7/16から発売開始のHakuba Valley全山共通シーズン券。その魅力をズバリ!!

長野県北西部にあるHakuba Valley。南は大町市の爺ガ岳スキー場、北は小谷村の白馬コルチナスキー場まで、直線距離にして南北約25kmほどのエリア内に10のスキー場が点在する。

そのほとんどのスキー場が北アルプスを背にして東に向いている。スキー場によっては南北にも斜面が広がっているため、北斜面が多く好条件のコースが多いのが特徴だ。そして、その大半が最長滑走距離5000mを超えるスケールのビッグゲレンデ。
くわえて、スキー場の麓には温泉や宿泊施設、飲食店、スキー・スノーボードショップなどがあるスキータウンが広がり、滑ったあとの充実度も高い。

いまや世界的にも注目されるHakuba Valley。アプレスキーを楽しむ人が国籍関係なく集まる。Photo/Hiroya Nakata

この環境は国内はおろか、世界的にみても稀有な存在であり、その魅力に惹きつけられる人は数知れない。それを裏付けるように、年月を重ねるごとに世界中から滑り手が訪れ、23-24シーズンはついに過去最高となる外国人57万人を含む165万人が来場した。

Hakuba Valleyをホームエリアにするとなにが良いのか? 7つの視点から探ってみよう。 

INDEX

24-25 Hakuba Valley 全山共通シーズン券の種類と価格

Hakuba Valleyを構成する10スキー場はそれぞれに大きな標高差があり、斜面の向きも様々。コースバリエーションも豊富で、非圧雪コースや各種パーク、丁寧に整備されたグルーミングバーンなど、その総合力はすでに世界中が知るところだ。
この記事の下部で10スキー場を簡潔にまとめておくので参照してほしい。

このHakuba Valleyの全スキー場で利用できる24-25全山共通シーズン券(以下、通称となっているバレー券と表記)が今年も発売される。券種は全部で4タイプ。

券種大人料金小人料金販売期間
超早割価格117,50062,0007/16(火)~8/29(木)
早割価格145,00076,3008/30(金)~10/31(木)
通常価格175,00092,30011/1(金)~
リピーター割価格105,80056,0007/16(火)~8/8(木)

一般的なシーズン券の早期割引と同様に早く購入するほど安価で手に入れられる。定価は11月1日以降に販売される17万5000円。超早割価格と比較すると差額は5万7500円。早割と比べても3万円も違うとなれば、できるかぎり早く購入するに越したことはない。地域やスキー場グループによってさまざまな種類の共通シーズン券がいくつもあるが、悩んでいられる時間は案外少ないのだ。

購入はこちらのサイトから。
https://www.hakubavalley.com/

STEEP読者限定!キャンペーン実施中

Hakuba Valley 全山共通シーズン券のメリットとは?

1.コンスタントに降る雪と上質な雪質

数十年前に比べて雪の降り方が変わり、ときには1月に雨が降ったりという環境の変化はあるものの、スキー場の背後にある標高3000mに届きそうな後立山連峰がもたらす恩恵は計り知れない。

北アルプスを超えて日本海からやってくる寒気は、コンスタントに降雪をもたらし、かつ良質な雪をこのエリアに落とす。寒気の入り方によって南端の爺ガ岳と北端の白馬コルチナでは、雪の量も質もまったく変わるのも面白いところだ。

降雪具合と天候、斜面の向き、風など様々な要素が絡み合い雪の状態が変化する。通い詰めると状況がイメージできるようになる。Photo/Hiroya Nakata

2.シーズンが長く楽しめる

10スキー場の営業期間は早い年で11月下旬からスキー場がクローズするゴールデンウィークまで。積雪状況によってその時期はまちまちだ。

ちなみに23-24シーズン、スキー場オープン日がもっとも早かったのがつがいけマウンテンリゾート、エイブル白馬五竜と八方尾根の2023年11月30日。もっとも遅いスキー場クローズは、エイブル白馬五竜とつがいけマウンテンリゾートの2024年5月6日。滑れる時期なんと半年近くにも及んでいる。バレー券なら10スキー場を自由に選べ、約5ヶ月強にわたって滑れるのだ。

昨今の降雪状況によって、雪の降りが予想しにくい。23-24シーズンは1月が例年並みに降り、2月は降雪が少なかった。3月になるとより戻しで雪がよく降り、4月は気温が上がり融雪が進んだ。Photo/Hiroya Nakata

3.10スキー場からコンディションや好み、気分にあわせて選べる

パウダー滑走派なら南北25km圏内の降雪状況やスキー場のコース条件をみながらスキー場が選べる。仮に降雪状況が芳しくなくても日射の影響のすくない北斜面のあるスキー場を選ぶなど選択肢がある。

