フリーライドに重点を置いたスキープロショップとして名高い「SKI SHOP VAIL」。専門知識と雪上での経験も豊かなスタッフの目利きによる高品質のセレクションは、多くのユーザーから厚い信頼を集めている。そんな中から今シーズン、池田店長が「今シーズンもっともオススメしたい!」というスキーを厳選してくれた。
SKI SELECT 5
①1本で本当になんでもできる板を求めている人にぴったり
ARMADA|ARW 106 UL の評価・レビュー
今季これまでの「ARW106」に軽量モデルのUL(ウルトラライト)がリリースされました。これはARMADA人気のゼロシリーズにあるJJ UL(ウルトラライト)というすごく軽い板の細い版と思ってもらえるといいです。もともとレデーィスの板ですが男性も使えるように188のサイズまであり、実際に男性のほうが多く購入されています。
とても軽量で適度な反発もあり、どこでも遊べる板です。パウダーを滑りたい人、軽い板でちょっと太めが欲しい人、パークでもフリーランでも使いたい人向けですね。技術的レベルにさほどかかわらず誰でも乗りやすい板です。
新しい板をもう1台と検討する場合ですが、現在パウダー専用機みたいなビッグファットを持っていて、パウダーも入りたいけどパウダーだけじゃなくて、何でもできる板がいいな、という場合に適しています。または、現在ちょっと細目の板を持っていて、もう1台欲しいけどパウダー専用の板はちょっと怖いので、ある程度太さがあって何でもできる板が欲しい場合にもオススメです。つまり、1本で何でもできる板を求めている人にピッタリです。
バックカントリー(BC)でもこれだけ軽ければ全然苦にならないと思いますよ。多少ロッカーが入っているので、有効接雪面が少し短い。そこが気になるかどうかですが、ロッカーの強い板でBCに入っている方もいるので問題ないと思います。
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②軽さの中に滑りを求めたい・こだわりのある人が満足できる
DPS|PAGODA TOUR シリーズの評価・レビュー
DPSは以前はTOUR1というシリーズがツアー用の軽量タイプだったのですが、昨年からPAGOTAというシリーズに変わり、今年もモデルは継続です。TOUR1に比べて板が非常にしっかりして安定感が増しました。何より同じ太さの中では非常に軽量なことがいい点ですね。軽い板で登りたい、でも滑走もしっかりしたものが欲しい、という人にオススメですね。軽さの中に滑りを求めたい人が満足できる板だと思います。
同じPAGOTAシリーズの中に太さのバリエーションがいくつかあります。太さは目的としているところ、どういう時期やどういう雪を滑るかによって変わってくるので、個々の志向に合わせて太さを選ぶことになります。また、長さによって形状が異なっているのもユニークな特長です。
112という一番太いモデル、100というミドルな太さは、モデル名の後ろに「RP」とついているのですが、このタイプはラディウスが15mとサイドカーブがかなり絞られているので、小回りをきかせやすい形になっています。それに対して106・94は後ろに「C2」とあるのですが、こちらは19mのラディウスで大回り向きです。どういう目的で山に入り、どう遊ぶのかを聞きながら、この長さがいいのでは?なんて相談して決めてもらうことが多いです。
DPSはブランドとしてはややこだわっている人向きかもしれません。というのは、ビンディングと合わせると20万超えてしまうので、ちょっと高級志向の人とか、一度いつかDPSに乗ってみたいという人が選んでいるブランドです。
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③パウダー遊び三昧を叶えるエリック・ポラード作の逸品
season.|Formaの評価・レビュー
SEASONはLINEにいたエリック・ポラードが独立して、自分の創りたいものを作るってことで始めた新しいブランド。来シーズンからリリース予定だったのですが、あまりに問い合わせが多いので急遽今シーズンからの展開になりました。LINEで展開していた「SAKANA」 や「PESCADO」のように、この板もエリックの好きなスワローテイルになっています。スワローテイルはテールが安定して乗りやすく、トップを浮かせやすいのでパウダーが滑りやすい。
太さは118㎜。エリックが「Formaはパウダーで遊ぶためにデザインされているんだ」と言っているように、パウダー向きですが、ビンディングを取り付けている時に実感するのですが、SAKANA やPESCADOに比べると少し重くなっていて、すごくしっかりしている。よく考えて作られているなと思います。
パウダーでしっかり踏んでスピードを出して滑りたい人には最高に面白い板だと思います。そういう意味ではちょっと滑走技術がないと扱いづらいかもしれません。我々スタッフが店頭で触っていてもすごくいい板だとわかる。スタッフの間でも「ホントいいよね」とよく話していて、ユーザーからの評価は上々です。
パウダーライディングの経験がなくても、アルペンや基礎をやっていて滑走技術がしっかりあれば滑れると思います。技術がない方は板に負けてしまうのでちょっと苦労するかもしれないですね。ドパウダーでなくても膝くらいまでのパウダーなら十分に楽しめますよ。
この板にはVailの特典で、シーズン終了時にチューンナップがついています!
