FACTIONチームライダーたちへのインタビュー|星野洸我も参加したシューティングトリップの様子

コロナ禍による渡航制限も解除されつつある23季の冬。日本の雪や文化、スキーを楽しむために世界中から人々が訪れている。なかでもフリースタイルスキーのトップライダーを擁するFACTIONのインターナショナルライダー達が新潟県湯沢町、群馬県みなかみ町に来たのは今季のビッグニュースだ。

この地を訪れたのは、スロープスタイル・ビッグエアにおいて世界トップクラスの実力を誇る、Alex Hall(トップ画右から2人目)。彼は北京五輪スロープスタイル金メダル、2022 X Games Big Air ゴールドメダリストでもある。
そして現地時間1月30日に行われた2023 X Games Big Air ゴールドメダリストのMac Forehand(トップ画左から2人目)。
独創的なスキースタイルで根強い人気を誇るAnti Olliraの3人(トップ画1番左)だ。

去年のX Gamesの覇者と今年のX Gamesの覇者、そして個性溢れるFACTIONチームを牽引するAnti。世界を代表するライダーが集うFACTIONチームでもこれ以上ない豪華なメンバーで来日した。

彼らはFACTIONが制作する映像作品の撮影のためこの地に滞在した。そのなかには星野洸我(トップ画一番右)も加わっている。日々の撮影の合間を縫って、折よく彼らに今回のシューティングの内容や一緒に活動する星野洸我について話を聞くことができた。


編集部(以下:編)
ようこそ日本へ。日本に来るのは何回目ですか? 印象はどうですか?

Alex Hall(以下:Alex)
日本に来るのは初めてです。日本の食がすごく良くて、人々もとても親切なので本当に楽しいトリップを送っています。

Mac Forehand(以下:Mac)
僕も日本に来るのは始めてです。ずっと来てみたいと思っていたのですが、ようやく来ることができました。日本食も食べたことないものを最近はずっと食べています。最初は口に入れるのを少し怖いと感じていましたが、今は美味しく食べられています。

Anti Ollira(以下:Anti)
僕は二回目の来日です。一回目は5年前に北海道でパウダーを滑ったのが最初でした。今回は違う場所に来ることができて、日本の違う面がみれて楽しいです。それと、フィンランドは最近ずっと暗いので、久しぶりに日差しを見ることができてとても気持ちいいですね。

編 ー 日本の雪や雪質はどうですか?

Mac ー 日本は谷や山を超えると雪の降り方が全然違うから面白いですよね。私たちが滞在している水上エリアから湯沢エリアにいくとドカっと雪が降っているし、逆に湯沢が降っていないのに水上に帰ってくると雪がたくさん降っていることもあります。アメリカだと谷や山は関係なく、降るところにはどかっと降るので、降り方が違いますね。

Alex ー 僕は早くパウダーを滑りたいですね。いつパウダーが滑れるか分かりませんが、パウダースキーを今回ゲットしたので、いつでも行けるから楽しみです。

Anti ー 昨日まではかなり暖かかったので、パウダーという感じではありませんが、いまは雪が降っているので、楽しみですね。

編 ー 今回は撮影で来日されていますが、どのような撮影が行われているのですか?またどのようなコンセプトですか?

Alex ー 今回の日本の撮影はストリートをメインに行っています。普通のプロダクションはストリートだけで日本に来ることはないと思うので、とてもクレイジーです。しかし、それだけ尖った作品になるでしょう。

Anti ー ストリートメインでフォーカスしていますが、今もいい雪が降っているし、日本と言えばパウダーです。なので、ちゃんとパウダーも滑らないとね(笑)

Alex ー そうそう、本当そうだよ。僕の友達も大勢日本にきていますが、彼らから「なにしてるの?」って聞かれて「ストリートの撮影しているよ」って答えると、「なんでそんなことしてるの? バカだね」って言われています(笑)。

Mac ー 日本は他の国に比べると、閉業しているスキー場や廃墟があって、ストリートの舞台になるので、とてもシンボリックですよね。海外にはその様な場所はないので、とても印象的です。

編 ー 日本でこれまでにどの様なスポットで撮影ができているのか教えてください。

Mac ー この前撮影したのは、使われなくなった学校内の階段のレッジ(壁面に取り付く突出部分)ですね。雪がたくさんあったので、階段が雪で埋まっていて安全でした。あとは閉業したスキー場でもリップを作って撮影しました。

編 ー いいカットを残せましたか? また、日本のストリートが海外のストリートと異なる点を教えてください。

Anti ー 私はまだ1カットしか残せてないんです(笑) 日本のストリートは手すりだけじゃなく地形や建物を生かした撮影ができるので、日本独自のカットを残していきたいと思います。

Mac ー アメリカのストリートスポットは街中が多くて、すぐに怒られる場所が多いですが、日本は静かな場所にあって、プレッシャーが少ないです。なので集中してトリックに臨めますね。

編 ー 日本からは洸我が参加していますが、彼のことを知っていましたか? 今回一緒にセッションしてみて、どう感じましたか?

