北海道・旭川から行くパウダーおすすめスキー場とコース10選+α

Skier : Riki Nakajima

旭川空港に飛び、旭川からアプローチできる道央エリアの山々は近年「北海道パウダーベルト」と呼ばれ、内陸部特有のドライパウダーの宝庫として世界的にも注目され、すこぶる人気上昇中だ。険しい雪山からローカルのスキー場、トマム、富良野、カムイなどリゾートのスキー場まで、冬山とパウダーを十分に楽しめる環境が整っている。そんなパウダーベルトのなかから、JAPOWを満喫できるスキー場の名物パウダーコースを紹介しよう。


INDEX

星野リゾート トマム

トマムマウンテンが実におもしろいと評判
ドライパウダーを思う存分楽しめる

北海道のほぼ中央に位置する星野リゾート トマムは、2つのピークを持つゲレンデに広がる全29コース。どちらも非圧雪のコースが点在しているが、斜度も適度にあってツリーの間隔もちょうどいい。パウダー滑りたいというスキーヤー・スノーボーダーには実はトマムはおススメだ。毎晩新雪が降りパウダーリセットというわけではないが、とても気温が低いため、雪の水分がどんどん飛んでいってドライアウトし、非常に軽い雪が残るのだ。

特にトマムマウンテンが、リフト1本でいろいろなコースを回せてパウダーライドには非常におもしろいと評判だ。コース外の管理区域のナチュラルパウダーを滑れる「上級者限定開放エリア」は、(手続きが必要・ヘルメットと腕章を着用して入山できる)クワッドを使って北米さながらの針葉樹の大木を縫うようなツリーランが繰り返し楽しめる。

ゲレンデ内だけでも満足のパウダーライドが楽しめるが、リゾートが運営する「狩振岳CAT TOUR」もある。近くの狩振岳のパウダーフィールドを12名で貸切るという贅沢なキャットツアーだ。そしてさらなるトマムの利点は、ファミリーが多いのでパウダー狙いのスキーヤースノーボーダーがそこまで多くなく、パウダー残存率も高いこと。家族で滑りに行って子どもと奥さんを豊富なアクティビティで遊ばせておいて、お父さんはひたすらパウダーを滑る、なんてことができるのも、トマムの魅力なのだ。

星野リゾート トマムのパウダー名物コース

・上級者限定解放エリア

「ありのままの自然を楽しんでほしい」という想いから生まれた「冬山解放宣言」のもと、安全知識を持って管理されたゲレンデを越え、冬山遊びを創造・発信する、という星野リゾート トマムの独自の試みだ。

「上級者限定エリア」はまさしく非圧雪の極上パウダー天国。3月31日までの間、安全確認の上順次解放される。利用にはyukiyamaアプリをダウンロードの上、リゾートセンター内のカート受付へ。リゾートセンター内カート受付場所に表示しているパスワード入力後、利用開始。15:30までにアプリのチェックアウト厳守だ。

※上級者限定「冬山解放エリア」MAPを見る

・グローリー

最大斜度:25度 平均:20度 / 距離:520m / 斜面向き:東

雲海ゴンドラでアクセスする尾根沿いより分岐する非圧雪バーン。ここはシーズンを通して最もパウダーにヒットする確率が高く、降雪のあった日は最高! 風向き次第では午後までリセットが続くこともある。

・ノーグラビティ

最大斜度:35度 平均:26度 / 距離:770m / 斜面向き:南東

トマム山の1,088m地点から広がる最大斜度35°がコースのほぼ下まで続くハードな上級者コース。まさしくその名の通り、重力の存在を忘れるかのようなパウダーの浮遊感がたまらない。

・ノーススター

最大斜度:30度 平均:22度 / 距離:500m / 斜面向き:南

雲海ゴンドラトップから走る全長3,300mのシルバーベルコースの途中からエントリーする右曲がりの非圧雪コース。非圧雪上級コースへの登竜門だ。周りを木に囲まれた大自然の白い森の雰囲気たっぷりのコース。

+PLUS モーニング・グローリー

トマムの朝の一番乗りをいただくファーストトラック。雲海ゴンドラとパウダーエクスプレスの営業前に乗車し、朝一の誰もいないゲレンデに滑り込める。降雪後の朝は間違いなくパウダーライドがお約束だ。

期間:〜2023年3月31日
時間:8:00〜9:30
料金:2名以上で1名当たり 4,000円/1名で申し込み時 5,000円
定員:2~12名
※この他、リフト券が必要(料金別途)
※詳しくはコチラ

+PLUS 狩振岳CAT TOUR

リゾートがオペレーションするキャットツアー。狩振岳エリアで自然の山を雪上車で登り、12名限定でノートラックのパウダーランを楽しむガイド付きバックカントリーツアー。 パオの中での山奥とは思えない贅沢なランチコース付き。毎週末の土日開催。

期間:2023年1月21日〜2023年3月12日
時間:8:20〜16:00
料金:50,600円
定員:12名
※アバランチギア(ビーコン、ショベル、プローブ)無料貸し出し
※詳しくはコチラ

◆公式HP/https://www.snowtomamu.jp/winter/


富良野スキー場

十勝岳・大雪山連峰の雄大な眺望と楽しむ
内陸部ならではのドライなパウダー

富良野スキー場は、標高1,074mの山頂から広がる北の峰と富良野の2つのゾーンから成り、ロングや非圧雪コースも含めてバリエーション豊かな全28コース。内陸ならではのドライなパウダーと美しいグルーミングが2軸で楽しめるのが最大の魅力だ。2つのゾーンいずれにも非圧雪コースがあるためパウダーライドもハズレがない。特に富良野ゾーンのパウダーに一番乗りをするには、新富良野プリンスホテルに泊まると便利だ。

