白馬エリア(Hakuba Valley)のパウダーおすすめスキー場とコース12選

日本が世界に誇る北アルプスの白馬連山。南北約30kmに渡って広がる10のスキー場は「HAKUBA VALLEY」という名称で、一大山岳リゾートを構成している。そのスケールは日本一とも。冬期は北アルプスを越えて入り込む寒気が、壮大な山岳地形に豊富で良質なパウダースノーを積もらせる。その魅力によって白馬に居を移してしまう人や、いわゆる「スキーバム」が今も少なくない。また、白馬はニセコと並ぶインバウンドの中核。世界中のスキー・スノーボードファンたちを魅了してやまない白馬エリアのパウダー名所とそのコースを紹介しよう。

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つがいけマウンテンリゾート

パウダー・バックカントリー入門者に最高の環境

HAKUBA VALLEY のなかで最もビックスケールを誇るつがいけマウンテンリゾートは、ゴンドラ1本・リフト18本で10コース。標高1,704mの山頂から山麓まで標高差約 900m、最長滑走距離は5kmというロングのグルーミングバーンを爽快に駆け下りることができる。

栂池に降るパウダースノーは通称「TSUGA POW(ツガパウ)」と呼ばれ、その極上の雪質はパウダーハンターたちを魅了してやまない。その背景にもなっているのが、つがいけマウンテンリゾートからリフトアクセスで入れるバックカントリー(BC)の環境の良さだ。

ここはBC初心者に最適な環境が整っていることでも知られている。地理・地形的に急斜面が少なくて緩斜面や中斜面が多いため、エントリーユーザーがリラックスして楽しめる斜面が多いのだ。パウダー愛好者・バックカントリー入門者には絶好の体験が得られるスキー場だ。

つがいけマウンテンリゾートのパウダー名物コース

・TSUGAIKE POWDER DBD

「TSUGA POW」を存分に味わえるレクチャー受講式プログラム「TSUGA POW DBD」は、スキー場管理区域内の非圧雪の限定エリア。レクチャーを受けて腕章をつけて初めて滑走できる。バックカントリーの安全知識を得ながら白馬パウダーが満喫できる、とっておきの場所だ。

・馬の背コース

最大斜度:19度 平均:14度 / 距離:1200m / 斜面向き:北

スキー場内で最も雪が積もる尾根沿いのコース。馬の背中のような狭い尾根上の栂池名物の難コース。最大斜度 32 度の急斜面に、人の姿が隠れるほどの大きなコブが連続。モーグルスキーの腕を磨くのに最適。晴れた日には富士山を眺めることができる。

・栂の森ゲレンデ 

最大斜度:23度 平均:14度 / 距離:630m / 斜面向き:南西

標高1700mに溜まる極上のふわふわ雪。栂池最上部ゲレンデ。標高 1700m ならではの、たっぷり積もった上質の天然雪が自慢。原生林に囲まれた山岳ムードと眺望の良さも魅力。5 月上旬まで開いている「TG PARKS」が設営されるのもここ。

◆公式HP/https://www.tsugaike.gr.jp/


白馬コルチナ

42度の急斜面でオーバーヘッドのパウダーライド

北に延びる HAKUBA VALLEY のなかで最北端に位置し、他のスキー場よりも10~20cmは多く雪が積もるという白馬コルチナ。日本海から流れ込む寒気は北アルプスを越えて、このエリアにたくさんの降雪をもたらすが、最初に雪を降らすのがコルチナだ。

ベースから左右2本の尾根に挟まれたコースレイアウトに6本のリフトが架かる。16のコースの多くはホテルグリーンプラザのあるベースに合流できるため効率よく回せる。スティープ&ディープのパウダーライディング、ツリーエリア、上級者向けのハードバーン、北アルプスの絶景、温泉と、楽しみは尽きることがない。

ベースから左右2本の尾根に挟まれたコースレイアウトに6本のリフトが架かる。16のコースの多くはホテルグリーンプラザのあるベースに合流できるため効率よく回せる。スティープ&ディープのパウダーライディング、ツリーエリア、上級者向けのハードバーン、北アルプスの絶景、温泉と、楽しみは尽きることがない。トップエリアからは数方向の広大なバックカントリーへのアクセスもスムーズと、言うことなしの白馬パウダーの雄だ。

コンパクトなボウル状のゲレンデは、雪が溜まりやすく昔からパウダー好きの間で有名だ。トップエリアからは数方向の広大なバックカントリーへのアクセスもスムーズと、言うことなしの白馬パウダーの雄だ。

白馬コルチナのパウダー名物コース

・稗田山コース2

最大斜度:42度 平均:36度 / 距離:625m / 斜面向き:北

なんと最大斜度は42度というスティープさ。ここに名高い極上のパウダーが積もると他では味わえないSteep&Deepなライドが体験できる。新雪が降ったら絶対に行きたい日本屈指のエキスパートオンリーのパウダーコース。高低差321m、全長625mをボトムまでノンストップで滑り切ろう。

・カモシカコース

最大斜度:30度 平均:17度 / 距離:300m / 斜面向き:南

全長も比較的短く、中級者のパウダー練習にちょうど良い。斜面が南向きなので、コンディション的には早めのエントリーがよい。

・稗田山コース3

最大斜度:39度 平均:27度 / 距離:690m / 斜面向き:北

ホテルを眼下に眺めながらゆっくりパウダーランが楽しめる。コース幅も比較的広く滑りやすいので上級者のパウダーランの練習にオススメ。北向き斜面なので雪質抜群で気温が低ければ終日パウダー! こちらも降雪後に!

