◆Official site https://www.instagram.com/nonsense.nnsns/

40、50年も前のオニツカタイガーのブーツに花を生け、フィルムカメラで撮影してグラフィックにしたもの。「僕ら環境問題にも関心がある。“古いもの”になるまで使う、古いものでも使えるという意識をみんなと共有したい、と思っています。それが結果として環境問題に対する意識や、実際の結果として現れたらいいなと思っています」。

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言葉はいらない
デザインや着心地が語ってくれるから

2011年の始まりから10年目を迎えるBOGEN。オーナー・デザイナーの小川剛史さんは、北海道でスキーと育ってきたなかで、スキーがこれからもかっこよくておもしろいスポーツであってほしいという思いがあり、Ｔシャツを作ってきたという。

「服ってあまり説明しなくていい。スキーのおもしろさを説明しないで伝えるほうがおもしろいかなって思ったんです」。という小川さんがこだわっているのは着心地のよさ。BOGENのＴシャツは、生地がやや肉厚で肌心地がとてもいい。デザイン性や素材、そのクオリティの高さにファンも多い。

◆Official site　https://bogen.jp/

ブランド初作品で品番01のBOGENのアイコン的な一枚。10年を経た今でも絶大人気。スキーが暮らしの中に溶け込んでいて、スキーに行くことが特別なことでない、スキーのある日常であってほしい、そんな思いで「SKI LIFE」とプリントしたという。デザイナーの小川さんいわく「今じゃ気恥ずかしくてSKI LIFEって…て思うけど、思いがあふれている頃に作っておいてよかったなって」。

「亡くなった義父はアーティストで、スキーが大好きだったんです。当時の写真を原画として、版画で表現してみた。その写真が父がすごくスキーが好きな感じがあふれていて、どうにかおもしろくしたいなって。父に彫刻刀をもらっていたことを思い出して、それを使って彫ったんです」という思い出の作品。

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「長野からスノースポーツを盛り上げよう」の願いで
Hangernock originalsとのコラボTeeが誕生

長野県スキー連盟は、長野県においてスキー･スノーボード競技選手の育成・強化や、スノースポーツの普及・振興をはかっている団体。

連盟では「長野からスノースポーツを盛り上げよう」という目的で、スキー場や行政と3者で連携して、雪の楽しい体験から新しいスキー層の掘り起こしをする雪上イベントを企画運営している。連盟所属のインストラクターがギアのフィッティングやスキーレッスンを提供、たくさんのファミリーが集う活気あふれる場になっているという。

このＴシャツも、スキー活性化の一連の取り組みのひとつ。スキーを盛り上げたいという願いに、アパレルブランド「Hangernock originals」が賛同し、コラボレーションが実現。着ているだけでスキーに行きたい気持ちが盛り上がるようなＴシャツがあればいいな、という両者の思いから作ったという。

◆Official site　http://www.ski-nagano.org/
◆SAN公式オンラインショップ　https://skinagano.official.ec/

SCHI HEIL(シーハイル)は、ドイツ語で「スキー万歳」の意味。1960年代スキーが盛んだった頃、山の上で皆が「シーハイル！」って叫んでいた。ちょっとレトロな感じで味わいあり。若い女性からもとても人気で、白がよく売れているとか。

クマちゃんは3作目で6月リリースした新作。言葉のいらない可愛さで人気。

県連の一押し。動きのあるデザインにしたく、かつ買いたくなるようにさせたくて、このデザインに。「ゲレシュプか～」と40代以降のスキーヤー層にはきっと懐かしく、思わずクスッとなり、買ってしまいそうになる、そこを狙った一作。

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Ｔシャツにして残すことによって
社会の大事なことを風化させない

オーナー・デザイナーの菊竹進さんが2004年に時事を扱ったＴシャツを作るようになったきっかけは、福岡での学生時代から社会問題をテーマにした現代美術の作品を創っていたものの、なかなか人に見てもらえる機会がない、Ｔシャツにすれば街中でいろんな人の目にとまって見てもらえる、と考えたから。

その後上京し、本格的にＴシャツ製作に取り組み、2010年に「吉祥寺Tシャツ」の路上販売を開始。翌年、渋谷に店舗をオープン、「ホリエモン収監の日のためのTシャツ」がテレビで大きな脚光を浴びた。

「ニュースってどんどん流れて通り過ぎていく。なので社会問題をＴシャツにして残すことによって大事なことを風化させないでいられる。メッセージとしての可能性をすごく感じた。お笑いもすごく好きなので、ユーモアや風刺で笑い飛ばしたり、チクリとやるのがおもしろかったりします」と菊竹さん。

時事ラインナップは2004年から積み上げた400点あまり。どのＴシャツも1枚から手作りで、注文が入り次第すぐに製作、店頭でなら20分で完成、お渡し可能。ネットでも翌日には発送というスピード感だ。リーズナブルな価格なのは、時事ネタなので着られる時間が短いものもあるので、なるべく気軽に着てもらいたいという思いからという。