ゲレンデをくまなく滑りたい人にとっては、各スキー場の名コースを時期ごとに滑り尽くすのが面白い。雪の締まり具合や緩む調子によって、滑りごたえの変化が楽しめる。

パーク派は、特徴の異なるさまざまなパークをはしごして選べる。目当てのパークがメンテナンスだったとしても、他の選択肢がある。

ほかにもHakuba Valleyの南部や標高の低いところは雨混じりの雪でも、北部エリアや高標高帯に行けば雨が避けられる。また、風の影響によってリフトやゴンドラは不意に運休することもある。こうした気象条件に対して柔軟に対応できるのもバレー券のメリットだ。

北アルプスをバックに気持ちよく滑れるスキー場がほとんどのHakuba Valley。Photo/Hiroya Nakata

4.リフト券売り場で並ばなくて良い

バレーシーズン券は顔写真の入ったICチケット。爺ガ岳以外の9スキー場は共通自動改札システムを採用しているため、訪れるスキー場ごとにチケットを変更する手間がない。
些細なことだが、朝一番の新鮮なコースを滑りたいのに、長蛇の列に並んで絶好の機会を逃さないといった恩恵はとても大きい。

人の少ない朝イチを狙って滑るバレー券保持者も多い。Photo/Hiroya Nakata

5.たくさん滑る人にとってコスパ◎

23-24シーズンのHakuba Valleyの10スキー場1日券の平均価格は5870円。世相や時代を反映して22-23シーズンの4470円から1400円ほど平均価格が上がった。
共通券の価格も上がっていることから、各スキー場のリフト券が高くなるのは想像に難くないだろう。

24-25シーズン超早割価格の11万7500円を10スキー場の1日券平均価格で割ると、おおよそ20回滑れば元が取れる計算になる。20回というと、一ヶ月の週末をすべてHakuba Valleyで滑ったとして2ヶ月半分。
23-24シーズンの営業期間である約5ヶ月強滑れるとして、残りの3ヶ月分は浮く皮算用だ。

6.気兼ねなく滑りに行ける

10スキー場をいつでも、どこでも気兼ねなく滑りに行けるという安心感は案外デカい。好みや気分にあわせて滑れるに通ずるが、例えば滑り始めて大雨になったとしても、バレー券なら諦めもつきやすく、他のスキー場へはしごしたり、麓のタウンを楽しんでみようと気分を切り替えられる。

午前と午後で違うスキー場を滑ってみるという楽しみ方も広がるし、麓のレストランで昼食を食べてみようという過ごし方もできる。ときにはがつがつと滑らないで景色を眺めながらリラックスする時間を過ごすなど、スキー場の楽しみ方のバリエーションが広がる。

1日券のもとをとるという考え方から開放され、自由に楽しめるバレー券。景色を眺めながらゆっくり過ごすのも悪くない。Photo/Hiroya Nakata

7.さまざまな特典がある

案外知られていないが、バレー券を持っている人だけが得られる特典もある。代表的なものは10スキー場を結ぶシャトルバスに無料で乗れること。
他にも日帰り温泉の入浴料金割引やナイターリフト料金の割引サービスが例年ついてくるのだ。

このようにひとつのスキー場のシーズン券よりも、10スキー場のすべてを滑れるバレー券のメリットは多い。パウダー、パーク、フリーライディング、カービング、コブ滑走など、どんな滑り手も満足できる斜面が揃っているHakuba Valleyのスキー場。さらにスキー場のトップからは広大なバックカントリーエリアへもアクセスできる(※1)。
何シーズンも通い詰める価値がある場所、それがHakuba Valleyなのだ。

10スキー場のなかからベストなコンディションを見定めて、新雪を滑ることも可能。Photo/Hiroya Nakata

※1 Hakuba Valleyではエリア共通でスキー場とバックカントリーを安全に楽しむためのSafty Tipsを定めている。こちらのサイトを参照してほしい

STEEP読者限定!キャンペーン実施中

Hakuba Valleyの10スキー場。南から順に紹介

爺ガ岳スキー場

広々一枚バーンが初心者やファミリーに最適

鹿島槍へと向かう道すがらの左手側にあるローカルスキー場。リフトは4本。ゲレンデの標高差は260m、平均斜度13度と全体的に中緩斜面で構成している。そのため、スキー場はのどかな空気に包まれており、子連れファミリーやはじめてスキー・スノーボードをする人にはもってこいのスキー場だ。23-24シーズンはベースエリアにジブを中心としたパークを設置した(24-25シーズンは未定)。

https://jiigatake.com/

鹿島槍スキー場ファミリーパーク

長く取れる滑走距離と景観が美しい

長野道安曇野ICからのアクセスしやすさと、中緩斜面が楽しいと評判のスキー場。ゲレンデからは中綱湖や青木湖、安曇野が見下ろせ、鹿島槍ヶ岳をバックに滑れる絶好のロケーションが人気。子どもが滑れなくても楽しめる室内アトラクションや長い雪の滑り台などを備え、家族連れから多くの支持を集めている。その一方で豊かな自然地形を長く滑れる斜面もあり、滑り派から一定の支持を集めている。

