コンセプトストア「WHITE TIME」と、佐々木大輔シグネチャーモデル登場|VECTOR GLIDE

SKI

「VECTOR GLIDE」がコンセプトストア「WHITE TIME(ホワイトタイム)」を6月12日にオープンした。場所は神楽坂の北側に位置する新宿区山吹町。”雪山の時間をより豊かに”を掲げ、スキーをはじめ厳選したギアを並べ、雪山を楽しむライフスタイルを提案している。


プロデューサー秋庭将之が店頭に立っていることも多いので、時間の許す限りスキーのことを細かく聞ける。新しいスキーのコンセプトやスペックの由来、グラフィックの裏話、もちろん自身の技術ややりたいことに対して、的確にマッチするスキーも提案してくれる。
ワークショップやポップアップショップの展開も予定しているので、スキー好きにはたまらない空間になりそうだ。

INDEX

注目のニューモデル、佐々木大輔シグネチャー「Nadurra」

Skier/Daisuke Sasaki Photo/Haruto Osanai

’21季に新しくラインナップに加わったのがこの「Nadurra(ナデューラ)」だ。ゲール語で”自然”を意味するこのスキーは、佐々木大輔が全面的に開発に携わったモデルとして「Cordova SuperLight」に続く2台めのシグネチャーモデルとなる。
北海道を中心に世界中のフィールドでガイドを行う彼にとって、この1台はあらゆる状況で雪山を登り滑るためのスキーだ。

Nadurra 185cm|138.5−115−130mm|R=24m

このスキーはサイドウォールとトップシートにキャップ構造を採用している。
メリットはサイドウォールとトップシートを一体化することでの軽量化と部分的に薄くすることができるので、キャップ構造ならではのフレックスの調整が可能となる。

さらに従来の芯材と比べて20%ほど軽い”SUPER LIGHT CORE”を採用し、トップとテールのフレックスをソフトに設定。その結果、スウィングウエイトが軽快になり、スキー操作がしやすくなっている。またカーボンを組み合わせたことでスキーヤーの動きに対してもすこぶる反応がいい。

こうした作りによって、「Nadurra」はブランド全機種のなかでもっとも軽いモデルになった。滑りにいい影響をもたらすのはもちろんのこと、深い雪でのラッセルでも取り回しがしやすくなるため、軽快にハイクアップができる。
体力を温存すれば、滑走により集中でき楽しむことができるはずだ。

ブランドのフィロソファー

Skier/Kenji Kono Photo/Takanori Ota

「VECTOR GLIDE(ヴェクターグライド)」は、2003年に7モデルからスタートした。”妥協のないモノ作り”をテーマに、レーシングスペックのフリースキーモデルを現在は19モデル(キッズ含む)を展開している。

いずれのスキーも数十種類のナチュラルウッドを芯材として用い、トーションとフレックスの自由度が出せるサンドイッチ構造をほぼ全モデルに採用。制作陣へ的確にイメージを伝え数値によって管理し、テストモデルの性能をすぐ確認できるという面から、全てのモデルを国内の工場で生産している。

「VECTOR GLIDE」にはブランド創設期から変わらずラインナップされるモデルがいくつもある。たとえば最初のフラッグシップモデルとなった「Cordova」。17年間アウトラインを一切変えることなく、芯材や素材の違いによって目的に応じている。乗り味を大きく変えることなく熟成する形をとっているのだ。その一方で、新しい乗り味のスキーには新たな名前がつけられ、ニューモデルとして追加される。が、やみくもに毎シーズンいくつもニューモデルをリリースすることはない。

’21季の全ラインナップ

「VECTOR GLIDE」のラインナップは「Big Fat(ビッグファット)」「All Mountain(オールマウンテン)」「On Piste& Mogul(オンピステ&モーグル)」「Competition (コンペティション)」「Telemark(テレマーク)」の5つのカテゴリーに分かれる。下の表が全モデルをそれぞれのカテゴリーにまとめたものだ。