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④120㎜ファットでこの軽さ! 安定感もありバランスがいい
ATOMIC|BENTCHETLER 120の評価・レビュー
クリス・ベンチュラ―のシグネチャーモデルはとても人気で、今季も継続です。センター幅120㎜というかなり太い板ですが、この太さ・長さながらとても軽く作られています。普通、軽い板だとどうしてもバタつきが出てしまうものですが、これは安定感があり、硬いバーンを滑っていても太い板に乗っているようなバタつきがあまり感じられない。すごくバランスがいい板だと思います。
ここまで太いとちょっと勇気がいりそうですが、まずはパウダーを滑りたいことが第一なのだけど、ちょっと地形を使って遊びたいとか、パークも入ってみたいというときでも全然いけると思います。これで10m級のキッカーを飛んでいる人もいますから。トップとテールがしなやかで、反応がいい。パウダーを滑りたいだけでなく、いろんなところで使いたいという目的で使える、ファットスキーです。
グルーミングバーンでも使えると思います。厳冬期のふかふかの雪のときに使える。センターがかなり真ん中よりなので、普通に滑る場合はビンディングの取り付け位置を少し後ろにしたほうがいいですね。メーカー推奨の位置だとかなり回しやすい板になるので、前方への滑走が中心なら2㎝くらい下げたほうがいいですね。今年はこのデザインでGoogle Socとかいろいろ出ているので、このデザインで揃えたいという人は面白いかもしれませんね。
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⑤サーフィンのようにパウダーをなめる新感覚のバターナイフ
RMU|SR126 BUTTER NIKFの評価・レビュー
スタッフの間ではとても話題になっていて、皆「どうなんだろうね~試したいね~」って話しています。4月に発表された板なのですが、ワイリーミラーが遊ぶために作った板で、サーフィンからインスピレーションを得て、パウダーをサーフィンのように乗るコンセプトで作られた板です。ワンサイズのウエスト幅126㎜。ワイドなトップで浮力を得て、左右非対称のサイドカットからバターナイフのように、雪面をなめるように動かしていけます。かなりたわみ、反発もよいです。
パウダー専用機にはなってしまいますが、パウダーの中で動かしやすい遊ぶ板を探している方にオススメです。ディープなパウダーになればなるほど真価を発揮しますね。長さがそれほどないので、小回りをきかせるという意味では、この長さのこの太さは動かして遊ぶ分にはいいと思います。
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まとめ
今回選んだ5本はどれも非常におもしろい板です。何より目的に合ったものを選んでいただくことが大切です。スキーのチョイスが目的に合っていないと楽しめないこともありますから。今回の5本の中でいくと、パウダーをこれから楽しみたいというエントリー層の人には、一番乗りやすいのはARMADAのARW106ULかなと思います。パウダー・ゲレンデ半々といったイメージの板ですからね。パウダーをもっと楽しみたいという人が次の1本を選ぶなら、BENTCHETLER 120はパウダー専用の最初の1本としては乗りやすいと思います。値段も手に取りやすいですから。
VAILのONLINESHOPでは、VAIL自慢のプロスタッフである津田健太朗や藤田サイモンらによる実走フィーリングルポも掲載していますから、ぜひそちらも参考にしてみてください。もちろん神田のお店に来ていただければ経験豊富なスタッフがなんでもご相談に乗りますので、ぜひ足を運んでみてください!
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教えてくれた人
店長 池田 誠さん -いけだまこと-
SKI SHOP VAILで働き始めて9年目の37歳。取付を中心に行っておりビンディングの機能や相性に詳しい。英語、仏語での接客も対応できますので、日本語が苦手な方も是非ご来店下さい。
インフォメーション
SKI SHOP VAIL スキーショップベイル
東京・神田で展開するプロショップVAIL。特にフリースキー・バックカントリー関連のアイテム数は神田NO.1!メジャーからコアブランドまで多彩に取り揃え、2フロアに100を越えるブランドの人気・レア商品がぎっしり。知識と経験豊富なスタッフの的確なアドバイスでコアなファンも多い。
http://www.shop-vail.com/
【INFO】
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