バックカントリーガイド15人のレイヤリング’23-24|何をどう着ている?ハイシーズンからスプリングシーズンのレイヤリング術

悪天候や低体温のリスクと常に隣り合わせの雪山。突然吹雪に見舞われたり、春山では強烈な日差しのなかで長時間のハイクアップを強いられることもある。そんな過酷な自然条件のなかでも、バックカントリーガイドたちは、ゲストの安全を守りながら適切に行動しなくてはならない。そのためにも万全に動けるコンディションを保つことが重要だ。そこに大きく影響するのが衣服による体温調節。プロガイドたちは山でどのようなレイヤリングをしているのか、そのインプレッションはどのようなものか聞いてみた。


※掲載ウエアの色などはご本人様の着用している色とは異なることがあります。あくまでモデルのご紹介としてご覧ください。
※ガイドクラブの詳細情報は、ガイドクラブ名をクリックし、STEEPでのガイドクラブ紹介ページで!


INDEX

テレマークスクール&スキーガイド和泉屋AK.T|阿久津研一

南会津特有のシチュエーションに合わせたオリジナルな着こなしも

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:SCOTTエキスプローラ3Lジャケット&パンツ
Middle layer :patagonia|R1プルオーバーフーディー
Base layer:patagonia|メンズ・キャプリーン・ミッドウェイト・クルー

その使用感は?(インプレッション)

アウターのSCOTT エクスプローラー3Lジャケット&パンツはSCOTTウエアのベストセラー。防水性&透湿性も問題はなく、手帳・スマホ・地図などを使いやすいポケットが多くて便利。外国製だが、サイズ感は日本サイズに近い。価格も手ごろ。ミッドレイヤーのPatagonia R1プルオーバーフーディーはフリースとしては最薄だが、厳冬期奥会津のラッセル急登ハイクアップでは、ベースのキャプリーンとの組み合わせが保温性と発汗性でベスト。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

ミッドレイヤーのR1フリーの代わりに、ベースレイヤーのキャプリーン・フーディーと、さらに薄手のキャプリーンの重ね着をしている(3月~4月まで)。

さらに加えている工夫はありますか?

厳冬期はパタゴニア ナノエア・フーディーを携行。3月以降はダウンベストを携行している。

レビューワー
テレマークスクール&スキーガイド和泉屋AK.T
阿久津研二

[メインガイドエリア]福島県:南会津・檜枝岐エリア
[保有資格]
・JMGA登山ガイドステージⅡ
・JMGAスキーガイドステージⅡ
・TAJテレマークスキーインストラクター


Rhythm Works (リズムワークス )|旭 立太

行動する地域特性や標高を考え、保温性と透湿、通気性のバランスで選ぶ

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:patagonia|パウスレイヤージャケット
Middle layer :
patagonia|ナノエア・ライト・ハイブリッド・フーディ
Base layer:
patagonia|キャプリーン・ミッドウェイト・クルー

その使用感は?(インプレッション)

行動する地域特性や標高を考え、保温性と透湿、通気性のバランスを考えてチョイスする。 ’23-24シーズンはミッドレイヤーをパタゴニア・ナノエア・ハイブリッドに変更。湿度と気温を考えてハイク時の熱を外に逃がし汗で濡れないようにするセットアップ。高標高や内陸エリアや緯度の高い地域では乾燥し低温、風の影響を受けるような場所で行動するため、保温性を重視しながら透湿にも優れたナノエアにキャプリーン・エアを使用。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

Outer layer:Patagonia|プルマジャケット
Middle layer :Patagonia|ナノエア・ライト・ハイブリッド・ジャケット
Base layer:Patagonia|キャプリーン・クール・ライトウェイトまたは、ミッドウェイト・ウィンドシェルとしてフーディニエアも携帯

さらに加えている工夫はありますか?

