ニセコを代表するスノーリゾート「ニセコ東急 グラン・ヒラフ」でこの冬、最新鋭のゴンドラ「エースゴンドラ」が稼働した。
長年、多くの滑り手に愛されてきた日本最古のクワッドリフト「センターフォー」に代わり設置されたもので、新たなヒラフの顔として注目を集めている。

エースゴンドラは10人乗りで、シートヒーター、wifiを完備。
オープン後に初めて乗った感想はまず「静か」。
支柱が少なく、ケーブルが従来より高く走っていることも印象的だった。黒をベースとしたキャビンはスターウォーズに出てくるようなかっこいいフォルムをしている。
そして、キャビン内からは羊蹄山を一望できるのが魅力。暖かい飲み物を飲みながら乗車するだけでも楽しめそうだ。


センターフォーは1985年に運行を開始した4人乗りのクワッドリフトで、フードがなかった。雪が降るナイターなどでは寒さがしみたが、すぐ下を走る急斜面「スーパーコース」で、いい滑りを見せるライダーに歓声が上がるなど、ライブ感が楽しかった。


ただ、急速に国際的リゾートとして成長するニセコでは、過度な混雑が課題。私はニセコをベースにフォトグラファーとして活動し、撮影がなければスキー場を滑るのが好きだ。ヒラフは自宅から最も近いスキー場で、地形も豊富。
お気に入りのゲレンデだが、ハイシーズンは混雑を避けて自然と足が遠のいていた。

この日は新しい降雪がなかったからか、午前8時半の運行開始直後でも行列はほとんどない
そこに登場したのがエースゴンドラ。
輸送人員は従来の1時間あたり1800人から2800人に増え、降り場までの運行時間は7分から5分に短縮。実際、混雑緩和を期待して滑りに行くと、そこまで行列がない。ゴンドラになることで風の影響を受けやすく、運休が増えるのではないかとローカルの間では心配する声も上がっていたが、そこは最新鋭のマシン。強風でも止まることは少ないようだ。
これならヒラフに行ける機会も増えそうだ。

なお、グラン・ヒラフでは来季以降、エースゴンドラから上部の主要リフトも輸送人員が多いリフトに架け替えられる予定。
滑走環境の向上がさらに期待される。


将来にわたって、ローカルもビジターも分け隔てなく、楽しんで滑れるように。
エースゴンドラは新たな時代を象徴する存在になる気がしている。
■Infomation
ニセコ東急 グラン・ヒラフ
〒044-0080 北海道虻田郡倶知安町ニセコひらふ1条2丁目9−1
公式HP:https://www.grand-hirafu.jp/
公式SNS:Instagram|Youtube|Facebook