自身のデザイン素材を持ち込めば10枚からオリジナルＴシャツとして製作もしてもらえるし、アイデアを伝えてデザインを考えてもらう企画段階からのオーダーもできる。

◆Official site　http://jiji-t.com/

2017年当時、破竹の勢いで勝ちまくっていた高梨沙羅選手。すごい子が出てきたなという衝撃のままにデザインしたという。「マスコミで女子高生とよく取り上げられていたので、女子高生が制服のまま飛んでたらおもしろいなーと思って」とのこと。当時はよく売れたそう。

スキーとはちょっと離れるが、せっかくなのでご紹介。JIJIの最近のもっとも売れ筋は、TVドラマ「半沢直樹」の倍返しだ！Ｔシャツ。オンエアの翌日はメチャメチャ注文が来るという。

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スキーが大好きだから
スキー界の発展と周知に役立ちたいという思い

白馬発信のブランド「HUNGERKNOCK ORIGINALS」。コンセプトは「身につけていて心地よく、気分が上がる」商品作り。

これをモットーにアウトドア、トレイルランニング向けのデザインと、スキーをモチーフにしたデザインを中心にキャップやアパレルなど製作している。デザイナーの松井健太さんは幼少からクロスカントリースキーに携わり、スキーには特別な思いがあるという。

スキー関連のデザインに関しては、背景を持ったキャラクター達をクラシカルにデザインしているのが特徴。また、大好きなスキーのために、業界の発展と周知に役立てればという思いからデザイン製作をしているという。長野県スキー連盟とのコラボレーションもその一つ。

◆Official site　https://hungerknock.thebase.in/

スキーデザインの第１作目。デザイナーが大切にしてきたクロスカントリースキーを少しでも知ってもらうためにデザインした、思い入れがある作品。BAHN FREI（バンフライ/独語）とはレース中に前の選手を抜かす際にかける声。イラストのおじさんは通称バンフライおじさんと呼ばれている。

飛んでいるのはバンフライおじさんの弟だ。バッケンレコードとは、ジャンプ競技で最長不倒距離の意味。飛べ！バッケンおじさん。

「そうだスキー行こう！」そんな気分になるイメージでデザイン。この女性はバンフライおじさんの彼女だそう。バンフライおじさん、なかなかやるね。

過酷な悪条件でも負けない
USA東海岸のスキーヤーを応援するブランド

2005年から始まったSKI THE EASTは、アメリカ東海岸のユニークなマウンテンカルチャーとスキーへの情熱を表現してきたブランド。

数多くのビッグネームのフリースタイルスキーヤーを生んできた東海岸だが、その環境は決して恵まれたものではない。東海岸では10cmの雪が積もればパウダー！　－20℃なんて1月なら全然マシ、そんな世界でひたむきに情熱的にやってきた東海岸スキーヤーたちを応援するインディーズブランドだ。日本ではスキーバム商会が販売取扱いをしている。

◆Official site　https://shop.skibum.jp/categories/1054053

パラダイスは午後3時のツリーランでみつかる。スムーズな肌ざわりのブレンド生地（コットン60％とポリエステル40％）に着心地のよいタグなし仕様。

グラフィックは、ふぞろいのスキー板たち。メッセージは、社会の中と違って規格外も活躍できる世界の歴史の縮図。

表はハイクアップしているスキーヤー。裏はパウダーライディングで繋がりのあるグラフィック。そう、バックカントリーでは報酬は足で稼いだ分だけなのだ。（Earn Your Turns…自分のターンは自分で稼ぐべし）

EAT SKI SLEEP
そのためだけに人生を捧こう

白馬発信の、滑る生活で人生を統べる人のためのお店「スキーバムショップ」。ギアやアパレルだけでなく、ヴィンテージ家具やコーヒー、寝具など、ライフスタイルにまつわるさまざまなブランドを国内外から広く取り扱っている。ここではメッセージ性の強い2点をご紹介。

◆Official site　https://shop.skibum.jp/

2009年に撮影中の事故で39歳の若さで亡くなったエクストリームスポーツのパイオニア、シェ―ン・マッコンキー。シェ―ンの遺族が中心となって環境保護や子供たちの成長支援の活動をするTHE SHANE MCCONKEY FOUNDATION（シェ―ンマッコンキー基金）を設立。そこへの寄付のためのＴシャツをバム商で販売。1枚ごと1000円が基金に寄付され活用される。

毎日滑るタフなスキーバムにはタフなヘビーウェイトコットンTシャツ。バム商のオリジナルだ。着心地が良く、ヘビーローテーションで着ることができる。このバムＴのイメージモデルになっているのは、写真のドリュー・タブッキー（FWT Hakuba 2020 1位）。その滑りもぜひ観てみよう。

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