休憩時には体を冷やさないように、すぐにインサレーションを着用。

レビューワー
Rhythm Works (リズムワークス )
旭 立太 Ryuta Asahi

[メインガイドエリア]白川郷、立山、白馬、平湯、伯耆大山※主に飛騨山脈と両白山地


【Profile】
自然のリズムに合わせ四季を通じて山へ登る。一般縦走からバリエーションルート、沢登りからバックカントリーライディングまで、幅広い山の魅力を伝えるマルチな山の案内人。
[保有資格]
・JMGA山岳ガイドステージⅠ
・JMGAスキーガイドステージⅡ
・JAN雪崩業務従事者Level2


かぐらパウダーステーション |五十嵐和哉 

保温性、通気性、防水性等が良く、機能的に使用できる

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:STRAFE ノマードジャケット&ノマードビブパンツ
Middle layer :
STRAFEエアロインソレーター
Base layer:
STRAFEフーディーベースレイヤー

その使用感は?(インプレッション)

それぞれのレイヤリングで保温性、通気性、防水性等が良く、機能的に使用できる。 ジャケットのポケットは大きく設定され、手袋をしたままでも使いやすい。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

アウターに薄手のウィンドブレーカーを使用。インナーダウンは常時装備。

さらに加えている工夫はありますか?

インナーダウンは常時装備 。オーバーミトンも常時装備。

レビューワー
かぐらパウダーステーション
五十嵐 和哉 Kazuya Igarashi

[メインガイドエリア]かぐらスキー場第5ロマンスリフト山頂のBCゲートよりエントリーする各方面/その他:春の立山、月山、富士山ツアー等

【Profile】
モーグル全日本チャンピオンを経てW-CAP出場、ナショナルチームコーチを務め里谷、三浦、附田、原など育成。三浦雄一郎氏に従事しスノードルフィンで活躍。2008年氏と共にエベレスト登頂。現在は、BCスキー・登山ガイドとして、かぐらパウダーステーションを支える。
[保有資格]
・JMGAスキーガイド ステージⅠ
・JMGA登山ガイドステージⅡ



黒田山岳ガイド事務所 |黒田誠

各レイヤーは雪上での動き方に合わせて選択・調整

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:patagonia|フーディニ・ジャケット
Middle layer :patagonia|キャプリーン・サーマルウェイト
Base layer:アイスブレーカー|200シリーズ

その使用感は?(インプレッション)

登高時は、パタゴニアのフーディニ・ジャケット、キャプリーン・サーマルウェイト、アイスブレイカーの肌着の組み合わせ。それで寒いときには、マイクロパフベストを上から来ます。常にハードシェルを着て、オーバーヒートになることを避けるため、フーディニジャケットのような薄手のソフトシェルを多用しています。また、ハードシェルが長持ちするので経済的です。

シェルは脱いで担ぐことも多いので、軽く、小さくなることも大事。そしてシェルで大事なのはフードの形状。強い風のなかで視野と呼吸を確保できるか。ハードシェルのパウダースカートは、山ではバックパックを背負っているので、実際には不要な装備で、切っちゃっています。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

アイスブレイカーの薄手のウールのTシャツとパタゴニアのエアシェッド・プロ・プルオーバーの組み合わせが多いですね。日帰りなら、ソフトシェルのパンツとバックアップに薄い雨具、泊まりなら、ブラックダイヤモンドのアクティブシェルのパンツを使います。

さらに加えている工夫はありますか?

化繊綿のジャケットをすぐに出せる位置にパッキングしています。休憩時、最初に着るために。

レビューワー
黒田山岳ガイド事務所
黒田 誠 Makoto Kuroda

[メインガイドエリア]上信越を中心に、ご要望のエリアへ

【Profile】
少人数制のプライベートガイドで、それぞれのレベルにあったオリジナリティあふれる山行をサポート。滑りだけでなく、旅心を大切にサービスを提供している。
[保有資格]
・国際山岳ガイド 
・JAN雪崩業務従事者Level2


CIRCLE GAME guide service |佐々木翔平

レイヤリングのコツは面倒くさがらないこと

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:klattermusen | Skirner Jacket/Skade 2.0 Salopette
Middle layer :klattermusen | Hodur Hooded Zip/Nal Vest
Base layer:klattermusen | Huge Crew/Hugin Pants