◆公式HP/https://www.hgp.co.jp/cortina/ski/


白馬乗鞍温泉スキー場

白馬エリアでも際立つドライパウダーの質と量

北アルプスの北端、白馬乗鞍岳の麓に広がる100%天然雪のパウダーランド、白馬乗鞍温泉スキー場。HAKUBA VALLEYのなかでも特に内陸部に位置し、標高が高いこともあり、ドライなパウダーが大量に降り積もることで有名だ。

美しいブナの広葉樹林帯が広がるバックカントリーには、ゲレンデからのアクセスも可能。日本だけでなく、海外からもコアなパウダーファンがやって来る。

ゲレンデは大きく「若栗ゲレンデ」と「里見ゲレンデ」のエリアに分かれている。 山頂直下型の2000メートル級ロングコースや、針葉樹に囲まれたダウンヒルコースなど、個性豊かな14コース。ファミリーからエキスパートまで誰もが楽しめる多彩なコースバリエーション。ゲレンデ上部では白馬連峰の美しいパノラマが楽しめることも大きな魅力だ。

白馬乗鞍温泉スキー場のパウダー名物コース

・スカイビューゲレンデ

最大斜度:38度 平均:25度 / 距離:500m / 斜面向き:南

ゲレンデの最上部で、眺望、雪質、フェイスとも最高・最強。最大斜度38度、平均25度、幅250mというダイナミックさで、白馬乗鞍の名物急斜面だ。降雪時はオーバーヘッドのディープパウダーを堪能できる、パウダー派にはたまらない天国スポットだ。

・エキスパートコース

最大斜度:35度 平均:25度 / 距離:700m / 斜面向き:東

こちらも最大斜度35度と、伝説の急斜面。降雪時のディープパウダーは上級者だけの楽しみ。オープンの可否は入口の看板にて告知される。

・スネークコース 

最大斜度:30度 平均:25度 / 距離:700m / 斜面向き:東

第2ペアリフト沿いを滑るバックカントリー的な趣をもつ非圧雪の急斜面。降雪時のパウダーが狙い目だ。

◆公式HP/https://www.hakunori.com/


白馬八方尾根スキー場

圧倒的なスケールと斜面の多様性は国内屈指

本気で滑りを追求したいなら、やはり八方の右に出るスキー場はそうはない。標高差は国内屈指の1,071m、 ゲレンデトップから4方向の尾根にコースが延び、 その大半が滑り応え十分の中急斜面。八方が白馬の雄とされるのは、他にも斜面の向きや起伏などのバリエーションが実に豊富なため。パウダー、コブ、地形、となんでも一流のクオリティで揃っている。

パウダー派にとって八方の魅力はゲレンデ外のバックカントリーフィールドにもある。1時間もハイクすれば裏山の標高差約1000mを滑走できる場所に富んでいる。手軽さの一方で、3時間ほど登ると日本でも屈指のハイレベルのアルパインエリアに踏み込んでいける。そんな多彩な顔も持っているのが八方なのだ。どこまでも尽きることのない奥深い魅力の八方を、まずはゲレパウから満喫しよう。

白馬八方尾根スキー場のパウダー名物コース

・スカイライン

最大斜度:32度 平均:16度 / 距離:約1000m / 斜面向き:北面

スキー場のなかでもとくに地形変化にあふれるコースのため、フリーライド派は外せない場所。全体的にはすり鉢状の地形になっており、風の影響を交わすため新雪が残りやすい。上部からスキーヤーズレフトは谷あいの地形が続くため、レフトサイドの壁を使いながらの滑走がおすすめ。

スキーヤーズライトは尾根上は斜度の緩い斜面。どこからでも谷あいに向かって滑り込めるため、片斜面を味わいつつ滑ろう。下部のリフト線下の斜面は滑りこんだ跡が多いため荒れたパウダーになることが多い。

・OMUSUBI

最大斜度:33度 平均:27度 / 距離:約500m / 斜面向き:東面

ゴンドラ山頂駅を出るとすぐに目に入ってくるオフピステコース「Omusubi」は、超上級者向けの非圧雪のディープパウダースポット。ゲートが設けられていて、1月上旬~3月上旬のコンディションの良い日にパトロールによるチェック次第でコースのオープン・クローズが決定される。

上部は起伏が富んでおり、ジャンプポイント多数。下部はやや密なツリーランとなっている。スキーヤーズレフトへ行き過ぎると下部のゲートへ戻る際にトラバースが長くなるので、注意が必要だ。面ツルにたっぷり積もった極上パウダーに浸れるとっておきの場所だ。

・裏黒

最大斜度:31度 平均:27度 / 距離:約800m / 斜面向き:北面

黒菱第3ペアリフトの北側斜面一帯に広がるオフピステエリア。標高が高く北向きのため、タイミングによっては極上のパウダーランが味わえる。視線を上げれば、北アルプスのダイナミックな山々が飛び込んでくる絶景。

このシチュエーションを味わうだけでもこのコースを滑る価値がある。風の影響を受けやすく、吹き溜まりとアイシーな箇所がミックスされ、難易度は高めだが、滑り終えたときの充足感はたまらない。

◆公式HP/https://www.happo-one.jp/

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