NISSAN「X-TRAIL e-4ORCE」登場! スキーヤーである広報・伊藤さんに聞いてみた、その魅力

気候変動の問題に対して、大切な雪を守るためにスキーヤー・スノーボーダーができることの一つとして、CO₂排出の削減にダイレクトに貢献できるクルマ選びがある。

雪道での圧倒的な走破性とスタイリッシュな存在感で、2000年の発売当初からスキーヤー・スノーボーダーに支持されてきたNISSANの「X-TRAIL(エクストレイル)」が、この度、約9年ぶりにフルモデルチェンジを果たした。新型X-TRAILは一体どこが変わったのか⁈ 初代モデルからのDNAを継承しつつ、進化した第2世代「e-POWER」、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載、「カーボンニュートラル時代のニーズに応えた新しい選択肢としての利点は? そして、一番気になるスキーヤー・スノーボーダーへのメリットとは? 

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NISSAN|X-TRAILといえば

NISSAN(日産自動車)のX-TRAIL(エクストレイル)といえば、SUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル/Sport Utility Vehicle)の先駆けとして、初代モデルが発表された2000年当時、市場に大きなインパクトをもたらした。当時はまさにフリースキーやエクストリームスポーツのムーブメントが世界的に爆発した黎明期。本格SUVならではのオフロードや雪道でのタフな走りとクールなスタイルが新たなスポーツカルチャーの誕生とマッチして、多くのスキーヤー・スノーボーダーの心を捉えたものだ。

この度、2013年から9年ぶりに完全刷新された新型X-TRAILでは、初代モデルからの「タフギア」としてのDNAを継承しつつ、大きな進化を遂げた。第2世代「e-POWER」と電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載したことで、次のステージへと乗り入れ、まったく新しいSUVへと生まれ変わったのだ。その実際に近づいてみよう。

e-POWER・e-4ORCEって何?

「e-POWER」とは、エンジンで発電してモーターで走る電気自動車のこと。いわゆるHV(ハイブリッドカー)との違いは?というと、HVはエンジンとモーター、2つの動力を使って走る。比べてe-POWERは、エンジンは積んでいるけれど、それは発電専用で、高出力のモーターのみで走る、というのが異なる点だ。厳密に言えばe-POWERもエンジンもモーターも備えているという意味ではHVの一つで、シリーズハイブリッドというのが正式名称ではあるのだが。

では、「e-4ORCE」とは何か? 一口にいうと「電動駆動4輪制御技術」のこと。前後2基の高出力モーターと左右のブレーキを統合制御することで4輪の駆動力を最適化するという技術だ。これらの技術はユーザーには何をもたらすのだろう?

新型X-TRAILがどのように変わったのか、どこが魅力なのかを、STEEP読者のスキー・スノーボーダー目線で知りたい! そこで自らもスキーヤーであるNISSANの広報マン伊藤さんに聞いてみた。


スキーヤー・スノーボーダーにとって一番嬉しい点は?

今回のフルモデルチェンジの最大のポイントは、e-4ORCEの搭載です。これは過去になかった電動の4駆技術で、今回、X-TRAILに一番早く搭載されることになりました。そして、VC(可変圧縮比)ターボエンジンも積んでいる点です。これによってもたらされるメリットが雪道を走ったり、スキー場への長距離を走るスキーヤー・スノーボーダーにとって嬉しい特長になると思います。

「e-4ORCE」がもたらす滑りやすい場面での圧倒的な安心感!

e-4ORCEは、前に一つ、後ろに一つ、前輪と後輪のモーターを駆動させるモーターがあり、4輪を駆動させる。これまでの4駆とは何が違うのだろう。

「普通の4駆よりも電動4駆が優れている理由は、とても緻密な制御ができることです。例えばガソリン車の場合、「タイヤが滑った!」と感知したら、それをエンジン回転数を制御することでタイヤに伝わるトルクをコントロールするので、タイムラグがすごくある。けれど、電気はすごく速いので、「滑った!」と思ったらコンピューターがそれを感知して、瞬時にモーターを制御できるんです。

ですから滑りやすい場面で安心感が圧倒的に大きい。加えてブレーキ制御も併用しているので、前後左右で4輪すべてをコントロールできるんです。これは雪道ではとても頼れる性能ですね。2駆と4駆の切り替えは自動でやってくれるので、切り替える必要もなく賢い機能です」。

「VCターボ」でとにかく静かで行き帰りが快適に!

