テックビンディング対応フリーライドスキーブーツ|’22季おすすめモデル

ハイクはツアーモデルのように軽々と
滑走はアルペンモデルのような操作感で

テックビンディングに対応する今季注目のフリーライドブーツをピックアップしてみた。テックビンディングを使うメリットは、ハイクアップの負担を軽減してくれることに尽きる。そもそもビンディング自体の重量が非常に軽く、またブーツのコバを支点にカカトを上げるので、ごく自然な足運びが余計な負荷を減らしてくれる。

弱点としては、滑走時のパワー伝達性やホールド感でセパレートビンディングには及ばないこと。それを補うという意味でも、滑走性能の高いブーツを選ぶことのメリットはある。また、バックカントリーの滑りに慣れていない人ほどしっかりとしたブーツを選んだほうがいい。ブーツの性能が滑走技術を補う部分があるからだ。

※ブーツのスペックについて:S(サイズ)、F(シェルフレックス、硬度)、W(片足重量)、GRIP(グリップウォーク搭載モデル)、TEC(TECビンディング対応ソール)


【FREERIDEモデル】

主にスキーブーツブランドからのフリーライドブーツがこのタイプ。アルペンモデルと同じく2ピースシェルに3、4バックルが多く、競技で培ったホールド感やパワー伝達性に、軽量シェル素材やパーツ採用で軽量化を両立。グリップウォークソール搭載モデルも多く、テックビンディング以外に互換性がある点も大きな特徴だ。

ATOMIC|HAWX PRIME XTD 130 CT GW

S=22/22.5–30/30.5cm|F=130|W=1668g(26-26.5cm)|GRIP TEC|9万8890円

ラインナップの豊富なアトミックのウォークモード付き軽量フリーライドブーツ。そのなかで100mmラストが「ホークスプライムXTD」。滑走性に定評あるシェルに熱成型インナーを装備し、テックインサート付きモデルは「CT」が目印。「HT」はトウ側のみにテックインサート付きで「シフト」ビンディングに対応している。

https://steep.jp/catalog/atomic/


DALBELLO|KRYPTON 130 T.I. ID

S=24.5-29.5cm(1cm刻)|F=130|W=2191g|GRIP TEC|10万7800円

ウォークモード機能のないテックビンディング対応ブーツが初登場。バックカントリーツアーというよりは、ビッグマウンテンフリーライドにフォーカスした1足。狙いはあくまでもハードな滑走に応える性能であり、そこにハイクアップ機能も追加したという考え方。ビンディング「マーカー/デュークPT」と共通したコンセプトだ。

https://steep.jp/catalog/dalbello/


FISCHER|RANGER 130 WALK DYN

S=24.5/25.5-27.5cm|F=130|W=1600g|GRIP TEC|12万6500円

ラスト幅や用途の違いでさまざまなバリエーションがあるフィッシャーのフリーライドブーツで、テックビンディング対応が「DYN」と表示された3モデル。いずれもゲレンデでも違和感のない4バックルの2ピースシェルで、熱成型インナーとバックル付きパワーベルトを装備。片足1600gはこのカテゴリーの最軽量クラスだ。

https://www.goldwin.co.jp/fischer/alpine2021/boots.html


FULL TILT|ASCENDANT APPROACH

S=24.5-30.5cm|F=120|W=2092g|GRIP TEC|8万8000円

FTのウォークモード付きテックビンディング対応ブーツは2モデル。こちらは3ピースシェルすべてに軽量なグリアミド樹脂を採用した軽量設計。インナーは滑りも登りも足首の動きに追従するタングタイプ。ソールは雪上やオフロードの登高に最適なミシュランフルラバーソールを搭載し、グリップウォークソールが付属している。

https://steep.jp/catalog/ft/

FULL TILT|ASCENDANT SC

S=24.5-30.5cm|F=120|W=2092g|GRIP TEC|9万9000円

ASCENDANTのサミー・カールソン シグネチャーモデル。スペックはAPPROACHと同じだ。

https://steep.jp/catalog/ft/


HEAD|KORE 1

S=24.5−27.5cm|F=130|W=1554g(26.5cm)|GRIP TEC|9万9000円

ヘッドのウォークモード付きフリーライドブーツはフレックス130の「コア1」とフレックス120「コア2(8万8000円)」、フレックス110の「コア2W」の計3機種。いずれも中幅の100mmラスト採用の4バックルモデル。シェルごと熱成型してフィットできるほか、カカトと足首周りに専用リキッドを注入(専門店にて)することで、さらなるカスタマイズが可能だ。

https://steep.jp/catalog/head/


K2|MINDBENDER 130

S=24.5-30.5cm|F=130|W=1725g(26.5cm)|GRIP TEC|9万3500円

登場以来、評価を高めているK2のフリーライドブーツ。ロワーシェルは2種類のTPU樹脂によるバイインジェクションにより、高い滑走剛性と足入れの良さを両立。アッパーはペバックス樹脂で軽量化。バックル式パワーベルトや改良されたウォークモードレバーの使い勝手もいい。