https://www.kashimayari.net/snow/

White Resort 白馬さのさか

湖に向かって滑れる絶景が魅力

フラットな中緩斜面が多いスキー場。青木湖へ向かって滑り込むグルーミングバーンのロケーションが密かに人気。駐車場から踏切を渡ってスキー場へ行くという非日常感も楽しい。白馬村にあってもっとも南にあるため、降雪時には昼から行っても脇の新雪が残っていることも多いとか。

https://sanosaka.jp/

エイブル白馬五竜

特徴的な3つのゲレンデ。上部ではHakuba 47と連結

上部と下部に位置する3面のメインゲレンデと、相互に乗り入れするHakuba 47を含め、広さと斜面バリエーションの豊富さが特徴。上部のアルプス平ゲレンデは標高1680mあり、長い時期にわたって滑れるのが嬉しい。藤田一茂とコースディレクター星野秀幸による雪のうねりが重なる新感覚のスノーパーク「GORYU WAVE」も人気。そのスノーパークも滑れるナイターは年々人気上昇中。バレー券とナイターシーズン券をセットで購入するローカルも多いとか。

https://www.hakubaescal.com/winter/
https://www.oito.co.jp/iimori/winter/

Photo/Takanori Ota

Hakuba 47 Winter Sports Park

北向きロング斜面とエリア随一のパークが充実

Hakuba Valleyのスキー場のなかで、最も北斜面が多いスキー場。尾根上をトップトゥボトムで滑るロングランや上部エリアの急斜面やツリーエリアが上級者の好奇心をくすぐる。なかでも圧巻はコース1本がパークアイテムで埋め尽くされたルート4のパーク。シーズン中にはビッグイベントが開かれ、全国から腕自慢が集まる。コースと平行に走るリフトからライディングを見るだけでも楽しい。

https://www.hakuba47.co.jp/winter/

白馬八方尾根スキー場

標高差1071mの滑りごたえは国内トップクラス

1000mを超える標高差が楽しめる国内屈指のビッグゲレンデ。朝イチの圧雪の効いたリーゼンスラロームコースは、地形の変化と落下の気持ち良さが相まってやみつきになるほど。ゴンドラ山頂駅右側に、谷を挟んだ三角形の大斜面「おむすび」は条件が整ったときにだけオープンするパウダーゾーンだ。上部へ行くにつれて、高度感のある景色が広がり、これぞ白馬の景色が味わえる。

https://www.happo-one.jp/winter/

白馬岩岳スノーフィールド

北アルプスへ向くコースはエリア屈指の展望

壁やバンク地形、隠れたヒットポイントがコース脇をはじめスキー場のあちこちに点在し、地形を滑るフリーク達がこぞって滑っているスキー場。また、山頂から目の前に広がる北アルプスの展望はHakuba Valley随一。山頂部にあるHAKUBA MOUNTAIN HARBORは滑らない人も多く訪れ、360度のパノラマを楽しんでいる。現在建設中の新ゴンドラは2024年12月に開業予定だ。

https://iwatake-mountain-resort.com/winter

つがいけマウンテンリゾート

パウダーやパーク。長い距離が楽しめるクルージングが自慢

ゲレンデの最上部からベースまで続く4kmを超えるロングなグルーミングランが楽しめる。緩急のついた斜面は滑りごたえ十分。スキー場下部には国内屈指の幅広ビギナーゲレンデが控えている。ほかにもオフピステエリアが滑れる「TSUGAIKE POWDER DBD」や時期によってパークのレイアウトや場所も変わる「TG PARKS」も注目。

https://www.tsugaike.gr.jp/

白馬乗鞍温泉スキー場

パウダーの穴場的存在でローカルから人気

南北の横に長いレイアウトのスキー場は、東向きの斜面を軸に、東へ延びた3本の尾根の北と南に斜面が存在。コンディションに応じて斜面が選べることから、状況を察知するのに長けたローカルから熱い視線を浴びている。一つひとつのコースが長すぎず短すぎないため、テンポよく滑れるのも特徴。バックカントリーエリアにリフトでアクセスできる11ペアリフトやペットと同乗でき一緒に滑れるコースなど他にはない魅力が詰まっている。

https://www.hakunori.com/

Photo/Go Ito 

白馬コルチナスキー場

エリア随一のパウダーの評判は海を超える

降雪後は、ヘルメットに太い板を持った集団がリフトに列を作る正真正銘のパウダーゲレンデ。2本の尾根に囲まれたエリア内のほとんどが自己責任エリアとしてほぼ滑ることができ、新雪時はツリーランを楽しむパウダーフリークの歓声がこだまする。一方で、すり鉢状のコースレイアウトは迷子になりにくくファミリー層が安心して滑れるとして人気。スキーインスキーアウトできる麓のホテルに滞在して楽しみたい。

https://www.hgp.co.jp/cortina/ski/

INDEX