Mac ー 去年「New Schoolers」で彼の2,3年前のエディットを見たんです。そこで洸我のことを知ってとても衝撃を受けたんです。今回も僕だったら怖気付いてしまうようなセクションでトリックを決めていたので、彼は本当にヤバいな、と実感しました。

Alex ー 彼は海外では結構有名なスキーヤーになっていて、その知名度とライディングやスタイルがマッチしていましたね。実際に会ってみるととてもフレンドリーで、色々なスポットに案内してくれて、今回の撮影は彼がいなかったらできなかっただろうなと思います。

Anti ー そうですね……。確か彼が初めて出した3年前のエディットをみて、滑り方のスタイルがとてもいいなと思ったことを覚えています。よく見るようなストリートアイテムでも彼のスタイルを生かしたアプローチをしていて、いままでに見たことのない滑り方だったので、最初から彼のことはとても気に入っていました。

編 ー 洸我が今後さらに飛躍するためには何か必要だと思うことはありますか?

Mac ー あまり変えることはないと思いますね。毎日滑り続けて、撮影し続けて、やり続けることだと思います。これまで通りのスタイルで攻めてください。

Anit ー そうですね。彼のままで、Keep doingです。

編 ー 洸我に聞きますが、今回のシューティングトリップでどのような経験を得られましたか?

星野洸我(以下:洸我)一言でいうと、良い意味でイカれてますね。僕は怪我をしたくないので入念にアプローチをチェックしますが、彼らはスピードチェックだけしたら、すぐにトライしますね。「え、いま映像回しておけばよかったじゃん」っていうくらい。彼らからいい刺激を受けて、自分ももっと成長できるなと感じています。

編 ー 今回のトリップで印象に残っていることはありますか?

洸我 ー 初日のAntiとの使われなくなった建造物を用いたジャンプセクションの撮影ですね。自分はレギュラーエントリーしかできない、と思うようなアプローチだったのですが、Antiはスイッチ5のハンドドラッグをメイクしてきて、スタイルもカッコよくて、とても印象に残っていますね。
Macはブン回し系でタフにメイクしてきますし、Alexはレールとレールの隙間がめちゃくちゃ空いたレール to レールのセクションをメイクしてて、それぞれ自分たちの得意な領域でスタイル出してきてるなと思いますね。

編 ー これまで、ずっと日本の仲間たちとストリートの撮影を続けてきましたが、その経験は今回活かせましたか?

洸我 ー とても活きています。これまでやってきたことは間違ってなかったんだなと確信していますね。むしろ日本のセクションや雪に慣れているので、「ここはこうした方がいいんじゃない?」という提案もしながら彼らと一緒にアイテムを作っています。

編 ー 洸我ありがとうございます。それではまた3人に質問です。日本に来て数日だと思いますが、どのようなことが楽しみですか?

Alex ー パウダーを滑って、美味しい食べ物をたくさん食べたいです。それと一昨日行った回転寿司にもう一度戻りたいですね(笑)

Mac ー そうですね……。僕も美味しい食事をもっと食べたいですね(笑)

Anti ー パウダー、パウダー、パウダーです……(笑) あと温泉に毎日入りたいです。フィンランドはサウナも有名ですが、温泉もたくさんあります。日本の文化と似ていますね。

編 ー 今後、他の国ではどのような撮影が行われる予定ですか?

Mac ー 僕はユタ、ワイオミング、ロッキーでパークの撮影が予定されていますね。

Anti ー あと4月くらいにどこかは決めていないけど、パークシューティングも予定されています。今回の映像はパークのエディットも盛りだくさんになる予定なので、ぜひチェックしてみてください。

編 ー 今回の作品で視聴者に感じてほしいこと、見てほしい点などありますか?

Alex ー 僕が思うに、FACTIONチームの撮影と他のプロダクションの撮影の違いは、チームとして楽しく滑ることができているし、その楽しさがコレクティブとして映像にうまく表現できていると思います。なので、スキーの魅力の一つ「みんなで滑る楽しさ」のようなものを感じとってもらえたらいいなと思います。

Mac ー みんなそれぞれ違うライディングスタイルを持っているので、同じ日本のストリートでも違う目線でアイテムを見ています。その違いを見てもらえたらと思います。

Anti ー 僕も感じていることは2人と一緒です。FACTIONはスタイルがあって個性を大切にしているスキーヤーが世界中に散らばっています。今回の撮影も僕はフィンランド、AlexとMacはアメリカ、洸我は日本とバラバラです。もともと文化や背景も異なる我々ですが、スキーを通してチームだからこその一体感やスタイルの違いなどを感じとってほしいと思います。


日本食や文化を楽しみながら毎日3~4セクションを巡り、ハードな撮影をこなす彼らの映像は11月にFACTIONからローンチされる予定だ。今から心待ちにしていよう。

取材・執筆/小野塚 大悟

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