さらにVCターボという新しいエンジンを使っている点が2点目の大きなポイントだ。

「電動4駆の上に、さらにVC(可変圧縮比)ターボエンジンを搭載しています。圧縮比は低くするとパワーは増すけれど燃費は悪くなる。圧縮比を高くすると燃費はよくなるけれど、パワーが出にくくなる。ならば、圧縮比を高いところから低いところに自在に変化できるエンジンを創ったら、パワーが欲しいところでは圧縮比を低くして、巡行時など効率よく燃費を節約したいなら圧縮比を上げる、ということができる。燃費もよくなるし、パワーを出したいときは出せる、という変化するエンジンなんです。

X-TRAILはe-POWERなので、積んでいるエンジンは発電をするだけで、駆動はしないんです。ちょっとややこしいですが、でも、発電をたくさんしたいときと、そうでないときがあるので、圧縮比を変えられるのはすごく画期的なんです。

お客様のメリットとしては燃費がよくなること、あとは静粛性。めちゃくちゃ静かです。効率よく発電するので、エンジンが止まっている時間が長くなるんです。また、エンジンかかっているときでも静かで効率がいい。巡行時も加速時も静かですよ。これによって運転している人にストレスを感じさせないという点もメリットでしょう。

長距離運転で人が疲れる原因は2つあります。一つは騒音、もうひとつは乗り心地からくるもの。VCターボというエンジンに加え、新しいプラットフォームを採用することで乗り心地もよくなった。走行中に心身にかかる負荷、疲れの原因を取り除いているので、スキー場への行き帰りの時間がとても快適に過ごせるはずです」。

X-TRAIL e-4ORCEの走行性能が知りたい!

e-4ORCEは、モーターの駆動力やブレーキをきめ細かくコントロールすることで、雪道などの滑りやすい場面でもしっかりとクルマをコントロールでき、カーブでも思いのままに曲がれる。これらの高い操作性は、とかくカーブの多い雪山へのアクセスにはとても頼もしい性能だ。

「下り上りでも、その高い走行性能は変わりません。モーターで登れるの? 怖くない? というイメージを持つ人も多いですが、4輪のグリップ力を電気によって瞬間的に最適制御することで、従来の4駆を上回る安定性を実現しています。しっかりと登れて全然怖くないです。e-POWERは驚くほどパワフルなんです。

万が一深い雪にはまっても、簡単に抜け出せます。深い雪からも出やすい。電動は、実は雪や氷にめちゃくちゃ強いんですよ。雪山で一番大事なのは安全性です。それを本当にストレスなく実現できていると思います。ぜひ乗ってみてほしいですね」と伊藤さん。

こんな機能も便利!

X-TRAIL e-4ORCEの魅力は多彩なインテリアにもある。スキー場へのアプローチで長時間クルマに乗るスキーヤー・スノーボーダーにとって、運転しやすさや車内空間が快適であることは、とても大事なポイントだ。いかにストレスなく、くつろげる空間にするかには、誰もがこだわっているはず。X-TRAIL e-4ORCEは、その快適さを様々に提供してくれる。

雪道に適したSNOWモードを持つドライブセレクター

SNOWモードでは、雪道でスムースに走れるよう、走行状態に応じて前後の駆動力配分を最適に制御するとともに、最適な加速力が得られるよう、アクセル操作に対する駆動力を適切にコントロールする。OFF-ROADモードでは、深雪や未舗装路で力強く、高い走破性を発揮できるよう前後の駆動力配分と加速力をコントロールする。モード切替で走りをアレンジできるドライブセレクターで快適な運転ができる。

快適な車内空間を実現する多彩な装備

ステアリングヒーター[グレード別設定]
スイッチONで冷えた手もすぐに温まるステアリングヒーターを搭載。
前席ヒーター付シート
スイッチONですぐに温まる前席シートヒーターを全グレードに標準装備。
後席ヒーター付シート〈セカンドシート左右席〉[グレード別設定]
後席乗員のためのシートヒーターも設定。

