ツリーラン人気急上昇の背景
道具の進化によって新雪が楽しみやすくなったことや滑りのスタイルの多様化もあり、今、パウダーライドとともに熱量が上がっているのがツリーランだ。大自然の美しい森の魅力と、その遊びのポテンシャルに気づいたスキー場は、新たにツリーコースを解放したり、エリアを拡張したり、積極的に押し出してきている。おかげで今は多くのスキー場でツリーランが楽しめるようになり、パウダー・フリーライド派には嬉しい限りだ。

ツリーランの魅力とは?
ツリーランの魅力はどこにあるだろう。
- 圧雪が入らないから降雪後はパウダーが溜まっている
- 木々の間を縫って滑るリズムの変化がとても楽しい
- 次々に目の前に立ち現れる樹木をクリアしていくスリルが刺激的
- 風や日差しの影響が少ない分、雪質の良いコンディションが期待できる
- 自然地形が豊富で、いろいろな遊びが楽しい
- 森の静寂さ、美しい雪森の風景に癒される
ちょっと考えてみるだけで色々と思い浮かぶ。感じる魅力は人それぞれながら、共通していることは、ツリーランは滑れば滑るほどに、その楽しさを実感する、ということだ。

大自然の森の美しさと遊びの多様性を映像で
こちらの動画はHEADチームが北海道ルスツリゾートで撮影したPV。タイトルは「SHINRIN-YOKU」=森林浴 だ。日本の雪森の美しさをスタイリッシュに捉えた映像美と、大自然の森の多様性が生み出すツリーライディングの豊かさを表現した世界観をぜひ見てほしい。
ライダーのSam KuchとBaker Boydはこんなふうにコメントしている。
「僕らのソウル(魂)にとって、生きている森の中で過ごす時間ほど価値のあることはない。森に浸って滑るツリーラン、この遊びを思い切り楽しむ方法は、森にある木の数を超えるほどたくさんあるよ」 -Sam Kuch & Baker Boyd-
ツリーランに潜む危険に注意
ツリーランすごい楽しい!という一方で、森の中のむき出しの自然には、危険が潜んでいることも当然ある。
視界が悪くなったときの立ち木への衝突や、誤って沢へ滑り込んで出てこれなくなる道迷い、木の根元にあるツリーホールへの落下や切り株に引っかかり思わぬ転倒、強風時の雪の落下など、事故のリスクがあるのは事実。ひとつ間違えば大変なことになる。だからこそ、安全滑走には最大の注意を払いたい。

ツリーランを安全に楽しむために
ツリーランエリアの滑走に事前講習が必須だったり、誓約書へのサインや腕章・ビブス着用が義務づけられているスキー場もある。また、安全対策でヘルメットやプロテクターの着用や携帯電話必携などの条件をつけたり、強く推奨しているスキー場が大半だ。しっかりとルールやマナーを守って楽しみたい。
また、自分の技量を過信しないことも重要だ。思わぬ危険が潜むツリーの中を注意深く滑ることができる、また必要な際には柔軟に危険回避をしながら安全滑走できる技術が備わっていないうちは慎重な判断が必要だろう。

ツリーランの滑り方
ツリーの滑り方のコツと、注意する技術ポイントを動画とともにチェックしよう。ツリーランでの体の使い方、スキーさばきや視線など、安全に楽しむテクニックを学ぼう。
ツリーラン体験・ガイドプログラムも
ツリーランの経験がない人やまだ慣れていない人は、安心して体験・滑走するために「ツリーラン体験プログラム」を利用するのもいい。

夏油高原スキー場の「ツリーラン体験プログラム」
ツリーランの名所とされる夏油高原スキー場では、ツリーラン未経験者にガイドがツリーランの心得や滑走の基本を教えてくれるの2時間体験プログラムを毎日開催している。5人限定なので、じっくりサポートが受けられる。
ツリーランへの注目度アップとともに楽しめるフィールドも増えている。では、どんなスキー場がツリーランが充実しているのか、行先探しは以下を参考に!
