すでにトラッカー3で十分だった性能をベースに細部を変更。トラッカー4の登場は、bcaが「使いやすさ」を重要な機能として捉えており、それを磨き込むことを止めないというメッセージなのだ。
右からトラッカー2、中央がトラッカー3、そして左がトラッカー4。ボディサイズは変わらないが、使いやすさは大きくアップデートされている
新しく登場するトラッカー4には、大きく5つの変更点が加えられた。
目を引く橙色の樹脂パーツは衝撃吸収材として機能するバンパー。うっかり手を滑らせた際の破損のリクスを低減させている。
また万一の際にも確実に埋没者の位置を知らせるべく、ボディ強度も向上が図られている。
さらにディスプレイを大型にして明度をアップ。これによって晴天の日中でも、いっそう表示の読み取りが楽になった。
捜索時に周囲の音を聞くため受信音を消す場合、トラッカー3ではスイッチを操作する必要があった。が、トラッカー4ではスクリーン右下に設けられたスピーカーの穴を物理的に指で塞いで消音するという簡易かつ効果的な手段が採用されている。
TRACKER4
トラッカー4
サイズ=12×7.5×2.6cm
重量(電池含む)=215g
受信範囲=55m
捜索帯範囲=50m
4万9000円+税
基本的な送信、および捜索時の性能に変更はないが、ソフトウエアの見直しによって消費電力を削減。電池寿命を延ばすことに成功している点にも注目したい。
いずれも決してトラッカー3のユーザーを今すぐ店頭に走らせるような変更ではない。が、使い勝手は確実に向上している。これはbcaが目指す次世代のスタンダードを示したプロダクトなのだ。
本国のTRACKER4プロモーション映像
Text by Takuro Hayashi
K2 JAPAN https://backcountryaccess.com/en-jp
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