防水シート
雪がついたり濡れたウェアのまま座っても、簡単に拭き取れる防水シート。シートメイン部には、高次元の防水・透湿性を誇るセルクロス®を採用し、夏場の不快なムレを緩和する透湿性を確保。

プロパイロット

高速道路でアクセル、ブレーキ、ステアリング操作をアシストしてくれる機能。さらにNissanConnectナビゲーションシステムと連動し、予めカーブやジャンクションを把握し、スムースに曲がれるよう車速をコントロールする。長時間の高速での運転は疲れるもの。特に山で1日滑った後の帰りの高速では非常にありがたいサポートだろう。
※NissanConnectナビゲーションシステムが必要


「X-TRAIL e-4ORCE」と環境への取り組みの関係

地球温暖化や気候変動の問題に対して、大切な雪を守るためにスキーヤー・スノーボーダーができることは何か? その答えの一つとして、個々が自分ごととして環境問題へ取り組めることの一つに挙げられるのが、CO₂の排出を削減することにダイレクトに貢献できるクルマ選びだ。

「X-TRAIL e-4ORCE」は、EVではないが、e-POWERならではの環境問題との大切なタッチができる。それについて伊藤さんに考えを聞いてみた。

ワンステップ置きながらEVの世界観を楽しめる

「日産では、サステナビリティ戦略「Nissan Sustainability 2022」のもと、気候変動問題にも取り組んでいます。この視点からいくと、「X-TRAIL e-4ORCE」を選択することによる直接的な効果としては、確実に燃費がよくなることで、CO₂の削減に繋がることが一つあると思います。

環境問題へ意識を持って自分も行動を起こしたいと思う。けれどいきなり一足飛びにEVに行くのは、不安や戸惑いがある。EVを持てば日常的に充電が必要になるため、新しいルーティーンが増えたりして、果たして自分のライフスタイルに合うのかが不安になる人も少なくありません。

けれどe-POWERというEVの技術を使ったクルマなら、使い方はこれまでのガソリン車と同じだけど、EVの気持ちのいい走りと燃費の良さが体感できる。いきなりEVに行く前にe-POWERを体験すれば、ワンクッション置いて、EVの世界を楽しめる。次のステップでEVに乗ったときが客観的にイメージできると思います。

選ぶときに自分のスタイルに何が合うのかを考えるのが、すごく重要なんだと思います。

例えば、湯沢に住んでいてスキー場まで30分で行ける、家に充電器がある人なら、もういきなりEVでよくて、そのほうがむしろオススメできるかもしれない。でも、月に1回東京に日帰りで行かなくちゃいけない人は、ちょっと面倒臭いかもしれない。途中で充電しなくちゃいけないですからね。それでもEVに乗りたい、コストはガソリン車より安いし、充電が苦じゃないよって人は、いきなりEVでもいいかもしれません。でも、東京から日帰りでスキー場に通う人には、私はEVはお勧めしません。e-POWERのほうが絶対に快適に過ごせますから。

環境へのサポートマインドを持ちつつ、自分のスタイルに合ったものを使っていく第1歩にちょうどいいクルマ、それが「X-TRAIL e-4ORCE」ではないかと思います。いつの日かのEVに乗るエコライフへの橋渡し、それが「X-TRAIL e-4ORCE」が提案する環境への取り組みかなと考えています」。

NISSAN| X-TRAIL e-4ORCE 3,198,800 円 ~(メーカー希望小売価格・税込)

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教えてくれた人

日産自動車株式会社 
グローバルエクスターナル広報部

伊藤 俊さん Shun ITO

物心ついたときから大のクルマ好き。小学1年のときは町中に走っている車の名前は全部言えた。前職も自動車メーカー、日産自動車は8年。広報担当者として走り回る多忙な日々を送る。冬は、かぐら・神立・川場などのコブを滑り歩く熱いモーグラー。この冬に向けてFACTIONニューモデルを注文、FTカスタムブーツもフォーミング形成済み!

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