その使用感は?(インプレッション)

アウターシェルはゆったりめのサイズ感で生地がとても柔らかいので、1日中着ていてもまったくストレスがありません。ミッドレイヤーはフーディタイプのフリースとウィンドシェルのベストを組み合わせています。 先頭でラッセルしながら歩くことが多いので、オーバーヒートしないようフリースを脱いでベースレイヤーの上にベストを着るなど、細かく調整できるのがとても気に入っています。

オーバーダウンはアウターシェルの上から着れるようなサイズ感でチョイス。 滑走準備中から滑走、次の登行開始直前まで、ダウンを手放せない日も多いです。 アウターシェルのなかに着込むよりもダウンを外に着るほうが楽で暖かくてオススメですよ。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

ベースレイヤーの上を薄手のウールに変更。 それ以外はハイシーズンと同じものを使用しています。

さらに加えている工夫はありますか?

工夫ではありませんが、 暑かったらすぐ脱ぐ、寒かったらすぐ着る。 レイヤリングのコツは面倒くさがらないことです。 それができたら次のステップとして、暑くなりそうだったら脱ぐ、寒くなりそうだったら着る。 長い急登が続く、風のよく通る尾根を登るなど、ぜひ少し先のルートや状況を見たり予想したりすることを意識して山を歩いてみて下さい。

レビューワー
CIRCLE GAME guide service
佐々木翔平 Shohei Sasaki

[メインガイドエリア]北海道

【Profile】
北海道七飯町出身札幌をベースに、冬はバックカントリースキーのガイド、夏は北海道の自然を幅広くガイドしている。クライミングとスキーを組み合わせることを好む。
[保有資格]
・JMGA登山ガイドステージⅡ
・JMGAスキーガイドステージⅡ


パワーゾーン白馬|高橋 守

愛着しているMAMMUTでハイシーズンと春は別コーデ

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:MAMMUT| La Liste HS Hooded Jacket
Middle layer :
MAMMUT |Aconcagua ML Hooded Jacket
Base layer:
MAMMUT|Aenergy ML Half Zip Pull

その使用感は?(インプレッション)

ハイシーズンのアウターはゴアテックスを使用したもので、最もマムートらしいデザインが気に入っている。
ミッドレイヤー、ベースレイヤーは白馬の寒さならこのロフトで十分で、汗抜けも良く使いやすい。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

アウター:MAMMUT|Crater Light HS Hooded Jacket 
ミッドレイヤー:MAMMUT|Eiswand Advanced ML Hooded Jacket 
ベースレイヤー:MAMMUT|Aenergy FL Half Zip Longsleeve

さらに加えている工夫はありますか?

厳冬期は基本的にアウターを脱がなくても登れるようにレイヤリングを調整して、寒ければアウターの上からインサレーション羽織るようにしています。

レビューワー
POWERZONE白馬
高橋 守 Mamoru Takahashi

[メインガイドエリア]白馬、小谷

【Profile】
バックカントリーのガイドやスキーコーチとして、夏は山岳ガイドとして日本中を旅しながらパワーゾーンを支える。信州白馬の景観に惚れ込み白馬に居を構えながら、休日にはスキルアップトレーニングに明け暮れる。
[保有資格]
・JMGAスキーガイドステージⅡ
・JMGA登山ガイドステージⅡ
・SAJスキー指導員


BLUECLIFF|滝本倫生

保温力と通気性が両立し、快適であることを重視

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:unfudge |SMOKE ANORAK& PEEP BIB PANTS
Middle layer :
unfudge |UN2100
Base layer:
unfudge|UN1000・ UN1050

その使用感は?(インプレッション)

アノラックは、大きなドラえもんポケットがお気に入り。サイドジップが大きく開くので、ベンチレーション性能も優れいています。ビブパンツは保温力が高く、チェストポケットも便利。アノラックからビブポケットに手が入るスリットがあります。ミッドレイヤーは、グリッドにより保温力と通気性が両立し、フーディーがあるので、天候によってすぐ調整ができる。ファーストレイヤーもグリッドで保温力・通気性がよく快適。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

アウターは上下ともソフトシェルタイプを使用し、気温の上下に対応できるようにします。雨が降りそうな場合は、ハードシェルも併用する場合があります。

さらに加えている工夫はありますか?