富良野スキー場のパウダー名物コース

・プレミアコース

最大斜度:34度 平均:23度 / 距離:830m / 斜面向き:東

標高943mの北の峰ゾーンのピークから始まる非圧雪コース。最大斜度は34度、ここにドライパウダーが溜まればオーバーヘッドのスプレーは必須。北の峰ゴンドラで一気にアプローチできるのも魅力。朝イチは断然ここを目指そう。

・E1コース

最大斜度:25度 平均:18度 / 距離:430m / 斜面向き:-

富良野ゾーン最上部からの非圧雪コース。距離は長くないが、標高1,064m地点のパウダーは極上のクオリティだ。特にここからの景観の美しさは格別。コース隣にかかるリフトを使って効率よくバンバン滑れるのも嬉しいポイント。降雪のないときはテクニカルなコブ斜面になる。

・A2コース

最大斜度:22度 平均:12度 / 距離:1750m / 斜面向き:-

12月下旬から2月上旬まで期間限定で、降雪のあった翌朝は非圧雪の状態で開放され「シルキーバーン」に。お昼には圧雪が入り、きれいなグルーミングバーンに変身するというユニークなコース。白樺林を抜けながら、起伏の豊かな地形で1750mものロングライドが楽しめる。

◆公式HP/https://www.princehotels.co.jp/ski/furano/winter/


カムイスキーリンクス

上級者を唸らせるテクニカルなコース
パウダーも目当てなら時期を狙って

旭川空港から約60分、旭川市内からは40分とアクセスが非常によいカムリスキーリンクス。旭川市内からはシャトルバスでわずか700円で行ける手軽さで、旭川からの日帰り圏内でもっとも満足度の高いスキー場との呼び声も高い。

カムイの雪質は内陸というロケーションから、他のエリアでは真似できない程のサラッサラなパウダースノー。そのパウダーを心ゆくまで楽しめる非圧雪コースは、全体の32%で、パウダー好きも滑り応えたっぷりだ。上級者コースのほとんどが非圧雪であり、それが800~1200mとロングコースの上、どこも最大斜度は30°超え。起伏豊かなコースにはマッシュやバンプス、当て込める壁もあったりと変化に富んでいて、地形に目ざとい滑り派も大満足だ。ゲレンデ上部にはツリーランコースも開けていて、美しい森でのツリーランも堪能できる。

カムイスキーリンクスのパウダー名物コース

・ディープパウダー

最大斜度:32度 平均:23~25度 / 距離:800m / 斜面向き:北

第5ペアリフト(ネイビーブルー)横のゲートから入ることができる期間限定の林間深雪スポット。その名の通り、すばらしい「極上パウダースノー」が急斜面にたっぷりとディープに溜まっている。ここでしか味わえないSteep&Deepなツリーライディングを通じて、カムイのワイルドな自然の魅力を実感できる場所。

・フレッシュパウダー

最大斜度:30度 平均:25度 / 距離:600m / 斜面向き:北

ディープパウダー「林道」から入ることができる期間限定の林間深雪スポット。カムイ名物のサラッサラのパウダースノーを気軽に美しい森の中で楽しめるツリーランコース。カムイスキーリンクスの雪の量を考えるとベストシーズンは2月頃、その時期ならコースも開放されていて良いコンディションで滑れるだろう。

◆公式HP/https://www.kamui-skilinks.com/


大雪山旭岳

山まるごとがパウダーフィールド
自覚と備えを持って滑走すべし

大雪山旭岳は北海道の中央部に広がる大雪山国立公園にある、大雪山連峰の主峰で標高2,291m。面積は約23万ヘクタールで、陸域では日本最大の国立公園。北に位置しているため本州の3,000m級の山岳に匹敵し、冬季の気象状況は特に厳しい山岳エリアだ。

スキー場というより山岳スキーフィールドといったほうがイメージが近く、1本のロープウェイが架かっているだけ。滑走コースは4ラインあり、それ以外は雄大な自然地形で山頂付近は樹林帯も少なく、一面が手つかずのスノーフィールドだ。滑走コース以外は、地形や地理をよく知っていないと迷いやすいため、安易に入るのは避けたい。

ゲレンデのパウダーも十分に楽しいが、バックカントリーガイドに引率してもらい、リフトアクセスから上部にハイクアップしたり、横に回りこむフィールドでは山岳スキー的な面白みが体験できる。ハイシーズンは吹雪や強風も多くロープウェイが運休することもしばしばだ。標高が高いために天候も変わりやすい。大自然の厳しさに直面しうる環境のため、厳重注意が必要だ。セーフティギアの装備とヘルメット必着、毎朝の天候・コンディションチェックのうえ出かけたい。一方で、春でもトップシーズンのクオリティのパウダーが狙えるのは大雪山旭岳ならでは。シーズンの長さも魅力だ。

大雪山旭岳のパウダー名物コース

まるごと全部

◆公式HP/https://asahidake.hokkaido.jp/ja/


[INFO]

北海道パウダーベルトを満喫する共通リフト券「北海道パウダーベルトパス」

北海道パウダーベルトエリアにある、星野リゾート トマム スキー場、 富良野スキー場、カムイスキーリンクスで利用できる5日間有効の共通リフトパスが販売中。その日の天候や雪のコンディション、 滞在スタイルに合わせてスキー場を自由に選べるのが魅力。

5daysチケット 
販売期間:2022年12月24日~2023年3月21日まで
利用期間:2022年12月24日~2023年3月31日まで
料金(大人):27,500円
購入:詳しくはコチラ


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