11月30日(土)にオープンした野沢温泉スキー場。101年目に突入する’24-25シーズンの到来だ。待ちに待った初滑りのオープン初日の様子を、この春に野沢温泉へ移住した中村友美がレポート!
11月30日(土)朝8時 マイナス3度 山頂の積雪は30㎝
ゲレンデオープンはまだまだ先かな? と思っていたら1週間前にオープンが告知された野沢温泉スキー場。待ちに待ったウィンターシーズンの到来です。「本当にオープンできるの?」という不安もありましたが、無事に11月30日にオープン日を迎えた野沢温泉スキー場へいってきました!
朝起きると、野沢温泉村の温泉街の天気は雨。
山頂は雪が降っていることだろうと信じて身支度を整えていざスキー場へ。
朝8時にスキー場の駐車場に到着すると、長野県はもちろん東京をはじめ関東、関西各地のナンバーの車が並んでおり、多くのスキーヤー・スノーボーダーが今日のオープンを楽しみにしていたことを身をもって感じました。
「白馬方面の降雪はすごいね、あっちが降ると野沢温泉の雪は少ない。12月中旬に向けて降ってくれるといいね」とローカルの会話も耳に入ってきました。8時半、野沢温泉スキー場片桐社長の挨拶と共に、長坂ゴンドラ乗り場のゲートがオープン。続々とゴンドラに乗車し、山頂へ向かっていきます。
4年前に新しくなった長坂ゴンドラは、乗車人数がなんと10人。山頂までは約8分と回転が早いことで知られており、ハイシーズンに見受けられる長蛇の列が出来ても、スムーズに乗車できるのも嬉しいです。
今しか見れない、紅葉と雪景色グラデーション
ゴンドラに乗車して山頂を目指すなか、ふと振り返ると冬の始まりを感じさせる雪景色と紅葉のグラデーションを見ることができました。これも、オープンしたてのスキー場ならではの光景です。
滑走可能コースはやまびこ第2フォーリフトを挟んでDコースとEコース(非圧雪)
やまびこゲレンデの1コースのみがオープンする、との前情報とは異なり、実際にはDとEの2コースがオープンしていました。そのため、滑る人々が1ヵ所に集中することなく、比較的ゆったり滑ることができました。
Dコースの滑り出しは、傾斜が緩やかなのでシーズンインの動作確認に最適です。分岐を左に曲がるとコース幅が狭くなり、傾斜もきつくなるのでスピードのコントロールが必要。
「SLOW」の標識や赤いポールで注意喚起がなされているので減速を心がけましょう。ハイシーズンであれば両サイドに積雪もあり、コース幅のゆとりがある面ではありますが、まだ十分な積雪がないので、譲り合っての滑走です。さらに、日が当たりやすい斜面ということもあり、雪が固まりやすい傾向にある点も意識して滑りましょう。
非圧雪のEコースは、傾斜があり中・上級者向けです。ハイシーズンほどの積雪は見込めませんが、シーズンインとしては十分楽しめるコースです。また、リフトは1本のみの稼働となるので、5分程度の待ち時間が発生します。ゆっくり滑って足慣らしするのに、ちょうどいい間隔だと感じました。
オープン初日には、プロスキーヤーの河野健児、ソチ五輪にハーフパイプ種目で出場した上野眞奈美、当時コーチを務めていた上野雄大などがゲレンデを訪れていました。プライベートで子どもたちと滑っているオフショットを垣間見ることができるのも、来場者が多くないシーズンインのいまだからこそ。
レベルの高い滑りをしているスキーヤーを見つけたらそれは、野沢温泉で育ち世界で戦ってきた有名スキーヤーかもしれません。
レストランも空いてて快適!
やまびこ第2フォーリフトのみしか稼働していないこともあり、レストランは「レストハウス やまびこ」のみが営業を開始。10時半ごろからレストランを利用する人が増えてきた様子でしたが、混み合っていて座れないということもなく、快適に過ごすことができました。
お気に入りの「野沢菜ラムステーキライス」をシーズンインからいただけて満足! 新メニューの「ビーフシチュードリア野沢菜ライス」は次回の楽しみに取っておくことにします。
アフタースキーも楽しい「野沢温泉」
ゲレンデを後にして温泉街に降りた後は、多くのお店が集まる大湯通りを中心に食べ飲み歩きも楽しい。新旧様々な建物が並ぶ村内は、観光案内所で配布しているMAPや販売している「集印帳」を片手に、村内散策をするのもおすすめの一つ。
MAPは毎年更新されていて、今年も新店舗が追加されました。
その中の一つ、中央バスターミナルがある大通りに面したPole Pole Coffeeはコーヒーやチャイラテなどのホットドリンクに手作りのケーキやクッキーを提供しています。
明るく広い店内では、コーヒー片手に友人と「今日のライディング」を語ったり、1人ゆっくり本を読んだりするのにおすすめです。
外湯だけじゃない!リニューアルした「ふるさとの湯」
野沢温泉に来たら、アフタースキーには「温泉」がセット!と考える方も多いですよね。野沢温泉ならではの「外湯」文化は、観光で村に訪れる方にも開放しているのが特徴の一つ。お賽銭箱にお布施を入れて入浴することができる13個の外湯ですが、実際に中を覗いてみるとシャワーの設置はなく、かけ湯をして湯舟に入るシンプルなお風呂なので「どうやって入るのだろう?」と戸惑う方もいるはず。
そんな方には、麻釜温泉「ふるさとの湯」がおすすめです。10月のリニューアルで休憩スペースや女性のパウダールームが拡大されたことで、ゆっくりお風呂に浸かりたい露天風呂で雪見風呂をしたいなどの要望を叶えてくれる唯一のお風呂が「ふるさとの湯」です。
野沢温泉村は、ハイシーズンには人が溢れてしまうほどの賑わいになります。ウィンターシーズンが始まったばかりいまだからこそ味わえる村独特のゆっくりした時間と、新旧混ざり合う都会にはない雰囲気で魅力がたっぷりです。
Information
野沢温泉スキー場
公式サイト:https://nozawaski.com/
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