フルジッパーで、アウターパンツの下から脱着できるディナフィットのインサレーションパンツを愛用しています。必要に応じてすぐ脱着可能。

レビューワー
BLUECLIFF
滝本 倫生   Michio Takimoto

[メインガイドエリア]白馬小谷、北アルプス、北海道

【Profile】
19歳の時、モンブランマジョールルートやドリュ北壁をはじめクライミングに傾倒。その後、フリークライミング、バックカントリースノーボードを中心に全国で活動。2000年白馬村に移住し、山岳ガイド活動を開始する。
[保有資格]
・UIAGIM
・IFMGA国際山岳ガイド



照井大地 Daichi Trui

汗をかく前提で最低限の保温と速乾性の高いベースレイヤーを

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:Arc'teryx | アルファジャケット
Middle layer :
Arc'teryx |プロトンライトウェイトフーディー
Base layer:
Arc'teryx|ローLTフーディー

その使用感は?(インプレッション)

あまり汗冷えをしたくないのでアンダーウエア、ミッドレイヤー、シェルが基本です。寒い場合はシェルの上に化繊のインサレーションを着用します。深雪のラッセルで汗をかくので速乾性の良いベースレイヤー、ミッドレイヤーは保温性と通気性を両立したモノを。シェルは柔らかくそして強いものを選んでいます。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

とくに気温差がある季節なので決まったレイヤリングはありませんが、ソフトシェルを多用する傾向にあります。

さらに加えている工夫はありますか?

ハイク時は汗をかく前提で最低限の保温です。 休む時や寒い時はバックパックに入っているArc'teryx ニュークレイSVを着用します。

レビューワー
照井大地 Daichi TERUI

[メインガイドエリア]北海道全域

【Profile】
大学在学中に山岳ガイドを志し、国際山岳ガイド石坂博文氏に師事。大学卒業と同時に日本山岳ガイド協会の認定ガイドとなりガイドを開始。自身の活動として20代前半より北欧でのヘリスキーガイドトレーニングやヨーロッパアルプスでの登山、スキーツーリングを経験。
[保有資格]
・JMGA山岳ガイドステージⅠ
・JMGAスキーガイドステージⅡ
・JAN雪崩業務従事者レベルⅠ修了


COLOR SPORT CLUB |舎川 朋弘 

このレイヤリングで素晴らしいスキーライフ!

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:PERMANENT UNION |KOVAL JACKET & KOVAL BIB PANTS
Middle layer :AKLIMA|HotWool Polo W/Zip+PERMANENT UNION|scapa jacket
Base layer:AKLIMA|WoolNet Crew Neck & WoolNet 3/4 Longs+ LightWool Sports Shirt&LightWool Longs 

その使用感は?(インプレッション)

ベースで汗を吸い逃がして後戻りしない状況を、また肌触りも良く、体の動きにストレスなくついてくるウール素材のミッド、ウィンドシェルとしても機能する化繊綿のジャケット、そして雪上ライフを優雅に演出するPERMANENT UNIOをアウターに纏う。素晴らしいスキーライフとなります。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

基本で上記のレイヤリングとなりますが、一枚一枚を薄手にもっていきます。

さらに加えている工夫はありますか?