https://steep.jp/catalog/k2/


LANGE|XT3 140 PRO MODEL

S=24.5−29.5cm|F=140|W=非公表|GRIP TEC|10万8900円

「XT3」はラングのテックビンディング対応モデル。フレックスの違いで100から140までの5モデル(ウィメンズは80から11までの3モデル)とバリーエーションは豊富。いずれも硬さの異なる2種類の樹脂を使ったデュアルコア採用でパワー伝達と軽量化を両立。フレックス140のニューモデルはクラス最上位のハードブーツだ。

https://www.rossignol.com


NORDICA|STRIDER ELITE 130 DYN

S=22.5-31cm|F=130|W=1790g(26.5cm)|GRIP TEC|10万3400円

ハードなソールとスパインがパワー伝達を支え、やわらかなシェルとカフが足に快適にフィットするという独自のトライフォースコンストラクション採用。滑走性に定評あるストライダーのなかでこの「エリート130」は軽量で強靱なグリアミド素材をシェルに採用し、さらなる軽量化を実現している。

https://www.nordica.com/japan/


SALOMON|SHIFT PRO 130 AT

S=22/22.5− 28/28.5cm|F=130|W=1631g|GRIP TEC|9万3500円

サロモンのフリーライドブーツとしては待望の4バックルのニューモデル。必要な剛性と軽量性を両立したポリアミド樹脂製シェルは薄手設計で、シェルごとカスタマイズ可能。コアフレームインサート採用で足入れもスムーズ。ほかにフレックス120と100、ウィメンズモデルではフレックス110と90の全5モデルが揃う。

https://steep.jp/catalog/salomon/


TECNICA|COCHISE 120 DYN GW

S=24-31cm|F=120|W=1750(26.5cm)|GRIP TEC|8万2500円

早い段階からウォークモード付きフリーライドブーツに力を入れてきたテクニカの人気モデル。カフ剛性を損ねることのない強固なウォークモードシステムや、足入れの良いシェル、スムーズに可動するカフのヒンジポイントなど、バックカントリーに必要な機能を常にアップデートさせてきた。男女モデルともバリエーションも豊富。

https://www.tecnicasports.com/japan/


【TOURモデル】

マウンテニアリングブーツブランドを中心に、バックカントリースキーに特化した軽量スキーツアーブーツ。片足1500gを切る軽量性と、カフの可動域が広いハイクモードは、登りやすさ歩きやすさ優先の設計。そこにどう滑走性をアップさせていくかが各ブランドの開発傾向。なお、ISO規格に準拠していないモデルも多く、テックビンディング以外の選択肢は非常に限られている。

DYNAFIT|HOJI FREE 130

S=25.0-31.5cm|F=130|W=1550g(27.5cm)|TEC|13万2000円

エリック・ヨーレイフソンによる実戦的なアイデアの数々をカタチにしたバックカントリーフリーライドモデル。高い滑走剛性とパワー伝達性を誇り、広めのトウボックスは足の冷えや、高いクリフからの着地の詰まりを防止。スキーモードとウォークモードの切り替え時にワンアクションでカフ、バックル、パワーベルトが同時に切り替わるHOJIロックシステムはなにより秀逸。フレックス110のモデルもある。

https://steep.jp/catalog/dynafit/


ROXA|R3 FREETOUR TI I.R.

S=24.5-30.5cm|F=120|W=1520g(26.5cm)|TEC|10万8900円

3ピースシェル構造のメリットを生かしたツアーやフリーライドブーツに特化したイタリアンブーツブランド「ロクサ」。この「R3」はフリーライドカテゴリーのトップエンドモデル。しなやかにフレックスする3ピースシェルに片足1520gという軽量性で、高い滑走性とロングツアーにもストレスのない機動性を両立させている。

https://www.roxa.com/


SCARPA|MAESTRALE XT

S=24.5-30cm|F=非公表|W=1490g(27cm)|TEC|8万7500円

56度のカフ可動域やダウンヒル性能を支える剛性を備え、ツアーブーツとして定番的な人気を誇る「マエストラーレ」の滑走性能をより強化したモデルがこの「XT」。カフのホールド感を高め、アルペンブーツのように前下がりに設定されたフットベッドで、よりアグレッシブなライディング性能にフォーカスした1足だ。

https://www.lostarrow.co.jp/store/c/c40/


SCOTT|COSMOS PRO SKI BOOT

S=25-31.5cm|F=125|W=1400g(26.5cm)|TEC|11万5500円

ツアーブーツに定評あるスコットのライディング性能に徹底こだわった新たなトップエンドモデル。3ピースシェルに3バックル、モードチェンジで便利なバックル付きパワーストラップや、前傾角は2段階に調整可能、フィット感をホールド性を高めるBOAフィットライナーを備え、軽快な登行と高い滑走性を両立させている。

https://www.scott-sports.com/jp/ja/products/wintersports-equipment-boots

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