カテゴリーモデル名種類
Big FatGeniusStandrd/Carbon
Butter KnifeStandrd/Carbon/Standrd JS/Carbon JS
All MountainPolarveStandrd/Light/Standrd JS/Light JS
Nadura
Mastiff
CordovaMetal/Standrd/Light/SuperLight
AventuraMetal/Standrd/Light/SuperLight
Make ST
Make BC
On PisteOmnny
Maxi Gran Turismo
MogulCamel humpStandrd/Light
CompetitionMaxiG30/M25/M22/S13
TelemarkGreed
Bulky
BoldMetal/Standrd/Light
Omnny TL
Steer
※赤文字は新しいモデル

もっともボリュームを割いているのが「All Mountain」カテゴリーの7モデル。雪山でなにがしたいかが明確になるほど、個性的な各スキーがピタリとハマるはずだ。

次いで5モデルを展開しているのが「Telemark」というのが「VECTOR GLIDE」らしさの表れでもある。テレマークスキー専用機はブランド創設時から作られており、荷重位置がアルペンスキーとはまったく異なるという点から、センター位置と不等厚をセットバックさせ、フレックスも少し柔らかくするというアルペンスキーと異なる仕様になっている。

Photo/YUKIMI Studio

’21季はカタログには掲載していないもうひとつのシグネチャーモデルがある。それが「MASTIFF BOUND」、20台限定となる浅川誠シグネチャーモデルだ。ロッカー全盛のいまにあって、ウエスト幅110mmにトラディショナルなキャンバーのみという構造は世界中を探してもこのモデルのみだろう。193cmのワンサイズ展開というのも潔い。

このモデルはコンセプトストア「WHITE TIME」、もしくはWHITE TIME E-storeでのみ手に入れることができる特別モデルだ。

定番モデルのおさらい

最後に「VECTOR GLIDE」の定番モデルのいくつかを紹介しよう。

Genius Standard / Carbon 185、193cm|155−130−140mm|R=33.3m(185cm)
※画像はGenius Standard

ディープパウダーを滑ることを想定し、ウエスト幅120mm以上のモデルをカテゴライズした「Big Fat」のなかでもフラッグシップモデルと言えるのが「Genius」だ。ブランドのなかでもっともシェイプが広く、そこから想定しうる浮力も抜群。ピンテールという独特な形状によってターン後半の抜けの良さを引き出しながら、取り回しやすさが抜群に良い。
ディメンションは同じながら使用マテリアルを変えたスタンダードとカーボンの2モデルがあり、滑り手の好みに合わせて乗り味の異なるスキーを用意している。

Polarve Standard / Light 175、180、186cm|135−107−128mm|R=23m(180cm)
※画像はPolarve Standard

河野健児が経験してきたスキーをもとに彼が求めるオールマウンテンモデルを形にしたもの。それが「Polarve」だ。ウエスト幅が107mmもあるが、それをまったく感じさせない操作感が特徴。その理由のひとつが、カーボンとチターナルを併用することで、軽さと安定感を持ち合わせたことにある。新世代のヴェクターグライドと言われる所以でもある。
このスキーもディメンションはそのままに使用マテリアルを変えたスタンダードとライトの2種類ある。それぞれにJAZZY SPORTがデザインを監修したモデルがラインナップされている。

Aventura Metal / Standard / Super Light 178、185cm|135−100−120mm|R=18.2m(178cm)
※画像はAventura Metal

ウエスト幅100mmでカービング性能と浮力を高いレベルで追求したのが「Aventura」。グラスファイバーベースのスタンダード、荒れた雪面やアイスバーンといった状況でも安定性をもたらすメタル、カーボンファイバーをラミネートし軽さと操作感をカバーしたスーパーライト、軽量の芯材“SUPER LIGHT CORE"を使用したwomen’sモデルのライト、といった4つの特性を持ったものから滑走志向に応じて選べる。シーズンを通してさまざまな状況で楽しめる1台に仕上がっている。

VECTOR GLIDEのすべてのラインナップは以下を参照

20-21VECTOR GLIDE

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