頭部は耳を含め温め、手にはオーバーグローブなど、よほど長時間を伴う行動の場合にはアウターシェル上に化繊綿のジャケットも纏い、透湿性能を上げ体の湿度快適性を上げるなど。

レビューワー
COLOR SPORT CLUB
舎川 朋弘  Tomohiro Tonegawa

[メインガイドエリア]白馬VALLEY(白馬、小谷、大町)/その他:立山、千畳敷、妙高、富士山

【Profile】
現在に至るバックカントリシーンを築いた草分的存在。90年代初頭よりゲレンデ外に目を向け、厳冬期における山岳スキーシーンを切り開いてきた。代名詞となる白馬全域のフィールド開拓を達成してもなおパイオニアワークは続いている。
[保有資格]
・JMGA山岳ガイドステージⅡ
・JMGAスキーガイド ステージⅡ
・JAN雪崩業務従事者Level2


JUNRINA mountain service|長井 淳

同一ブランドで重ね着を考えて作られているArc’teryxを愛用

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:Arc’teryx|セイバーSVジャケット+セイバーパンツ
Middle layer :
Arc’teryx|セイバー インサレーテッド ミッドレイヤー
Base layer:
Arc'teryx|ローLTフーディ

その使用感は?(インプレッション)

Arc’teryxの良い点は、まずなんといってもスタイリッシュ。立体裁断が素晴らしく、滑走やハイク等の動きを妨げない。
ウェットスノーや雨が降ったときでも体が濡れにくく、着るシェルターのようだ。防風性能が高く、吹雪でも快適。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

Outer layer:Arc'teryx|アルファジャケット+ラッシュビブパンツ
Middle layer :Arc'teryx|プロトンライトウェイトフーディー
Base layer:Arc'teryx|コーマック アークワード ロングスリーブ シャツ

さらに加えている工夫はありますか?

汗抜けが良く保温性のある中間着Proton LT Hoody(プロトンライトウェイトフーディー)を使用している。緊急時の防寒着としてNuclei SV Parka(ニュークレイSVパーカ)をコンプレッションしてバックに入れている。

レビューワー
JUNRINA mountain service
長井 淳  Jun  Nagai

[メインガイドエリア]かぐらBC、越後湯沢BC、立山BC

【Profile】
脱サラし、立山雷鳥荘に勤務しながらガイドトレーニングを経て2010年よりJUNRINA mountain serviceとして活動開始。海外バックカントリートリップ多数経験。夏秋はアルプス・上信越を中心に登山ガイド、冬春はバックカントリースキーガイドとして活動中。
[保有資格]
・JMGA登山ガイド ステージⅢ
・JMGAスキーガイド ステージⅡ
・JAN雪崩業務従事者 Level1


RIKI JAPOW GUIDE |中島 力

肌に触れるのは絶対ウール!

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:patagonia|アントラックド・ジャケット
Middle layer :patagonia|R1プルオーバー・フーディ
Base layer:patagonia|キャプリーン・エアクール上下
      puromonte|ダウン七分丈フルオープン

その使用感は?(インプレッション)

軽さ、コンパクトさに対して保温力が十分である。肌に触れるのは絶対ウール!

スプリングシーズンのレイヤリングは?

すべてパタゴニア 極薄のウールの半袖シャツ。寒ければキャプリーンエアフーディ。
風を防ぎたければフーディニジャケット。

さらに加えている工夫はありますか?

冷えないように、また、汗をかかないように衣服を調整しながら行動する。こまめな脱ぎ着が大切。

レビューワー
RIKI JAPOW GUIDE
中島 力 Riki Nakajima

[メインガイドエリア]トマム周辺、富良野周辺、旭川周辺/その他:ニセコ、ルスツ、野沢温泉

【Profile】
カナダ・ウィスラーでCSIAインストラクター資格と、日本人初のCFSAフリースキーインストラクター資格を取得。数々のフリースキー大会への参加からバックカントリーへも活動の場を広げる。現在は星野リゾート トマムスキー場をベースに、ガイドやレッスンを展開している。
[保有資格]
・JMGA登山ガイドステージⅡ
・JMGAスキーガイドステージⅡ
・JAN雪崩業務従事者Level1


インフィールド |中野豊和

ベースレイヤーは化繊とウールをツアーの形態によって使い分け

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:MOUNTAIN HARDWEAR|バウンダリーリッジゴアテックスジャケット&ビブ
Middle layer :
MOUNTAIN HARDWEAR|コアエアシェルウォームジャケット
Base layer:
MOUNTAIN HARDWEAR|エアメッシュフーディ

その使用感は?(インプレッション)

