長い間降り積もった雪が溶け、麓の街の木々が緑色に変わる。天へと伸びる山々に残る白い残雪と、真っ青な空のコントラストが美しい。そんな雄大な季節を我々に見せるのは、5月上旬の長野県白馬エリア。

麓では、ようやく訪れた春を感じ、山に登ればハイシーズンの終わりを噛み締めるように雪を楽しむ。そんな遅くやってきた春を感じようと、『ディフェンダー ハクバ・エディション(DEFENDER HAKUBA EDITION)』で旅にでた。

白馬とディフェンダーのつながりは深い。ディフェンダーオーナーやファンに向けた特別なイベント「ディフェンダーDAY」の開催地であり、過去にはハクバシルバーというボディーカラーを展開していたほど。冬のウインタースポーツはもちろん、グリーンシーズンには雄大な自然の中で“EPIC ADVENTURE”を堪能できる北アルプスには、“TOUGH LUXURY”なディフェンダーがよく似合うのだ。
HAKUBA EDITIONは、『ディフェンダー110 XダイナミックSE D350モデル』をベースにしている。白馬三山の雄大な景色に魅せられたイギリス本国のデザインチームがインスピレーションを受け、デザインしたシグネチャーグラフィックステッカーをテールドアとクロスカービームエンドキャップに装着。多彩なオプションを装備した日本限定150台の特別仕様車だ。

東京から高速道路に乗りおよそ3時間30分。白馬最寄りのインターを降りて旅路を走る。ここまでのドライブでも疲れを感じることなく運転に集中することができたのは、静粛性の高さによるもの。走行に不快な風切音がほとんど気にならない遮音性能を改めて体感することと共に、パワフルなディーゼルターボエンジンの振動の少なさと車内外への遮音技術に驚きを覚えた。

最大出力350PSを発揮する水冷直列6気筒2,993cc DOHCターボチャージャーのパワートレーンは、トルクフルな加速はもちろん、高速時にも低回転での安定した走行をキープ。白馬へ向かう山道も軽快に進んでゆく。路面との接地感を感じながらも滑らかな乗り心地なのは、走行状況に合わせて、サスペンションのダンパー減衰力を自動調整するアダプティブダイナミクスの働きによるもの。

平野部を抜け、緩やかな坂道を走り、3つの湖を越えると、白馬村の山々が存在感をましてくる。日本海に近いため黄砂などの影響で晴天でもモヤがかったような景色が多いという白馬の山々だが、この日は数日前に雨が降ったために空気中の汚れを洗い流しクリアな絶景が広がっている。

白馬村内を進んでいくたびに大きく見える白馬三山をはじめとした山々の美しさに圧倒されつつ、松川を渡って本日の目的地である栂池高原スキー場へ到着。ガイドをお願いしている「GRANIX mountain guide」荒川智さんと合流し、ゴンドラとロープウェイを乗り継いで、いざ入山。


今回ガイドをお願いした「GRANIX mountain guide」代表の荒川智さん。高校からスノーボードをはじめ、苗場でのスノーバムライフを経て、白馬へ移住。冬は熟知した地形へお客さんを案内する。バックカントリー(BC)でよく入山する山域は、白馬八方、五竜、栂池、立山。夏には信州登山案内人としても活躍する。

栂池高原は、春先から運行するロープウェイを利用することで標高1,900mの栂池自然園まで簡単にアクセスできる玄関口。そのため、コンディションが落ち着いた春のフィールドはビギナーにも挑戦しやすく、多くの人で賑わう。ガイドツアーの参加者からベテランローカルまで、幅広い層のスキーヤー&ボーダーがロープウェイ自然園駅から斜面へ向かい、春うららな麓とは別世界を味わっているのだ。

栂池ロープウェイ自然園駅から休憩を挟みながら2時間ほどハイクし、天狗原のすこし手前、標高2,000mあたりまで登ってひと滑り。この季節特有の水分量の多く重いストップスノーの心配があったものの、降雪量の多かった今シーズンの影響からか、状態はまずまず。

行動中は雲ひとつない青空のもと、どこへ目を向けても見渡す限りの大パノラマを堪能しつつ、気持ちいいライドを堪能することができた。ハイシーズンのパウダーライディングにも引けを取らない、春雪ならではの自然の地形を感じられる滑走感。白馬の山々に抱かれながら、大自然のスケールを存分に感じられる栂池のBCツアーとなった。

手軽に楽しめるフィールドに後ろ髪を惹かれつつも、疲れ切って動けなくなるまえに、本日のライドは終了。せっかくなので、荒川さんと一緒に、白馬ドライブをすこし楽しむことに。

麓からほどなくアクセスできる新芽が芽生えた気持ちのいい林道を流していると、「包まれるような座り心地ながら、しっかりと着座できているこのシートなら、山を降りた後の移動でも疲れを引きずることは少なそうですね。天井も高く圧迫感もないので、長時間の乗車でも閉塞感を感じることなくドライブを楽しめそうですね」初めてディフェンダーに乗車したという荒川さんも好印象だ。

ラゲッジルームに設置された収納には、レイヤーやグローブなどの着用アイテムを、リアドアにあるポケットには使用頻度の高い小物類を収納可能。




オフロードでの実績と走行性能がフィーチャーされることの多いディフェンダーだが、すこし遠くのフィールドへと気軽に出掛けてアクティブに遊ぶ。そしてしっかりとした足取りで帰路へと向かう。そんなオトナの楽しみ方を気軽に実現する遊びの欠かせない不可能を可能にするギアとしての使い方が、ピッタリなのかもしれない。

今回使用したクルマはこちら
『ランドローバー ディフェンダー ハクバ・エディション(LAND ROVER DEFENDER HAKUBA EDITION)』

【主要緒元】ディーゼルMHEVモデル(D350)
全長4,945mm × 全幅1,995mm × 全高1,970mm ●ホイールベース3,020mm●車両重量2,470kg ●乗車定員5名 ●右ハンドル●駆動方式AWD ●エンジン 水冷直列6気筒2,993cc DOHCターボチャージャー●最高出力258kw(350PS)/4,000rpm●最大トルク700N・m /1,500〜3,000rpm
メーカー希望小売価格(消費税込)¥11,309,000(2025年6月3日現在の価格です)



エクステリアでは20インチのスタイル5095ホイールやスライディングパノラミックルーフやなど、人気のオプションを採用。








バックドアにはロック状態を感知して半ドアを防ぎながら静かにロックする、手が塞がっているときには嬉しいソフトクローズドアを搭載。

■商品に関するお問い合わせ
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フリーダイヤル:0120-18-5568
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Text:Tatsunori Takanashi
Photo:Go Ito