楠泰輔と星野洸我が語るFACTION SKI

楠泰輔と星野洸我がお互いのスキースタイルについて語り合った対談からのスピンオフ企画。
お互いが使っているFACTIONについて、使っているギアのインプレッションなどの話をクローズアップしよう。

編集部:お互いに好きなスキーヤーは誰?

楠・星野:いや〜、やっぱりキャンディッド(トベックス)ですかね。

星野:好きなスキーヤーはいっぱいいるけど、キャンディッドは別格でかっこいいですよね。サミーも良いけど。

楠:やっぱり神じゃないですかね。

編集部:そのキャンディッドはFACTIONとのパートーナーシップを解消して、オリジナルプロジェクトへと移行しましたね。

星野:そうっすね、言っていいのか、分かんないんですけど、うん、キャンディッドの板が最高だった、笑。
キャンディッドぽい形状というか、縦にめっちゃ強くて、雪面がボコボコしていても大丈夫。自分のスタイル、チョッカリスタイルにも合っていた。

楠:俺もそうやね。スキーを履いたらガッチリ縦ライン。

星野:ですよね。やっぱりスピード、カッコいいっすよね。

編集部:2人は共にキャンディッドの影響を受けてFACTIONを履いていましたけど、新しいラインナップには、そうした彼のDNAを感じるというか、ファクションらしさみたいなところは、どんなところに感じましたか?

楠:俺が履いているのはマナシリーズのMANA4って言うんすけど、キャンディッドの意思を受け継いでる印象がありますね。

星野:僕はProdigy3をパーク中心に使ってます。Prodigy2では少し物足らないので、Prodigy3でオールラウンドな感じですね。タイスケくん、Manaシリーズって軽いですよね。

楠:うん、すごい軽くなった。

星野:ビンディングはマーカーのDUKE PTをつけてますよね。どんな感じですか。

楠:足元がすごく軽くてびっくりした。足上げが楽というか、足がスッと上がってくるイメージ。

星野:はいはい。めっちゃいいっすね、登るにも。

楠:あとはちょっと柔らかいかな。ノーズとテールが硬めでセンターはやや柔らかいので、乗った感じは面白い。俺はもうちょっと硬くてもいいかなって感じ。

星野:なるほど。全体的にちょっと薄いですもんね。

楠:そう全体的に板の嵩も薄くなって、軽くなった感じ。あとはゼロキャンバー。僕はキャンバーはいらないかもっていう感じだった。

元々モーグルをやってたら膝の切り返しを多用する感じでターンするから、そういう人はすごい面白いかもしれない。超、楽に滑れる。びっくりするぐらい。キャンバーがなくてもそこそこ硬いところも行けるし。まぁ、でもどっちかったら難しいかな、笑。俺はすごい簡単なんすけどね。

CTよりも一般向け。不整地はCTより、ずっしり感が少ない印象だけど、それを上回る身軽さ。

星野:軽々と動いてる感じっすね。あと、タイスケくん、ビンディングってどこにつけてるんですか?

楠:俺はね、ドセンターから2センチバック。(編集部注:ドセンター=スキー全長のちょうど半分の長さ)

星野:推奨位置から4センチ前ぐらいっすね。絶対前めだなと思ったんですけど。

楠:そうそう。履いたら前に付いているな〜って感じがするけど、個人的にはすごいバランスが良い。

星野:CTのときは?

楠:CTの時も全く一緒。ドセンターから2cmバック。

星野:MANA、良い板っすね。

編集部:ありがとうございました。では、それぞれが使っているスキーのインプレッションもお願いします。

楠泰輔 MANA4のインプレッション

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PREMIUM LIGHTWEIGHT POWDER

MANA4
L=177、184、190cm D=144-119-137mm R=23m

CTシリーズの後継機というか、その遺志を受け継いだシリーズになってます。
マナシリーズは1から4まであって、自然地形を滑りたい人は、迷わずこれ(MANAシリーズ)がいいっすね。
ポイントとしてゼロキャンバーですね。ゲレンデとか滑るのは結構キャンバーがないと厳しいという人もいるんですけど、僕はアイスバーンからパウダーまでこれ1本で行ってます。
自然地形に逆らうことなく、滑れる板。(ゼロキャンバーの)板の反発を使うというより、足裏で地形を感じる。
自然地形を滑るときにキャンバーがどうしても反発が邪魔してるように感じることが多くて、ゼロキャンバーとこの微妙なロッカー具合がすごいベストマッチしてて、それがあってるのではないかなと思いますね。乗った瞬間からいいなっていう板でした。

多分履いてみたら衝撃がくると思いますよ、皆さん。

CTシリーズより、少し柔らかくなって、扱いやすくなった感じです。
足元がすごい軽いんで、引き付ける感じで(滑って)もすごい楽。それでいて、強い板です。硬いのが嫌いとか、柔らかいのが好きとかあるなかで、すごいその中間をとった板のような気がします。
バックカントリー好き、パウダー好きで、迷っているなら、これいった方がいいです。間違いなく、めちゃくちゃ楽しいです。

星野洸我 PRODIGY3のインプレッション

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ALL-MOUNTAIN FREERIDE TWIN TIP

PRODIGY 3 
L=172、178、184、190cm D=133-106-125mm R=20m

自分の乗ってる板はプロディジーの3.0です。
パークやフリーランなど、スキー場をトータルで使ってます。

パークだけを滑るなら2.0に乗るんですけど、3.0は1日中板を変えないで、朝から夕方まで乗れるような、板の気がします。2.0よりフレックスが柔らかくなっているので、バターや地形遊びに適してます。
あとグラフィック。22-23季からネオンカラーのイラストが載り、印象の強い板になって、それもまたいいです。
自分はビンディングの位置を(ドセンターから)マイナス1.5cmに付けてますが、ランディングにも強く、不整地でも縦に落とせるフィーリングがあります。
ノーズとテールにロッカーが入っており、パークアイテムのテーブルなどでバターをするのには良い、ロッカーの上がり具合とフレックスです。
(※映像のスキーは21−22季モデルです)

Photo=Takahiro Nakanishi Instagram @tokonamekin
Movie=Mighty Jamming Film Works Instagram @mighty_jamming_film_works

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