使用する日数が多いので、アウターは耐久性を重視。厳冬期のパンツは保温性も高く、雪の侵入を防いでくれるビブを使用しています。ミッドレイヤーには、ウエア調節の回数を減らせる、暖かく保てるが、汗抜けも良いモデルが便利です。中綿が化繊なので、濡れに対してもあまり気を遣わなくてすみます。

ベースレイヤーは、化繊とウールをツアーの形態によって使い分けています。エアメッシュフーディーは、裏起毛で保温性があり、メッシュで通気性もあるという相反する機能を併せ持っていて、最近最も使用頻度が高いウエアです。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

春先は厳冬期に比べて気温が高めになるので、薄手のアウターを使用し、汗や雨に対して強いモデルの組み合わせにしていますが、急な冷え込みに対しても対応できることが大切です。

さらに加えている工夫はありますか?

休憩の際などにすぐに羽織れる薄手のダウンジャケットやウィンドシェルは、常に持ち歩くようにしています。最近は防寒用、防風用ともに、汗抜けが良いモデルが増えてきているので、それらを使用しています。

レビューワー
インフィールド
中野豊和 Toyokazu NAKANO

[メインガイドエリア]妙高・頚城周辺、北信/その他:立山、鳥海山など

【Profile】
妙高高原へ移住後10年間の経験を経て、2006年より「インフィールド」を開始。現在、冬はバックカントリーツアーガイド、テレマークスキーインストラクター、夏は登山・トレッキングガイド、シーカヤックガイドとして活動中。
[保有資格]
・JMGAスキーガイド ステージⅡ
・JAN雪崩業務従事者Level2


マウンテンガイド・コヨーテ |古市竜太 

ハイクの時にとても楽に感じる全天候対応のジャケットはお気に入り

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:SALOMON|QST GORE-TEX PRO JACKET & BIB
Middle layer :SALOMON|OUTLINE DOWN JKT+OUTLINE HZ MID M
Base layer:SALOMON|SNTIAL WOOL LS TOP M(上) SNTIAL WOOL SEAMLESS(下)

その使用感は?(インプレッション)

Motion Fit™ パターニングを採用したこのジャケットは、タフでテクニカルな斜面での滑走でも、身体のあらゆる動きに合わせてフィットします。過酷なアドベンチャーの為に作られた頼れる一着です。防水性にかなり優れており、それでいてGORE-TEX素材を使用した通気性にも優れたジャケットです。冬山でも抜群の安心感が得られます。ハードに使用しても壊れにくいタフさも併せ持っています。前面に4つのポケットがあり、スクレーパー・スキーバンド・パス券などの冬の小物をすぐに取り出せるため、使用感が抜群です。

最近はこのミッドレイヤー「OUTLINE HZ MID M」ひとつで十分です。フードを頭にかぶれば、首に風雪が入らず、かなり暖かく感じます。また、ダウンジャケットの「OUTLINE DOWN JKT」を、軽くかさばらないので、1、2月の厳冬期ではザックに必ず入れています。ちょっとした休憩時間に、上から羽織るだけで体力の消耗が抑えられます。暖かく気持ちが良いので、ほっと一息する時に最高です。

ベースレイヤーは、積雪期に体が冷えるのは絶対嫌なので、ウールを使用しています。多少汗をかいてもヒヤッと感がまったくありません。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

インナーレイヤーに薄めのサロモンOUTLINE FZ HOODIE(フリース薄めで、フーディーニ)を来ています。ザックには薄手のシャカシャカ素材を入れています。

レビューワー
マウンテンガイド・コヨーテ
古市竜太 Ryuta Furuichi

[メインガイドエリア]北海道(ニセコ、羊蹄山、キロロ、大雪山、富良野周辺)

【Profile】
環境と食に興味を持ち、明治大学の農学部卒業後、雄大な北海道で生活する為に北海道の企業に入社。さらに身近に自然を感じ、環境にインパクトをかけない生活を実践するために マウンテンガイド・コヨーテを立ち上げる。テレマークスキーで雪山を滑るのが大好き。
[保有資格]
・JMGAスキーガイド ステージⅡ
・JAN雪崩業務従事者 Level1

locus guide service |古瀬和哉 

ゲストのペースに合わせるために保温性重視のレイヤリング

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:patagonia| パウスレイヤージャケット
Middle layer :
patagonia |ナノエア・フーディ
Base layer:
patagonia|キャプリーン・サーマルウェイト・ジップネック

その使用感は?(インプレッション)

ガイディング中、ゲストとペースを合わせると寒いので、保温性重視のレイヤリングをすることが多いです。ガイドのレイヤリングは皆さん気になると思いますが、これには個人差、体力差、経験からくる行動の要領の差などが生じるので、ガイドのレイヤリングを真似るとたいていの人は暑すぎると思います。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

Outer layer:patagonia| パウスレイヤージャケット
Middle layer :patagonia |R1エア・クルー
       patagonia|フーディニ・ジャケット
Base layer:patagonia|キャプリーン・ミッドウェイト・ジップネック

さらに加えている工夫はありますか?

保温着を出しやすい場所に収納しておくこと。patagonia マイクロパフフーディーを予備の保温着として必ず持っていき、停滞するときや寒さを感じるときにはシェルの上からすぐ着る。収納時のコンパクト性と暖かさが逸品です。

レビューワー
LOCUS GUIDE SERVICE
古瀬和哉 Kazuya Furuse

【Profile】
滑ることを追求した結果、フィールドがスキー場からバックカントリーへと変わり、スキーヤーとしての滑走経験とガイドとしての経験を積んできた。

[メインガイドエリア]白馬エリア
[保有資格]
・JMGAスキーガイド ステージⅡ
・JAN雪崩業務従事者 Level2


KinTouNバックカントリーガイド|峯岸健一

いつも意識していることは十分な暖かさがあること

ハイシーズンのレイヤリング

Outer layer:NORRONA| tamok pro jacket & pro big pants
Middle layer :
NORRONA |trollveggen Powerstretch Pro Zip Hood
Base layer:
Smartwool |クラシックサーマルメリノ ベースレイヤー 上下

その使用感は?(インプレッション)

レイヤリングでいつも意識していることは、十分な暖かさがあることです。ベースレイヤーはずっと着ていたいと思うほど、暖かくてしなやかで着心地が良いものを選んでいます。個人的に化学繊維よりもナチュラルなメリノウールを好んでいて、かれこれ10年以上Smartwoolのベースレイヤーを愛用しています。

ミッドレイヤーもしなやかなものが好きなので、パワーストレッチを着ています。また、バラクラバのようにフィットするフードもとても気に入ってます。シェルは、ゴアテックスプロが好きです。NORRONAはtamokとlofotenを愛用していますが、厳冬期は丈が長いtamokのジャケットとビブパンツで保温性重視です。

スプリングシーズンのレイヤリングは?

Outer layer:NORRONA| falketind Gore-Tex Paclite Jacket& lofoten Gore-Tex Pro Pants
Middle layer :NORRONA |trollveggen Powerstretch Pro Zip Hood
Base layer:Smartwool| クラシックオールシーズンメリノベースレイヤー上下

さらに加えている工夫はありますか?

防寒には、バラクラバをプラスします。
春は、汗を吸収してくれるような薄手のネックチューブを首に巻いたり、ヘアバンドにしたりしています。

レビューワー
KinTouNバックカントリーガイド(キントウン)
峯岸健一 Kenichi Minegishi

[メインガイドエリア]関越エリア

【Profile】
2003 年よりバックカントリーガイド。神奈川県西部の山北町にて会員制のクラブ、古民家キャンプ「風の谷」を主催。バックカントリーで繋がったメンバーと共に、山の中にキャンプサイトや遊び場をDIYで作っている。「自然のエネルギーである波を滑るのと同じように自然の雪山でスキーがしたい、自分の足で山を登って、思うがままに滑ってみたい。リスクがあるからこそ自由を感じました」
[保有資格]
・JMGAスキーガイドステージⅡ


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